ダーティハリー3

●216 ダーティハリー3 1976

 若い女性がヒッチハイクをし、ガス会社の車に乗せてもらう。しかし女性の指示で向かった先で会社の人間は殺される。

 キャラハンは新しい相棒フランクとパトロールをしていた。レストランで無銭飲食をしていた男を追い出したところで、警察無線が入る。酒店に強盗が入った。現場に駆けつけたキャラハンは犯人たちと交渉、要求を聞いた後、車で店に突っ込み犯人たちを射殺する。この件が原因でキャラハンは人事課に異動とな理、刑事への昇格試験に立ち会うことになる。

 ガス会社の車を奪った犯人たちは銃器工場の倉庫に忍び込み、武器を盗む。偶然通りかかったフランクは倉庫に踏み込み、犯人たちを捕らえようとするが、犯人の一人に刺されてしまう。キャラハンはフランクの病院へ駆けつけるが、フランクは最後の言葉を残し死んでしまう。

 犯人たちは市に100万ドルを要求し、さもなければ街を爆破すると予告してくる。フランクの言葉から犯人の候補者が特定される。キャラハンは殺人課に戻され、事件を調べることになるが新しい相棒として、その昇格試験にも立ち会った女性刑事ムーアを紹介される。

 二人は銃器工場の守衛の死体解剖に立ち会う。そこで爆発事件が起き、二人は犯人を追う。そして犯人を捕まえ、所持品から爆弾を見つける。犯人からの要求は200万ドルになった。また捕まえた爆弾犯がムスターファという黒人過激派の仲間だとわかる。

 キャラハンはムスターファに会いに行く。そして取引をし、爆弾犯の仲間の白人の名前を聞き出す。居場所を探してくれと頼み、彼の店を出る。そこへ警部たちがムスターファを捕まえにくる。市長はテロ事件の犯人が捕まったと喜び、キャラハンとムーアを表彰しようとするが、キャラハンは犯人は他にいると話し表彰を拒否する。そして停職処分となる。しかしムーアはキャラハンの味方となり、捜査を手伝うと宣言する。

 テロの犯人たちは野球観戦に来ていた市長の帰りの車を襲い、市長を拉致する。上司である警部たちがキャラハンに会いに来て事件の情報を話すように言うがキャラハンは聞かなかった。そしてムスターファに会い、テロ犯人たちのボスの女の情報を引き出す。キャラハンは女に風俗店へ会いに行くが、そこに彼女はいなかった。店のオーナーから教会にいると聞き、教会へ行く。牧師を脅しボスの居場所を聞こうとした時、キャラハンを銃で狙う女がいた。ムーア刑事が彼女を撃ち殺す。そしてキャラハンは牧師からボスの居場所を聞き出す。

 テロ犯たちはアルカトラズ島にいた。船で島に向かった二人。市長を助け出すが、ムーアは犯人に撃たれてしまう。キャラハンは犯人たちを撃ち、最後に残ったボスを犯人たちが持っていたロケットランチャーでぶっ放し、市長を助ける。

 

 シリーズ第3作。今回も原題にダーティハリーの文字はなく、The Ecforcer が原題。執行者という意味とゴロツキという意味とがあるようだ。

 ダーティハリーシリーズは全て観ていると思っていたが、冒頭のヒッチハイクやその後の酒屋強盗のシーンを見てもピンとこなかった。あれ?と思っていたが、ムーア刑事が出て来たところで思い出した。そして彼女の最後も。だから悲しい結末に向けて映画を観ることとなったが、それなりに面白かったと思う。今ならあのダーティハリーに女性の相棒?ってキャッチコピーができそう。ムーア刑事が少し映画をコミカルなものにしている。キャラハンも露骨に嫌がる態度は見せず(第1作のチコの時とは大違いだ)、どちらかと言えばただ単に困ってる感じがちょっと面白かった。

 今回も第2作と同様、マグナムが炸裂、ということはあまりなく、最後のオチはロケットランチャーだった。しかし、相変わらずの屋根を伝う追跡シーンや、強盗を捕まえるために車ごとに店に突っ込んだり、風俗店の裏側〜ポルノビデオを売り込むために婆さんたちが偽の手紙を書いている〜を見せたり、と日本の刑事ものでも散々使われたような、お手本のシーンが満載だった。

 もっとマグナムをぶっ放すイメージが強かったが、あくまでこっちのイメージなんだなぁ。第4作第5作も過去に観ているはずだが、現時点では思い出せない。後日観ることになると思うが、思い出すだろうか。