ビッグケーヒル

●110 ビッグケーヒル 1973

 JDケーヒル連邦保安官、銀行を襲ったベンをはじめとする3人を逮捕し護送する。

 ケーヒルの息子ダニーはストラザーと町へ行ったきり、だとデンバーはビリージョーに嘆く。ダニーはストラザーと酔って暴れ保安官の牢に捕らわれていた。ストラザーはナイフ使いの前科者だが、JDが雇っていた。

 ビリージョーはシンプソンの馬小屋に火をつけ、騒ぎの間に保安官の牢に捕らわれていた兄ダニーとフレーザーたち3人を脱獄させる。ダニーは父親に反抗的で、3人とともに銀行を襲う。強盗に気づいた保安官が駆けつける。ダニーは止めようとするが、フレーザーは保安官を撃つ。追いかけてきた保安官もストラザーがナイフを投げ、殺す。ビリージョーは全てを見ていたが、フレーザーに兄と生きて会いたかったら約束通り金を持って隠れろと脅される。ダニーも同じように脅される。彼らは元通り牢に入る。

 翌日JDが帰ってくる。牢の中にいるダニーを見て驚く。何をしたか聞くと、酔って一緒に牢にいる男たちと喧嘩をしたと答える。ビリージョーのことも聞き、学校にたまにしか行っていないことを知ると、お前が勉強を教えろと怒るが、親父がやればいいと反抗される。ビリージョーがやってくる。父と子供達は久しぶりの再会だった。

  そこへ保安官がやってきてクレーディー保安官が殺された件を聞く。4人組の強盗で黄色い服を着ていたが、50km圏内を探したがよそ者はいなかったと報告を受ける。JDはまた数日旅に出るので、男たちの釈放を待つように言うが、理由がないと断られる。JDはダニーを助手に命じる。

 JDはビリージョーをミセスグリーンの下宿屋に預け、ダニーとともにライトフットのところへ行き、追跡者として彼を雇う。ライトフットの奥さんに挨拶し、ダニーにも挨拶させようとするが、ダニーは先住民の女だと差別をするので帽子で殴る。

 3人は山で追跡を開始する。夜になりライトフットは煙の匂いを1km先に感じる。JDは一人で見に行く。残されたダニーはライトフットと話すが、彼はダニーが嫌いだ、甘ったれていると話す。JDが戻りダニーと二人で火を起こしていた場所へ向かう。そこにいた男たちを調べると、ニューメキシコで盗みをしたと白状する。JDは彼らを逮捕するが、ダニーは彼らではないと話す。

 ビリージョーはミセスグリーンと買い物に来ていた。買ったものを馬車へ運ぶと外で待っていたのはあの3人組だった。3人は金のありかを聞こうと彼を脅すが、彼は金は隠した、場所は教えないと言って逃げる。

 JDは山で捕まえた男たちを町へ連れて帰る。そこでビリージョーが病気だと聞かされる。医者の診察を待つ間、JDはダニーに父さんはいつも留守だと言われるが、自分の思いを話し、奥さんが亡くなる時に「犯人を捕まえてJD」と言われたことを話す。自分にとっては仕事は人生の一部なのをわかって欲しいと伝える。

 二人きりになった際、ビリージョーは3人組の話をダニーにする。夜、フレーザーが部屋に入ってくる。金の隠し場所を聞こうとするが、ビリージョーは隠した場所の説明はできない、自分が行かないとわからないと話す。彼を連れ出そうとするが、肺炎だと話すと、2週間以内に自分たちの隠れ家に金を持って来いと脅し、それを誓わせる。

 牢屋の外では、山で捕まえた男たちの絞首刑の台が設置される。あと2日で刑は執行される予定だった。ビリージョーは病気が治り、下宿屋を出る。ダニーとビリージョーは自分たちで何とかしようと計画する。そんな二人をライトフットとJDは見守っていた。彼らは真実を理解していた。二人は金を隠した墓場へ行き、金を見つける。その瞬間にJDとライトフットは飛び出すが、二人に銃を撃たれ落馬する。二人は金を持って逃げ出す。

 JDとライトフットは二人の息子を追跡する。息子たちは3人組のアジトへ向かう。JDとライトフットも追うが、途中で撃たれる。ライトフットは撃たれながらも3人組の一人に怪我を負わせる。

 ダニーとビリージョーは3人組に会い、分け前の5分の3を渡す。3人組はその場からいなくなり、待ち伏せを恐れながら二人は帰ろうとすると、JDと会う。JDはデニーに残りの金を掘り返してくるように言い、自分は無実の4人を助けるために町へ戻る。二人は3人組の待ち伏せを怖がりながら進み、金を掘り返すが、やはり3人組に待ち伏せされ捕まってしまう。危機一髪のところでJDが助けに入るが…

 

 

 ジョンウェイン演じる保安官の息子が銀行強盗の手助けをしてしまうところから話がスタートする。それなりの年齢の兄が反抗期でそんな態度を取るのはわかるが、もっと幼いビリージョーまで加担しているのはどうなのよ、って感じ。しかも兄の方はすぐ保安官の助手になっちゃうし。3人組はビリーの病床までやってくるけど2週間待つって言うし。後半コメディじみてくるが、ライトフットは死んじゃうし。歌も親父に悲哀を歌ったような歌詞でとても西部劇のものとは思えないし。

 ジョンウェインの晩年の作品なので、もう何でもアリだったのかなぁ。うーん。