ザ・ファーム 法律事務所

●189 ザ・ファーム 法律事務所 1993

 ミッチはハーバードを出て就職することに。法律事務所に入るつもりだったが、優秀な彼をメンフィスの事務所に法外な契約内容で雇用される。喜ぶミッチだったが、ミッチの妻アビーは事務所仲間の家族の話に嫌悪感を覚える。しかし結局ミッチは事務所に入ることに。

 ミッチは事務所で資格試験の猛勉強をすることになる。彼の教育係にエイヴァリーがなる。ミッチは事務所で同僚が事故で亡くなった話を聞く。彼がハンバーガー屋で食事をしていると見知らぬ二人組から声をかけられる。彼らは同僚の事故のことやミッチのことをよく知っていた。

 エイヴァリーはミッチを仕事でケイマンへ連れて行く。ミッチは仕事を上手くやり終える一方で同僚の事故の関係者にも会う。ミッチは夜エイヴァリーの部屋で亡くなった同僚の名前が書いてある資料の箱を見つける。二人は夜飲みに出かけるが、ミッチは海岸で襲われている女性を助け深い仲になってしまう。

 ケイマンから戻ったミッチは刑務所にいる兄に会う。そしてこれまでの件を相談すると、友達の探偵を紹介してもらう。探偵に会い、事務所の同僚の不審な死について調べてもらう。しかしその探偵は何者かに殺されてしまう。

 ミッチはセミナーに参加するとFBIが接触して来る。事務所を辞めようとした40代の人たちが不審な死を遂げていること、ミッチの家にも盗聴器が仕掛けられていることを聞かされ、捜査に協力するように言われる。断ろうとしたが、刑務所にいる兄の仮釈放の件を出され協力することに。しかしミッチは事務所に戻り、上司にFBIから聞いた話の一部を告げる。

 ミッチはアビーに盗聴の件を話す。また事務所で書類のコピーを取ろうとするが許可制になっていた。ミッチの元に殺された探偵の秘書が訪ねて来る。ミッチは彼女に協力を求める。

 ミッチは事務所の人間に呼び出され、ケイマンでの浮気写真を見せられる。FBIの仕業だと告げられるが、ミッチは事務所の本性を知ったと感じる。

 ミッチはアビーにケイマンでの浮気のことを告げる。アビーは激怒し出て行く。

 ミッチは顧客の元で話をしている時に、不正請求について聞かされる。これはネタになると思ったミッチは調査を始める。そしてケイマンにある書類のコピーを取ることを思いつき、探偵の秘書に協力してもらう。

 仕事を辞めるアビーの元にエイヴァリーが訪れる。ケイマンの話をし、エイヴァリーが海に出ないことを知ったアビーは秘書にそれを伝える。そして実家に帰るつもりだったアビーはケイマンに行き、秘書の仕事を助けることに。しかし書類には金額がなく、パスワードが記されていたため、ミッチは事務所に行きエイヴァリーの部屋のPCから資料を印刷することに。部屋を出ると上司が待ち構えていたので逃げる。FBIとの電話ですぐに書類を渡すように言われるが、まだすることがある、と話す。ミッチは事務所の依頼人であるモロルト兄弟の元を訪れ、全ての資料を持っていることを告げるがそれは

事務所の不正請求を暴くために必要だったと話す。

 ミッチはFBIに不正請求の資料だけを渡す。FBIは怒るがそれも立派な犯罪だと諭す。そこへ実家に帰ったはずのアビーがやって来る…

 

 バブル期絶頂時の優等生の就職物語かと最初に思ったが(笑 まるで違う展開に。事務所の同僚が不審な死や事務所の家族に対する方針など、少しずつ気持ちの悪い話が見えて来る。そしてFBIの登場。トムクルーズがスパイとなり証拠集めを始めるが、正直途中までは話がごちゃごちゃしていてなんとか話について行くだけ、といった感じだった。しかしラスト1時間、トムクルーズがFBIを脅す場面あたりから俄然面白くなる。

 ラストは長い時間待たされた分のカタルシスを味わいたかったが、意外なトムの行動で幕を閉じる。日本のヤクザならメンツにかけても、主人公は殺されるよなぁと思いつつ、悪役もキレイな?行動をとるのがハリウッドっぽい。

 ジーンハックマンが良い役どころだったが、全体的に長いという印象は否めないかな。