若い人

●146 若い人 1962

 間崎は女子高の教師。同僚の橋本先生に惚れている。クラスには江波という生徒がいて気にかかっていた。彼は橋本に江波のことを相談する。橋本は江波の答案を間崎に見せる。答案を見た間崎は江波の複雑な家庭環境を知ることになる。答案を読んでいた間崎の家に江波が母親と一緒に訪ねて来て、靴をプレゼントする。母親が帰りがけに間崎に娘のことをよろしくと頼む。母が帰り二人になるが、そこへ橋本が訪ねてくる。江波は押入れに隠れ話を聞こうとするが、間崎は橋本を外に連れ出す。橋本は答案のことを持ち出し、江波を甘やかすには彼女と結婚すれば良いと話す。

 学校では修学旅行に行くことになる。道中列車の中で江波は一人泣く。間崎は彼女を慰める。修学旅行の旅先の宿へ橋本の叔父が間崎を訪ねてくる。彼と酒を飲みに行った間崎は、橋本先生が間崎のことばかり話していることを聞き、彼女のことを頼むと言われる。翌日の夜、宿では江波が無断で外出をする。間崎は彼女を探し当てる。彼女は間崎に自分のことが好きかと聞く。

 修学旅行から帰って来た間崎は橋本に叔父から聞いた話をする。橋本は間崎に、江波が妊娠しているという噂があること、噂の出どころは江波自身ではないかと話す。橋本は今間崎が必要なのは、自分ではなく江波だと言う。

 江波は学校で検診をした医師の家に行き、自分は妊娠している、相手は間崎先生だと話す。しかし医師は信用せず、本当ならば診てやるから裸になって検査台へ乗れと話す。医師は間崎にこのことを話す。

 話を聞いた間崎は江波の家に行く。江波と会うが、母親がだいぶ酒に酔っていて、家に来ていた男に一緒に暮らそうと絡む。男は拒み、母親を突き放す。すると母親は暴れ始める。そこへ男の仲間がやって来て喧嘩となる。間崎はそれに巻き込まれ怪我をする。江波の家で治療をししばらく学校を休むことになる。

 江波の家に橋本がやってくるが、江波の母親が嘘を話す。気がついた間崎は、江波と二人になり、自分の本当の気持ちを江波に伝える…

 

 先日見た「キューポラのある街」と同じ年に製作された映画。吉永小百合の出演作というのも同じ。キューポラは中学生の設定だったが、こちらは高校生。どちらも家庭にちょっと問題がある女子生徒という役。ただし、キューポラがどちらかというと社会的問題を描いているのに対し、本作は先生に恋する女子生徒という全く異なる役どころ。キューポラでも思ったが、吉永小百合が結構激しい役をしていて驚いた。彼女と同世代にサユリストが多い理由が納得できた。

 石原裕次郎も「夜霧よ今夜も有難う」に続いて見ることになった。彼も若いし、女子高のモテ先生役がピッタリ。浅丘ルリ子は寅さんでずいぶん見ているが、大変失礼だが初めて本当にキレイだと思った。

 映画としては今でもよくあるテーマだが、いかにも昭和らしい映画だと言える。