遥かなる大地へ

●111 遥かなる大地へ 1992

 西アイルランド1892年、小作人は貧しく地主に反抗していた。地主が訪れた際小作人たちは取り囲むが地主は突破しようとし、小作人の一人ジョーは怪我をする。怪我が元でジョーは息子ジョセフに遺言を残して死ぬ。ジョーの葬儀の際、地主の使いスティーブンが来て地代の催促をし、家に放火する。

 ジョセフは復讐のため古い銃を持ち、地主クリスティーの元へ向かう。酒場で彼と出会い、帰り道で襲おうとするが失敗。彼の屋敷の馬小屋で一晩を過ごす。翌朝クリスティーのおてんば娘シャノンが帰って来て見つかり、鍬で足に怪我をさせられる。シャノンはクリスティーを呼ぶ、その彼に向かってジョセフは銃を発砲するが、暴発する。

 ジョセフは屋敷で手当を受ける。クリスティーはその日母ノーラと上品な客が出席するお茶会に出席、スティーブンも現れる。ピアノを弾くように言われたシャノンはアメリカの流行歌を弾きみんなを驚かせる。その時部屋から抜け出したジョセフが階段から落ちる。ジョセフはスティーブンを倒し唾を吐きかける。スティーブンは明日決闘だと宣言する。

 部屋に閉じ込められたジョセフのところにシャノンが窓から入って来る。彼女は家出をする、自分はモダンな女になる、アメリカのランドラッシュの記事を見せ、自分はアメリカで土地を得ると話し、一緒にアメリカへと誘うが、ジョセフは断る。

 翌朝決闘になる。クリスティーはジョセフに自分の苦労を話し、気持ちはわかると話す。そこへシャノンが馬車で現れついて来いと言い、ジョセフはそれに乗る。

 アメリカへ渡る船でジョセフはシャノンの召使いとなる。船で知り合った男マクガイアにランドラッシュの件を聞く、ボストンで食料と馬車を調達しあとは競争だと聞く。船がアメリカに着き、シャノンはジョセフと別れ、マクガイアとホテルに行こうとするがマクガイアは撃たれてしまう。彼はシャノンのスプーンを盗んでいた。ジョセフが助けに入る。ジョセフは港で声をかけて来た少年にボス、マイクケリーを紹介してもらう。彼の店で働くことになる。

 娘を心配するクリスティー夫妻だったが、小作人の襲撃にあい、家は放火される。家を失った母ノーラは娘のいるアメリカボストンへ行くと言い、スティーブンも一緒に行くことに。

 二人は鶏肉工場で働き、新しい生活を始める。ある夜ジョセフはマイクの店の賭けボクシングに出る。彼はチャンピオンに勝ち議員のパークに紹介される。彼は傷だらけの顔で部屋へ戻りシャノンを驚かせる。彼はボクシングを続け勝ち続け人気者になる。彼はバークからイタリア人との勝負を依頼される。

 変わってしまったジョセフのことで二人は喧嘩する。怒ったシャノンは踊り子になる。その夜ジョセフはイタリア人と戦うことに。断ると賭け金の100ドルをやると言われる。シャノンに勧められたジョセフは戦うが、シャノンに気を取られ負けてしまう。

 試合に負けたジョセフは街に放り出され、そこでシャノンを探すスティーブンを見かける。怒ったバークとケリーは二人を宿からも追い出し、これまでの勝ち金も奪う。寒空をさまよう二人は留守宅に忍び込む。そこで二人は土地を持つ夢を思い出し語り合う。そこへ住人が帰って来てシャノンは撃たれてしまう。

 ジョセフはシャノンをクリスティーの家に連れて行く。彼は彼女を置いて家を出る。

 8ヶ月後、オザーク山脈でジョセフは働いていた。彼はシャノンのことや父親の言葉を思い出していた。列車での移動中、オクラホマへの馬車隊に遭遇し、彼は合流する。彼は土地登記所へ行き、馬も買う。そこでシャノンに会う。しかしレース前夜、ジョセフの馬は死んでしまう。ジョセフは売れ残りの暴れ馬を手に入れる。

 そしてレースが始まる…

 

 もうこれはトムクルーズ夫妻のための映画。その一言だな。笑いあり、トムの肉体の見せ場あり、一般人に戻るキッドマンあり。

 でアメリカ開拓、ランドラッシュ、のリアルも描いていて、西部劇をそれなりに見て来たが、アメリカ人が土地に対する思いに初めて納得いった感じがする。

 しかし最後のオチは笑った。しっかり前振りもあったし。やるねぇロンハワード。