鬼平犯科帳 第4シリーズ #03 盗賊婚礼

 第4シリーズ #03 盗賊婚礼

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 山城屋に盗みが入る。朝まで誰も気づかず、780両の金が盗まれていた。4年働いていた下働きの女おくめが姿を消していた。おくめの親元には忠吾が出張っていた。おくめの親吉松は昨日田舎に帰ると言って店を畳んでいた。鬼平は本格派の盗人かと言い、一文字の千社札を見つける。一文字の弥太郎とは関東周辺で仕事をする一文字一味の二代目頭目だった。

 駒込の瓢箪屋が一文字の配下の店だった。そこへ長島の久五郎が名古屋の鳴海の繁蔵の使いでやってくる。手紙を主人に渡し、返事は明後日に受け取りに来ることに。

 そこへ女中が客の侍が主人に挨拶がしたいと言っていると呼びに来る。その客こそ鬼平村松だった。二人は店の料理が大層気に入っていた。

 彦十が宅に来て、おくめと吉松の足跡が掴めないと話す。彦十と伊三次が一文字一味の掟を褒めると鬼平は二人を諌める。おまさが鳴海の繁蔵配下の長島の久五郎を見かけたと話し、久五郎は10年前は一文字一味だったと伝える。鬼平は久五郎を調べるように言う。

 久五郎の手紙は、一文字と鳴海両方の親が決めた子供同士の結婚の話の件だった。鳴海の娘お糸を一文字の二代目弥太郎と結婚させることで、鳴海は江戸での仕事を手伝ってもらいたいという魂胆なのは見えている、と瓢箪屋主人は弥太郎に話すが、弥太郎は親孝行がしたいので話を進めると答える。

 瓢箪屋の主人は久五郎に弥太郎の返事を伝える、しかし仕事上の付き合いはなしだと言うことも。主人は久五郎を酒に誘うが、久五郎は断る。板前が久五郎に鳴海の親分に万事うまく行っていると伝えて欲しいと話す。久五郎は箱根にいる繁蔵に伝言を伝え、久五郎は繁蔵に今回の件は仁義にもとるのでやめて欲しいと話す。しかし繁蔵は久五郎を殴り、お前が一文字の顔に泥を塗っただろうと話す久五郎は10年前、お頭の女と色恋沙汰を起こし、一家から鳴海一味へ移ったのだった。

 久五郎を追って箱根まで来ていたおまさは鳴海一味の様子を伺い、鬼平に報告をする。鳴海一味は数を揃え江戸へ乗り込もうとしていた。おまさは宿で一味の部屋を調べようとしていたところを久五郎に見つかりそのまま江戸に戻っていたが、あとを追われるような様子はなかったと話す。鬼平は盗賊改方と密偵たち総出で鳴海一味と久五郎のつなぎ先を調べるよう指示を出す。

 鳴海から一文字に、婚礼の挨拶をしたいと手紙が来る。鳴海一味は船で江戸に乗り込んで来る。一文字の所の板前は鳴海の宴会に呼ばれる。久五郎は酒の場を抜け、賭場に行くがそこでおまさを見かける。久五郎はおまさを捕まえ、町方の人間か聞き、だったら明日瓢箪屋で面白いものが見られると告げる。おまさは仲間を売るような仁義に戻るネタはいらないと話すが、久五郎は10年前にしくじった穴埋めだと話す。

 おまさは鬼平に報告するが、瓢箪屋の名前を聞いた鬼平は高笑いをする。

 瓢箪屋で婚礼が始まる。久五郎はその場で花嫁はお糸ではなく、鳴海の引き込み女で繁蔵の女だとバラし、お糸は5年前に亡くなっている、と話す。弥太郎は婚礼は中止だと話す。両家は斬り合いにな理、久五郎は斬られるが、繁蔵を刺す。そこへ盗賊改方が押し入る。

 

 盗賊の一人が主役、三代目橋之助。お頭でもなく、色恋沙汰にも絡まず、それでいて主役とは珍しい。10年前のしくじりの穴埋めだと、今の一味の企みをバラすと言う話。ならばもっとやり方はあっただろうに、と思うが、それじゃ話にならないか。まぁ橋之助がカッコ良いから見応えはあったけど。

 一文字一味が本格派の盗人ということで、彦十や伊三次が肩入れするのを咎めるシーンは、いつもの鬼平の態度とはちょっと異なる気もするが…

 しかし今回も久栄と鬼平の何気ない会話があり、そこへ忠吾が割って入るところまである。第4シリーズ、これを売りにするつもりなのか?