鬼平犯科帳 第3シリーズ #07 谷中いろは茶屋

 第3シリーズ #07 谷中いろは茶屋

https://www.fujitv.co.jp/onihei/photo/s3-7.jpg

 夜遊びでお疲れの忠吾が不在の朝、盗賊改方は墓火の秀五郎による備前屋への押し込みの捜査をしていた。備前屋があるのは忠吾の見回り区域の側だったのに、朝まで騒ぎに気づかなかったことを忠吾は佐嶋に注意され、最近仕事に身が入っていないと怒られる。

 鬼平は粂八に墓火の秀五郎の人となりを聞いた後、墓火の秀五郎による仕事が3件あったが奪われた金が少ないことから、まだ仕事をするつもりだと推測、粂八に墓火の秀五郎を調べだすこと、佐嶋には見回りの強化を告げる。

 忠吾はいろは茶屋でお松という女と会っていた。お松に会うため、忠吾は金を使い果たしていた。そんな時いろは茶屋に川越の旦那がやってくる。旦那はお松を贔屓にしていたが、お松が忠吾と会っているところを目撃する。お松は旦那に忠吾の話をする。旦那はお松に小遣いを渡し、忠吾のために使うよう話す。この旦那こそ、墓火の秀五郎だった。

 一味の中の男が、墓火の秀五郎のことを嗅ぎ回っている男がいることを話す。手下は秀五郎に茶屋遊びも辞めるよう忠告するが、秀五郎は昔の女に似ているからと話す。

 粂八は秀五郎がいろは茶屋に通っていることを調べ上げる。忠吾はお松のとこへ遊びに来て旦那から金をもらったことを聞き、秀五郎と同席することとなる。その場を粂八が目撃し、盗賊改方宅で報告する。佐嶋は怒るが鬼平は笑い飛ばす。

 秀五郎がいろは茶屋にいる時に町方による捕物が入る。秀五郎は逃げ出すがそれを粂八と沢田がつけるが、見事に巻かれる。秀五郎は仕事の予定を早め、今夜決行することとする。

 鬼平は忠吾に遊びを辞めるよう申付けるが、忠吾はお松のことが忘れられず、夜中に抜け出し茶屋へ向かう。途中、秀五郎一味を目撃し後をつけ、一味の盗人宿を見つけ、盗賊改方宅に知らせ、一味を捕まえる。

 

 忠吾が主役のお話。『うさ忠』と呼ばれる由縁も話の中に出て来る。ラストも鬼平と忠吾の会話で可笑しく終わる。しかし秀五郎は残忍な仕事をする盗人なのに、最後忠吾との斬り合いで見せた態度はちょっと納得がいかないか。鬼平が言う、人は悪いことをしながら良いこともする、に見合うことだと思うには少し幅がありすぎる。