鬼平犯科帳 第4シリーズ #06 俄か雨

 第4シリーズ #06 俄か雨

https://www.fujitv.co.jp/onihei/photo/s4-6.jpg

 鬼平は市中見回りで目黒不動に立ち寄った帰りに季節外れの雷雨に見舞われた。町外れのボロ屋に立ち寄ったが、人がいなかった。するとその家に1組の男女が入って来たので、鬼平は隠れる。男は盗賊改方勘定方同心の細川だった。常日頃から忠吾に真面目ぶりをバカにされている男だった。

 女の名はお長、細川がお長と愛し合おうとしていたところ、浪人風情の男が入って来て二人を倒し、財布を盗み取った。お長を襲おうとした浪人を鬼平は外に誘い出し倒す。

 翌日鬼平は細川と呼び出し、昨日のことを尋ねた。シラを切る細川を叱り腹を切るよう命じる。しかし細川はそれを拒むため、同じ長屋の同心の娘お行を妻に娶るよう話をする。

 細川は新婚生活を忠吾に話すなど人が変わったようになった。その後細川は役替があり、市中見廻りの探索を命じられた。

 その頃お長は隣の家のおきぬが男と浮気をしているのを目撃していた。お長は夫を早くに亡くしており、父親もお長のことを心配していた。お長は例の一件以来来なくなった細川のことを恨んでいた。細川もお長をふと思い出していた。細川は非番の日にお長に会いに街へ出て行く。そこで偶然に手配書の男、鳥羽の彦蔵を見かけ後をつけることに。 彦蔵はお長の家の隣の家に入っていった。細川は盗賊改方に手紙を書く。

 鬼平は現場へ駆けつける。細川に飯の差し入れをしてやるが、隣の店からお長が出て来たのを見て、全てを理解する。夜、彦蔵がいた家の主人が戻って来る。彦蔵は主人を殴り倒す。中の様子を探っていたおまさは、様子が変だと鬼平に告げる。鬼平たちは店に討ち入り、彦蔵を捕らえる。鬼平は、細川に彦蔵を連行させる。隣の家からのぞいていたお長は細川に気づき、本当の正体を知る。

 翌日鬼平は細川をまた叱り、またそろばんで仕事をするかと話すが、死んだ気になって勤めをすることを約束させる。細川は家に帰り、妻と話をする…

 

 ゲスト同心が女に惚れるパターンの話。いつものような悲劇は起こらず、鬼平の言葉で心を入れ替える、珍しい話か。細川の正体を知ったお長が涙を流すが、そこまで二人の仲を描いているわけではないし、細川のダメっぷりが描かれているので、正直共感はあまりできない。なので、普通に良い話なのだが、鬼平シリーズとしてはちょっと物足りなかったか。久栄との会話シーンも結婚の場でのものぐらいで、見所は少ない。 

 

[rakuten:book:11610868:detail]