鬼平犯科帳 第3シリーズ #04 火付け船頭

 第3シリーズ #04 火付け船頭

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 鬼平は岸井左馬太郎と名乗り、船宿加賀屋で口無しと呼ばれる常吉を船頭に頼む。昨日常吉は女房のおさきが同じ長屋の浪人西村と浮気している現場を目撃していた。おさきは手篭めにされたと言うが、常吉は信じていなかった。そんな常吉鬼平は何か胸につかえがあるようだと話す。

 船宿の主人は鬼平から話を聞き、常吉を問いただす。常吉は酒を飲んだ帰り道で偶然提灯の火からボヤ騒ぎを起こす。おさきと西村の逢瀬は続き長屋の噂になる。常吉は油を買い求め、火つけをしようとするが、その時盗人を見かけ、盗人が狙っている家に火をつける。盗人たちは仕事を諦めるが、その現場を常吉は目撃する。盗人の一味に西村がいた。

 盗賊改方の調べで、盗賊が入った家に付け火があったことがわかる。盗賊に入られた家の主人から盗賊に入られたタイミングで火事の騒ぎがあったとわかる。盗賊改方は二つの付け火について、今回のは盗賊の邪魔をするための付け火ではないかと考える。

 常吉は三行半を書く。盗賊改方に投げ文が投げ込まれ、盗賊の中に西村がいたと知らされる。沢田とおまさ、彦十が調べに入り、西村とおさきの関係もわかる。

 盗賊一味は江戸を離れることを決め、西村にもつなぎが来て当座の資金ということで3両が渡される。しかし不足を感じた西村は辻斬りを働こうとする。西村をつけていた彦十は鬼平へ連絡、鬼平は辻斬りの現場で西村を斬る。そこへおまさが来て盗人宿を突き止めたことを知らせる。

 盗人宿に駆けつけた鬼平は彦十に火をつけさせ、盗人たちをあぶり出し捕らえる。

 鬼平宅に常吉は呼ばれ、投げ文の礼を言われるが、なぜ西村が盗人一味だとわかったかと尋ねられる。常吉はシラを切り、御構い無しとなる。おさきは遠島申し付けとなる。

 常吉は一人で暮らし始めるが、ある時付け火をしたくてしようがなくなり、夜の街へ出て行くが、付け火をするところを彦十に見つかり、人足寄せ場送りとなる。

 

 悲しい夫婦の物語と言えるか。盗賊の話はサブに回っている。冒頭で鬼平が蝶々を追う姿が描かれるが、ラストにもう一度蝶々が登場する儚さ。