鬼平犯科帳 第3シリーズ #12 隠居金七百両

 第3シリーズ #12 隠居金七百両

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 鬼平の息子辰蔵は家を出て、目白台の私邸の留守を預かっていた。道場に入門するが、剣の才は乏しく、友と共に遊びの世界に早熟だった。辰蔵が友人阿部弥太郎と共に女遊びがすぎると用人松浦与助が鬼平に報告する。遊び金の出どころは鬼平のいとこ巣鴨の仙右衛門から出ていた。

 辰蔵は鬼子母神の茶屋の女に惚れていた。茶屋の主人次郎助は元盗賊で4年前には足を洗っていたが、昔の仲間が訪ねてくる。女はお順、次郎助は父親だった。仲間は次郎助に白峰の頭からの頼みとして、頭の隠居金700両を預かって欲しいと話す。次郎助は隠居金を用意するようなお頭ではないし、仲間に知れたら殺されても文句は言えないと話す。仲間も同意するが、お頭は江戸で最後の仕事の支度金だと言うが、お頭も68歳であの体では仕事はできないと話す。

 同心酒井が辰蔵の元へやってくる。鬼平の父の京都時代の日記、京師日常を鬼平が読みたがっていると話す。辰蔵は松浦と共に家の中を探すが、その際かんざしを見つける。辰蔵はかんざしをお順にあげるつもりだった。茶屋には次郎助の顔を見に怪しい男が来る。次郎助は店を閉め、夜隠居金を埋める。次郎助はお順に育ての親のところへ帰った方が良いと話すが、お順は断る。

 次郎助の元に奈良山の与市が現れる。次郎助は足を洗ったことを話すが、与市は700両のことを知っていた。与市は隠居金を溜め込んでいたことを非難するするが、彼は白峰のお頭の元では一度しか仕事をしておらず、しかも人殺しまでしていた。与市は隠し場所を知りたがるが、次郎助は教えなかった。

 辰蔵は茶屋がずっと休みなのを不審がる。

 次郎助はお順にしばらく家を離れるように話す。家を出るお順を辰蔵は見かけ、後をつける。するとお順が与市らに連れ去られるのを目撃し、お順を探すが見つからない。

 仲間がお順を見張り、与市は茶屋に来る。次郎助にお順をさらったと話す。次郎助はお順の命を諦め、与市に斬りかかるが、逆にやられる。

 辰蔵は茶屋に戻って来て弥太郎に事情を話す。すると店から与市が出て来るので、追うが、途中与市に気づかれ斬りかかられる。そこへ酒井が通りかかり辰蔵を助ける。与市を倒し、お順を助ける。

 鬼平が出張り、次郎助を見舞った後、与市に隠居金の話をどうやって知ったか尋ねる。与市はシラを切るが、仲間の孫吉がお頭の妾が与市の妹だと話す。鬼平は700両のありかを探らせる。お順は辰蔵に父親が死んで良かったと話し、金は鬼子母神の本堂の下だと思うと話す。

 辰蔵は鬼平の元を訪れる。褒美を与えると話し、稽古をつける。

 

 シリーズに1本ぐらいある辰蔵主役の話。今回は単独で盗人を見つけ捕まえるまで行くかと思ったら、見事にダメっぷりを見せる。最後の鬼平の稽古もそうだが、第2シリーズ#18で、剣の道を真面目に進んでいたのではなかったのか(笑 しかも惚れた女に何もできないのも情けないし。この先もこのキャラなのかしら?

 芦屋雁之助がゲスト。もう少し見せ場があっても良かったかと思うが話の内容が内容だから仕方なしか。