ワイルド・ワイルド・ウエスト

●199 ワイルド・ワイルド・ウエスト 1999

 1869年ウエスバージニア。ウエストがマグラス将軍を追っていた。将軍のいる酒場に来るとやはり将軍を追っていたゴードンと出会う。酒場で大爆発が起こり、二人は将軍を取り逃がす。ウエストはホワイトハウスに呼ばれる。そこにはゴードンがいた。二人は大統領から、将軍が昨年物理、水力、爆薬の専門家を誘拐したこと、そして政府を受け渡せとの手紙を将軍から受け取ったこと、を聞く。大統領は二人にマグラス将軍を1週間で捕まえるよう命じる。大統領はユタの大陸横断鉄道の完成式へ出ることに。

 二人は列車ワンダラー号に乗り込む。変装と発明が得意で緻密な計画を立て仕事をする連邦保安官ゴードンと陸軍で銃を使うウエストのコンビが出来上がった。二人は列車内で話をする。ゴードンは半年前に大学から誘拐されたモートン教授の生首を持ち込んでいた。彼は金属加工の権威で、遺体発見された際、磁気を帯びた金属の首輪が遺体付近にあった。ゴードンは遺体を使って、その網膜に残った最後に見たものを映像化させる。それはマグラス将軍の姿だった。そのポケットにあったメモには「仮装舞踏会 4月14日8時半より パインコート346にて」との文字が読み取れた。二人は舞踏会へ。

 

 ウエストがミスイーストと出会う。彼女はラブレス博士の助手だった。そこへ博士が現れる。彼は上半身だけで、車椅子に乗っていた。博士は将軍に今夜10時に兵隊を集めろと地図で指示。ウエストは部屋へ忍び込み、地図の写しでマルルーポイントを知るが、イーストに見つかってしまうがなんとか倒す。ゴードンは悲鳴が聞こえた女性の部屋へ行き、捕まっていたリタを助ける。

 ウエストはゴードンと間違え本物の女性を触った罪で吊るされるところだったが、リタを助け出したゴードンの馬車に乗りその場を逃れる。リタはエスコバル博士の娘で父を探していた。ウエストは一人マルルーポイントへ。

 マルルーポイントでは戦車が現れ、将軍の兵隊を殺す。博士は北軍へ降伏したこと将軍に怒っていた。将軍は博士に殺される。また博士は戦車の威力を見せ、戦車が欲しければ欧州の高官たちに金塊1000キロを4日以内にスパイダー渓谷へと話す。

 ウエストとゴードンがマルルーポイントへ来て惨状を確認。ウエストは戦争時イリノイ州での同じ惨状を知っていた。ウエストは大怪我した将軍を見つける。将軍はイリノイ州の件もラブレス博士の仕業だと話す。

 リタの話から博士がウタに向かったことがわかる。二人とリタは列車で大統領もいるユタへ。博士の列車に追いつきウエストが博士の列車に乗り移るが、列車を乗っ取られ、二人は首輪をつけた状態で取り残される。

 ウエストが警告を無視すると、円盤が襲ってくるがなんとか相打ちにさせて逃げる。二人はスパイダー渓谷へ向かう。そこにはラブレス博士が操縦する巨大クモロボットがいた。二人は馬でロボットを追う。

 大陸横断鉄道の完成式をしている大統領の元へ巨大クモロボットが現れる。ラブレス博士は大統領に無条件降伏を迫る。そこへ大統領に変装したゴードンが 二人とも捕まる。ウエストはロボに乗り込むが撃たれてしまうが、防弾服のおかげで助かる。

 ラブレス博士は式典を開き、アメリカの土地の一部を欧州やメキシコに返還し、残りのアメリカ南部をラブレスランドとする発表をし、再度大統領に降伏文書への調印を迫るがやはり拒否される。ゴードンから処刑を始め用としたところへウエストが化けた踊り子が現れ式典は大混乱。ラブレスは大統領を連れてロボで逃げる。二人は飛行機で追う。そしてロボとの戦いが始まる… なんとかラブレスたちを倒すことに成功する。

 二人は大統領から初代シークレットサービスとなるよう申し渡される。リタはテキサスへ帰ると話す。リタの探していたエスコバル博士は父ではなく夫だった。

 

 元は1960年代のアメリカのTVシリーズらしい。映画冒頭は話の展開がよくわからないが、TVシリーズを知っている人にはおなじみの展開なんだろうか。

 西部劇とSFというと「カウボーイ&エイリアン」を見たが、あれと同様、西部劇にする意味がよくわからない。とにかくシリアスな作りではなく、ゴードンの発明もラブレス博士の発明も、アニメ的要素が強い。ゴードンのそれは007シリーズの劣化版のような印象しかない。もともとコメディ作品なんだろうけど、そんなに笑えるシーンが多いわけでもない。

 ミッションインポッシブル(M:I)の成功を受けてそのマネでもしようと思ったのかしら。1960年代のものを現在のCGでよりカッコ良くと思ったのかもしれないけど、いろんなものが中途半端になっちゃった感が大きい。

 やっぱり西部劇とSFをミックスさせるのは難しいのかなぁ。