アメリカン・グラフィティ

●211 アメリカン・グラフィティ 1973

 アメリカの田舎町。バーガーショップ「メルズドライブイン」に友人たちが集う。カート、スティーヴ、テリー、ジョンの4人。彼らは高校を卒業したところだった。スティーヴはカートの妹ローリーと付き合っている。カートとスティーブは東部の街の大学に行くため、この街を明日出て行くつもりだった。

 4人のそれぞれの夜が始まる。

 スティーヴは離れ離れになることを機会に、ローリーに離れている間は恋愛は自由にしようと提案する。ローリーは怒る。そして自分の車をテリーに預ける。

 カートとスティーヴ、ローリーは高校のダンスパーティに向かう。その途中、カートは隣のサンダーバードに乗っていて挨拶してきた女性に一目惚れしてしまう。

 ジョンは一人車でナンパする。しかし車に乗ってきたのはまだ幼い少女キャロルだった。

 テリーも一人車でドライブするが、高級車に乗っていることを皆にバカにされる。

 スティーブはダンスパーティの会場に到着するが、怒っているローリーはスティーヴの誘いを断り、他の男と踊る。

 カートは先生に呼ばれ話をする。大学に行くことを迷っていることを伝えると先生は経験だと大学に行くことを勧める。

 街ではボブがジョンとカーレースの勝負をしたいと言いふらしていた。テリーもその伝言を聞かされる。テリーは街でデビーという女性をナンパする。

 ダンスパーティ会場で喧嘩していたスティーヴとローリーだったが、司会者の指名で一緒にダンスをすることに。ローリーは二人の出会いなどについて話をし、二人は仲直りする。

 カートは昔の恋人と出会い、一緒に彼女の友人ボビーの車に乗る。サンダーバードを見つけ追ったが見失ってしまう。その後ボビーの頼みでキップに声をかけるが余計なことを言ってボビーを怒らせ、車から降ろされてしまう。

 ジョンはキャロルに手を焼き、車から下ろすが、他の男たちがナンパしようと待ち構えているのを見て、再び車に乗せる。

 テリーはデビーが酒を飲みたがったため、なんとか酒屋から酒を入手する。

 カートは一人電気屋のTVを見ていたが、不良たちファラオ団に絡まれ連れて行かれる。

 ジョンは女性たちの車に声をかけるが、彼女たちからジュースを投げつけられ、キャロルが浴びてしまう。次の交差点で二人は仕返しをする。

 テリーはデビーと酒を飲み、sexをしようと外に出る。その隙に車を盗まれる。

 カートはファラオ団とともにゲームセンターへ行き、金を盗もうとするが、店の親父に見つかる。しかしそれはカートの顔見知りだった。カートが話をしている間にファラオの連中は金を盗み出す。

 スティーヴとローリーは湖畔に来ていた。スティーヴはsexをしようとするがローリーは拒否をする。頭にきたスティーヴは兄貴のsexを見ているだろうと言い、ローリーを怒らせる。怒ったローリーは車からスティーヴを叩き出す。

 車を盗まれたテリーとデビーは歩いていた。そこでスティーヴと一緒になる。

 ジョンとボブが交差点で出会う。互いに罵り合い、次の青信号でレースとなるが、ジョンは途中で停止する。

 カートはファラオの連中にサンダーバードの女性のことを話す。彼らはその女性はプロの女だと教える。彼らは駐車していたパトカーにいたずらをすることを思いつく。

 ジョンは家に帰ろうとしないキャロルに手を焼いていた。もう我慢できずに襲い掛かりそうだと話すとキャロルは正直に住所を教える。

 スティーヴはバーガーショップに戻ってくる。そこの店員ブッダに誘われるが断る。しかし二人が話しているのをローリーが目撃してしまう。

 カートはファラオ団のメンバーに気に入られる。そしてバーガーショップまで送ってもらう。そしてラジオを聞いていて、サンダーバードの女性に会うための秘策を思いつく。

 ローリーは一人車を運転していた。交差点でボブの車の隣になり、彼の車に乗る。

 キャロルは家に着き車を降りる。その際思い出になるものを、とジョンにおねだりする。彼はシフトレバーキャップを渡しキスをする。

 スティーヴはカートに田舎を出る必要はないと言い出す。しかしカートはずっとお前が言ってきたことだと反論する。

 テリーは道端で激しく吐いていた。偶然そこに盗まれた車が停めてあった。

 ジョンは車のチューンアップをする。テリーは盗まれた車を動かそうとしているところをゴロツキに見つかりボコボコにされる。通りかかったジョンがそれを見つけゴロツキを追い払う。

 バーガーショップにいたスティーヴのところに女の友人がやってきて、ローリーがイカした車に乗っていたと喋る。店を飛び出したスティーヴ、そこに偶然テリーが車でやってきて、スティーヴは車に乗って行ってしまう。デビーに問われ、テリーは正直に車のことを話す。デビーは彼とまた会う約束をする。

 カートはラジオ局に行き、サンダーバードの女性へのメッセージを流すようお願いする。そこにいた男こそ、皆が聞いていたウルフマンだった。

 ジョンとボブはカーレースをする。ボブの車は途中で道を外れてしまう。一緒に乗っていたローリー共々ボブは脱出する。車は炎上する。駆けつけたスティーヴはローリーを抱きしめる。ローリーは行かないでと願う。

 カートはラジオのメッセージを聞いたサンダーバードの女性からの電話を受ける。会いたいと話すと今晩も街にいると言われるが、会えない。名前も聞くことができなかった。

 朝になり、空港に皆が集まる。カートは飛行機に乗るが、スティーヴは大学に行くのを1年遅らせることに。飛行機の中からカートは道を走るサンダーバードを見る。

 4人のその後がテロップとして表示される…

 

 子供の頃にあのルーカスの作品ということで観た記憶があるが、ストーリーはさっぱり覚えていなかった。だよなぁ。子供には何も響かない映画だもの。

 オールディーズ、アメ車、恋とsex。しかも1960年代のアメリカのもの。今見てもやっぱりあまり響かない(笑 でも一晩の4人の男たちのあれこれを描いて一本の映画にする、というのはさすがなのかな。しかも特殊な男たちでもなんでもなく、ごく普通の、おそらくひどく田舎の高校を卒業した男たちの、一晩だもの。きっと時代がドンピシャリの人たちには感涙ものなんだと思うけど。

 映画に見覚えはほとんどなかったけど、テリーの顔だけは印象的でよく覚えていた。しかしリチャード・ドレファスの名前に聞き覚えがあったので調べたら、「張り込み」の人なのね。全然ピンとこないけど。さらにハリソン・フォードも出てる。この4年後がスターウォーズなのか。ハリソン・フォード若かったなぁ。