ロング・グッドバイ

●074 ロング・グッドバイ 1973

 私立探偵フィリップマーロウはテリーレノックスにティファナに逃げるのを手伝って欲しいと依頼を受け連れて行く。翌日警察が来てテリーが昨夜来ていたこと、昨夜はどこへ行ったかと尋ねられる。答えを拒んだマーロウは警察に連れて行かれ尋問され、テリーの妻が殺されたことを知る。3日間拘留されて釈放されるが、理由はテリーの自殺だった。テリーは遺書で妻殺しの自白をし、オタトクランで死んでいたと知る。

 マーロウはウェード夫人から依頼を受ける。1週間前から失踪中の主人ロジャーを探して欲しいと頼まれる。夫人からロジャーは禁酒治療の医者にかかることがあると聞き、また彼の残したメモから医者をあたり、とある病院に目星をつける。夜病院へ忍び込み、見事にロジャーを見つけ、家に連れ戻す。

 その夜家に戻るとオーガスティン一味にマーロウは拉致され自宅へ連れて行かれる。そこでテリーはオーガスティンの金35万ドルをメキシコへ運ぶはずだったがその金が消えた、お前は金をありかを知っているだろうと問い詰められる。

 オーガスティンたちが自宅を去った際にマーロウは彼らの後をつける。そこはウェードの家だった。翌日ウェードの家に行き、ロジャーと話すと彼はオーガスティンに5万ドル貸しているとわかる。その夜自宅に戻るとテリーから5000ドルと許してくれという手紙が来ていた。

 マーロウはテリーの死を確認するためオタトクランに行く。その後ロジャーの家に行く。ロジャーはマーロウと夫人の浮気を疑っており、酔いつぶれる。二人が話しているとロジャーが海に出て行くのに気づく。二人はロジャーを助けようとするが、間に合わなかった。

 警察の捜査が入っている際にマーロウはロジャー夫人からテリー夫人が殺された日

ロジャーが一緒だったことを知り、警察に言うが警察は既にその事実を知っていた。ロジャーはテリー夫人を殺した後、病院でアリバイ作りを金で買ったのだとマーロウは叫ぶ。

 マーロウはオーガスティンの所へ行く。まだ疑われていたが、危機一髪のところで35万ドルが見つかったことでマーロウは解放される。その帰り道、ロジャー夫人が運転する車を見かけたマーロウは車を追うが、別の車に跳ねられてしまう。病院で気がついたマーロウはそのまま帰り、ロジャーの家に行くが既に引っ越した後だった。

 マーロウは真相を突き止めるため、再度オタトクランに行く…

 

 有名なハードボイルド小説「長いお別れ」の映画化。しかし原作を大胆に?変えている。と言うか、おそらくそれまであった「ハードボイルド」のイメージを大きく変えた作品なんだと思う。これを見て松田優作があの「探偵物語」の主人公のイメージを作ったというのがよくわかる。原作とはストーリーが異なるが、ラストはまさに新しい「ハードボイルド」なんだろうなぁ。