鬼平犯科帳 第4シリーズ #07 むかしなじみ

 第4シリーズ #07 むかしなじみ

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 彦十は腹を壊し寝込んでいた。寝床でうなされ「おりん」と叫ぶのを看病していたおまさが聞く。おまさは鬼平におりんの事を聞く。おりんは彦十が昔一緒に暮らした女だったが、他の男に貰ってもらっていた。

 彦十は少し良くなり一人で医者へ行く途中、網虫の久六と出会う。彦十は鬼平にその件を報告し、仕事仲間にならないかと誘われたと話す。次は平富で落ち合うことになっていた。平富で彦十は久六と会い、話を聞く。久六はおきんという女房をもらったが、油水屋の豊次郎に貰ってもらった、今年久しぶりに会いに行くとおきんには久六との間の子供がおり、その子と父親の豊次郎が病気にかかっていた、その二人のために最後の仕事をしたいという話だった。

 久六に同情した彦十は鬼平へ知らせる事を躊躇する。翌朝鬼平の元を訪れた彦十は久六には会わなかったと嘘をつく。何かを感じた鬼平はおまさを呼び、彦十の事を話し、彦十を見張るように頼む。おまさは五郎蔵と三次郎に相談をする。五郎蔵と三次郎は五鉄の前の店の二階を借り彦十の様子を見張ることに。

 彦十は久六に会いに行く。そこで水越の又平と会い、日本橋の町医者の家に盗みに入る仕事を持ちかけられる。彦十のことを知らせにおまさは鬼平宅へ行く。鬼平は彦十を島送りにしなくても良いように五郎蔵やおまさに任せる、頼んだぞと話す。

 おまさは同心竹内と会い、又平とその甥を見せる。甥が出かけるので竹内が後をつける。甥は合鍵を手に入れていた。彦十が出かけるのを五郎蔵がつけ、日本橋の町医者の様子を探っているのを目撃する。

 その後も調べは続き、引き込み役がわかり、押し込みの日取りも判明する。

 その夜、彦十が五鉄を後にする。途中五郎蔵たちが彦十をさらう。鬼平たちは盗人宿へ押し込む。久六だけが屋根伝いに逃げるが、鬼平が捕まえる。

 鬼平は彦十に久六が裏切られたと話していたこと、久六は金を持って上方の色女のところへ行くつもりだったことを話す。騙されたと知った彦十は怒るが、鬼平はそんな彦十を叱る。鬼平は彦十におりんのことを話してやる。

 

 彦十が昔の仲間のことで鬼平を裏切るか、という話。自分の昔の女のことを病気で思い出し、そんなところへ同じような境遇の仲間の話を聞いて同情する彦十。

 どこで彦十が改心するのかと思っていたが、おまさに話す鬼平のセリフで密偵たちが動いて解決する。途中まではもう少し重い話になるかと思いきや、最後は笑い話になってしまう。ちょっと拍子抜けするが、おりんのことを話してやる鬼平のセリフでなんとかバランスが取れているか。

 鬼平とおまさが彦十のことを話すシーンで久栄がその場に居残るよう鬼平に言われるが、あまり意味がないように思えた。第4シリーズ久栄をなるべく画面に写すようにする何かがあったのかしら。シリーズ最初の数話は必然性があるシーンが多かったが、この話では何か無理くり登場させている感じがする。なぜ?