鬼平犯科帳 第4シリーズ #02 うんぷてんぷ

 第4シリーズ #02 うんぷてんぷ

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 男が薬種問屋大和屋に入って行く女を見ている。男は「お吉のやつこんなところに隠れて嫌がった」と呟く。その男を彦十が見かけ、あの男は、と追う。しかし取り逃がす。この話を鬼平に報告、男は栗原の重吉といい、須の浦の徳松配下の者だった。徳松は上方から北陸道で仕事をしていたが、重吉が江戸にいるのは次のお勤めが江戸だからだと話す。

 重吉は仲間の久兵衛にお吉のことを話す。富山のお頭に報告する。

 富山で知らせを聞いた徳松は用心棒の又四郎に江戸へ行くよう話をする。お吉は仕事仲間を裏切った女だが、原因は又四郎にあった。徳松はお吉に大和屋押し込みの手引きをすることを説得させられるのは、又四郎だけだと話し、又四郎も承知する。

 江戸についた又四郎は重吉たちのいる船宿へ行き、お頭からの話を伝える。重吉と久兵衛は納得するが、お吉が裏切り者で一味の掟では裏切り者は許さないことを忘れないよう話す。又四郎は大和屋へ行き、お吉がいることを確かめる。

 鬼平は一人で季節の鮎を食べに店へ行く。隣座敷から聞こえた声が二十数年ぶりに聞く又四郎のものだと気づくが、その声の様子がおかしいので声をかけるのはやめる。

 おまさは重吉を見つけ、彦十に面通しをお願いする。

 鬼平は隣座敷の又四郎が席を立った音を聞き、跡をつける。又四郎は大和屋の様子を伺っていた。その後船宿へ入る又四郎を見る。又四郎は重吉や久兵衛に江戸に入ってもう5日となるのに、お吉につなぎがつけられらないのはどういうつもりだと言われる。又四郎は返事を待っているところだと話す。久兵衛は明日までだと話す。

 船宿を見張っていた鬼平は三人が出てくるのを目撃し、又四郎の跡をつける。又四郎は久兵衛と重吉を斬り逃げて行く。鬼平は宅に戻る。そこへ沢田がやってきて、留守中に池田又四郎殿が来られ、留守だというと手紙を書き置かれたと話す。手紙には明日芝の鷺森神社にて二人だけで会いたいと書かれていた。鬼平は録之助を宅に呼び、又四郎の手紙を見せ、事情を説明する。鬼平は又四郎が盗人の用心棒になったのは自分のせいだと話す。鬼平は又四郎に自分の代わりに長谷川家の養子になってくれと頼んだことがあった。それからしばらくして又四郎は行方知らずになった、と。鬼平は録之助に大和屋を見張るよう依頼する。

 翌日鬼平は一人で神社へ出かける。又四郎が現れるが様子がおかしく、徳松一味8名を斬った後だったが、又四郎も腹を刺されていた。彼は徳松一味の件を話し絶命する。

鬼平は宅に戻り、又四郎の葬式の手配、徳松一味の盗人宿と大和屋の見張りを指示する。おまさからも情報が入り、お吉の名が上がるが、引き込みにしては4年前から勤めているのは長すぎる、というものだった。

 お吉は徳松一味の生き残りに襲われるが、録之助に助けられる。録之助は鬼平宅でその話をする。鬼平はお吉のために又四郎が事に及んだことに気づく。盗賊改方は盗人宿へ押し込む。

 

 鬼平が若い頃の親に対する思いを語る重要なシーンがある。久栄と録之助を前にして告白する、という感じ。珍しいと言えるだろう。

 話としては男と女でよくあるパターンかと思う。神田正輝の時代劇と、鬼平と同門という2つの違和感があったが、神田正輝吉右衛門さんと6歳しか離れてないのね。ちょっとびっくり。

 しかし第4シリーズ第1話にもあったが、鬼平と久栄の何気ない会話がちょっとした見せ場になっている。このシリーズで続くのだろうか。