ハスラー2

218 ハスラー2 1986

 エディはかつてハスラーだったが、今は酒の販売で生計を立てていた。しかし若いハスラーのジュリアンの胴元もしていた。ある時ジュリアンがビンセントと勝負して負ける。ビンセントの才能を見たエディは500ドルの賭けをビンセントの胴元で彼女のカーメンに持ちかけるが断られる。エディは二人を食事に誘う。そしてトップになるのには他人の心を読む才能も必要だと話す。

 翌日カーメンがエディの元にやってくる。そしてエディはビンセントの働く子供洋品店へ行き、ハスラーになるよう口説く。翌日ビンセントがエディを訪ねる。エディはキューをプレゼントし、ビンセントはアトランティックシティでの大会に望むことを了承する。

 3人はビンセントの修行の旅に出る。エディは賭けビリヤードの極意を教えるが、ビンセントは若さゆえの行動を取りなかなかエディの教えを守らない。エディはビンセントに、自分がビンセントの才能を見て、もう一度ビリヤードで儲けることに目覚めたことを正直に話す。ビンセントはエディに従うことを誓う。

 3人は兄弟と男作戦で金を稼ぐ。その後ビンセントはエディの言葉通りにするようになり、順調に稼ぐようになる。ある日店でチャンピオンのグレイディを見かける。エディは大会の賭けで稼ぐために、わざと負けるようビンセントに話すがビンセントは本気で戦ってしまう。カーメンの言葉でやっとビンセントは芝居を打つ。

 全てが順調に行きだし、エディは自分もキューを持って店へ行く。そこで昔の仲間と賭けてプレイをして勝つ。エディはオナモ他の客とゲームを続けるが、素人に見えた黒人ハスラーにカモられてしまう。自分が情けなくなったエディはビンセントに金を渡し、契約を打ち切る。

 エディはメガネを作り、ハスラーとして復帰する。そしてアトランティックシティでの大会に参加する。そこにはかつての弟子だったジュリアンやビンセントも参加していた。大会でエディはジュリアンを負かす。そして準々決勝でビンセントと戦うことに。エディはビンセントに勝利し、快哉を叫ぶ。しかしその夜エディの部屋にビンセントが来て8000ドルを渡す。自分たちの試合に賭け儲けた金だと言い、わざと負けたことを告白する。準決勝に進んだエディだったが、試合途中で棄権する。そしてビンセントに真剣勝負を挑む。

 

 若い時に見たなぁ。懐かしいの一言。この映画の前年からビリヤードで四つ玉を友人と始めたのに、この映画のせいで街のビリヤード場はほとんどがナインボールになってしまって、上級者ヅラして文句を言っていた記憶がある。

 映画として見直すと、年老いたかつてのヒーローが才能のある若者の先生となって指導する、という形を作ったプロトタイプなのかと思える。前作ハスラーから25年も経って作ったのだから当然といえば当然だが、同じ手を他の映画も真似ることになって行く。しかし映画後半、エディがハスラーに復帰して行くあたりから、あれっ?って感じになる。そっちへ進むの?みたいな。前作が勝負師としてのシビアな世界を描いていたのに、本作は前半でトムの若さ、自分勝手な部分が目立ってしまっていて、およそ勝負の世界、という感じではなくなってしまっている。

 それでもこの映画でポールニューマンがアカデミー賞取ってるんだから、とも思うが。正直映画としてはあまり面白くないかなぁ。だから記憶に残っていなかったのかも。

 こちらの原題 THE COLOR OF MONEY もあまりカッコ良い意味でもないみたいだし。ダーティハリーもそうだったけど、邦題はハスラー2となっていて、この放題のせいで映画がヒットしたんだろうけど、ちょっと詐欺っぽく感じる(笑