鬼平犯科帳 第4シリーズ #08 鬼坊主の女

 第4シリーズ #08 鬼坊主の女

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 伊勢で捕えられ江戸に送られて来た鬼坊主清吉とその両腕と言われた左官の政次郎、入墨の吉五郎の3名。3人を道中で見守っていたのは、鬼坊主の昔の女お栄と手下の六太郎だった。3人は取り調べにも口を割らなかった。

 鬼平は夜道で辻占いを売る娘と出会う。三次郎の調べで、娘の名はおふゆとわかる。その父親棚倉市兵衛が鬼平の顔の絵を描きたいと五鉄に来る。鬼平は絵を描かせた後、おまさ、彦十と酒を飲む。その場で鬼坊主が市中の噂となっていることを聞く。鬼平は二人に鬼坊主が怪しい動きをしないか調べるように命じる。鬼坊主は牢屋敷に髪結いを呼ぶ。それを鬼平に知らせると鬼坊主が五日後に市中引き回しとなることが決まったことがわかるが、呼ばれた髪結いは鬼坊主の昔馴染みで、さらに牢屋敷の役人に50両もばらまいたことがわかる。

 髪結いとして鬼坊主に会っていたのは、かつての手下の以蔵と六太郎だった。鬼坊主とヒソヒソ話をしていたのは六太郎だった。六太郎はお栄に会いに行き、鬼坊主が最期の時に辞世の句を読むつもりで、その句を考えてくれる人間を探して欲しいとのことだった。しかしお栄は人に考えてもらった句が評判となれば、作った人間が名乗り出てお頭が恥をかくのでは、と話す。しかし六太郎はそうならないよう作った人間を殺し、その代わりにその家族に600両を渡せと言われたと話す。お栄は600両なんかないと言うと六太郎はこの紙に600両のありかが書いてあると話す。金は家の床下に埋めてあった。金を目にしたお栄は六太郎を誘い夜を共にする。

 おまさと彦十の調べで髪結いが鬼坊主の仲間であることがわかる。

 お栄は人を探していた。それはあの絵描きの父娘だった。六太郎の調べで絵描きは絵とともに句を書いていた。六太郎は絵描きに句を作らせれば女房がいないので600両も払わずに済むと考えていた。しかしお栄は600両で六太郎と上方へ行くつもりだった。

 鬼平は絵描きの家を訪ねたが父は留守だった。娘に父に仕事を世話すると伝言をする。その頃絵描きはお栄に3つの句を作ることを依頼されていた。六太郎は昔の仲間の二人に600両の話を打ち明け、3人で山分けしようと持ちかける。その夜仲間の二人は絵描きを斬る。その頃六太郎はお栄と会っていた。お栄を殺すつもりだったが、お栄は酒に毒を入れ飲ませていた。そこへ仲間の二人が来るが、それを待って盗賊改方が押し入る。お栄は姿をくらませていた。

 翌日鬼坊主たちの刑が執行される。市中で辞世の句を呼び喝采を浴びる。その見物人の中にお栄の姿もあった。鬼平はお栄を捕える。しかしお栄は鬼坊主が通り過ぎるのを待って欲しいと話す。取り調べでお栄は600両のうちの100両の行方を話そうとしなかった。

 鬼平は五鉄でおふゆの様子を見ていた。三次郎がおふゆの家で100両を見つけた話を聞く。鬼平は三次郎におふゆを信州の身内の家まで送って欲しいと話す。

 

 大盗賊の処刑の話で始まったのに、絵描きが出て来て?となった。この二つがどう結びついて行くのか、まるで落語の三題噺のような展開。少し無理があったようにも思うが仕方ないのか。鬼坊主の女お栄が鬼平に捕まった際に見せる態度もよくわからない。もともと鬼平の小説が原作ではないので、辻褄合わせが上手くいかなかったか。

 今回久栄は全く登場せず。第4シリーズこちらの読みが外れたか。