マッキントッシュの男

●096 マッキントッシュの男 1973

 

マッキントッシュの男(字幕版)
 

 

 ウィーラー議員は議会で愛国心を説いていた。

 リアデンはマッキントッシュに呼ばれ、オーストラリアからイギリスへやって来る。彼とスミス夫人からダイヤの郵送についての話を聞かされる。彼らはダイヤの入っている封筒を知っており、部屋を借りたと話す。スミス夫人からチケットとパスポートを受け取ったリアデンは配達員から封筒を盗む。封筒をスミス夫人に渡しホテルに戻る。そこへ警察が来て、ダイヤ盗難の容疑で逮捕される。

 彼の裁判が行われ、警察は匿名の電話で彼を逮捕したことを知る。彼は有罪、懲役20年となり、刑務所へ送られる。刑務所で彼は何人かと知り合うが、その中のトレベリアンが脱獄の話を持って来る。長期受刑者を逃すグループ、スカーペラーについて。彼らはリアデンの盗みの報酬の半分が料金だと言って来るが、彼は了承する。

 やがてトレベリアンが脱獄の日時を伝えて来るが、スレイドも一緒だと告げる。彼は共産主義のスパイだった。また成功したら残金をきちんと支払うよう忠告する。

 そして約束に期日二人は脱走する。二人はトラックの中で注射を打たれ意識を失う。気が付いた時にはとある家の中にいた。ゲルダと名乗る女性が現れ、ここがどこかは教えられないと話す。その代わり新しい名前のパスポートや服などを準備していた。部屋の中では自由にしてよく、1週間後に別の場所に移動し自由になると告げる。

 やがてスレイドも目覚める。そこへゲルダがやってきてブラウンと会うことに。そこで残金の請求をされる。彼らはこれまでも、これからもこうして脱獄の手助けをするらしい。

 その頃ウィーラー議員は、議会で二人を脱獄させた管轄部署を叩いていた。そんな彼を呼び出したのは、マッキントッシュだった。彼は議員にスレイドを捕まえる、そのために組織に部下を潜り込ませたと話す。

 二人の元にゲルダが現れ、スレイドがブラウンに会いに行く。その後、数人が部屋にきてリアデンに本当の名前を名乗るように迫る。その後リアデンは囚われた家から脱出する。

 一方マッキントッシュは車にはねられ重傷を負う。

 リアデンは通行人と話しここがアイルランドだと知る。彼はバスに乗り港町へでる。ロンドンのマッキントッシュの家に電話し、スミス夫人に状況を伝える。彼女とゴールウェイの飛行場で5時間後に会う約束をする。この港町にウィーラー議員がやって来る。地元民の話では釣りに来ているとのこと。

 リアデンは車を借り飛行場へ行きスミス夫人と会う。そこで二人で話す。彼はスレイドを殺すために雇われていた。マッキントッシュの状況を聞き、自分のことをバラしたのはウィーラーだと知る。またスミス夫人はマッキントッシュの娘ということも知る。スレイドがウィーラーと一緒だと判断しウィーラーのあとを追う。彼はマルタへ行くことになっていた。彼らはマルタに向かうが車で尾行されるがカーチェイスの末尾行していた車は海に落下する。

 マルタでのパーティにスミス夫人が潜入する。会場にあった船にスレイドがいることを彼女は確認し、外にいるリアデンに伝える。彼は警察に乗り込み、スレイドがいることを話し、警視総監に会う。一方スミス夫人はウィーラーと話していたが、気分が悪くなり船室へ連れて行かれる。警視総監はリアデンの話を信用しないので、彼は自分がスレイドともに脱獄した人間だと話す。

 パーティが終わった夜、リアデンは警察とともに船に乗り込むが、ウィーラーは追求をとぼける。リアデンは海に飛び込み様子を見る。警察が船を離れるとウィーラーはボートに乗り込み船を離れる。リアデンは船に乗り込み、乗組員から二人の行方を聞き出し、教会へ行く。そこではウィーラーがスミス夫人を人質にしていて、リアデンに交渉を持ちかけて来るが…

 

 冒頭からよくわからに展開で、話の筋が見えないが、徐々にいろいろなことがわかって来る。ポールニューマンが騙されている側と思いきや、騙されていたのは観客の方で… ポールニューマンの本当の目的がわかったあたりから面白くなって来るが、映画後半が少しダレる。カーチェイスはニューマンの面目躍如だが、最後のマルタでの冗長さが目についてしまう。ラストは思いがけない展開で面白かったが、それを納得させるためにスミス夫人の語りがもっとあっても良かったと思う。

 しかしスティングと同じ年に公開された映画とはちょっとビックリ。観客を騙そうとするのは、このころの流行りだったのかしら?