ダーティハリー5

●223 ダーティハリー5 1988

 TVで裁判のニュースが流れる。キャラハン刑事の活躍でジャネロを起訴できたことを告げていた。男がそれを見てキャラハンの名前をメモする。

 キャラハンは車を運転中ジャネロの組織から狙われるが、返り討ちにする。TVがキャラハンの取材にくる。警察の上層部はキャラハンの活躍を利用するためTVのインタビューを受けさせようとするが、彼は拒否する。キャラハンには新しい相棒クワンがつく。彼は中国系の男でこれも警察のイメージアップ作戦の一つだった。

 映画の撮影現場。スタッフのミスで取り直しとなるが、主役のジョニーは休憩を要求する。車で薬をするためだった。車に男が入ってきてジョニーに薬を嗅がせ殺す。キャラハンがクワンと捜査に来る。キャラハンは映画監督スワンから話を聞く。現場にTVの取材が来る。ジョニーの恋人をインタビューしようとするTVクルーを見て、キャラハンはTVカメラを投げ捨てる。

 キャラハンはクワンとチャイナタウンにいた。そこで強盗に出くわす。二人で犯人を捕まえるが、被害者の一人が有名人などの名前の書かれたリストを持っていた。そこにはキャラハンの名前もあった。

 キャラハンは署長に呼ばれる。TVカメラを壊した件で告訴されるかもしれないという話だった。そこへTV局のレポータ、サマンサ・ウォーカーがやって来る。彼女は告訴の代わりにキャラハンを食事に誘う。そこで彼女は先日の行動について謝罪する。しかしキャラハンを取材したいと言い出し、キャラハンは断り店を出て行く。

 翌日TVでサマンサが映画監督スワンやスタッフがデッドプールというゲームをやっていたことを流す。それは有名人を選び、期日までに死ぬかどうかを争うというゲームだった。昨日チャイナタウンで殺された男は映画のスタッフでこのゲームに参加していた。キャラハンは葬式に参列しているスワンに会いに行き、ゲームのことを聞く。

 そしてTV局にサマンサを訪ねる。ゲームのことを報道したことを非難するが、サマンサからはリストをもらう。二人は食事に行く。店から出るとキャラハンのファンだという男性からサインを求められる。その直後エレベータに乗った二人を組織の人間が狙い、エレベータを蜂の巣にする。しかし二人はなんとか助かる。

 キャラハンは刑務所に行き、ジャネロに自分を狙うのをやめるよう命令する。自分に何かあった場合は、お前が襲われると脅す。

 映画の撮影は続行されていた。TV局のレポータ達は監督を取材していた。

 映画評論家が襲われる。犯人はスワン監督だと名乗るが違う男だった。現場をキャラハン達が捜査する。そこにはデッドプールのリストがあり、評論家の名前はスワンのリストにあった。

 キャラハンは教会前で自殺騒ぎの現場に呼ばれる。男の要求はTVに写せというものだった。キャラハンは現場に来ていたサマンサと一緒に偽のカメラマンとなって男に近く。説得は成功するが、男は火だるまになってしまう。

 キャラハンはスワンから事情を聞くが、手がかりはなかった。

 犯人はラジコンカーを使って犯行を続ける。

 キャラハンはランニング中に車が尾行していることに気づく。車をおびき出し乗っている男達を殴りつけるが、彼らはジャネロに雇われたボディガードだった。

 クワンはスワン監督宛に来た昔の手紙を見つけていた。スワンのファンでロックという名の異常者だった。その手紙に使われていたタイプライターがデッドプールのものと同じだった。

 スワンはロックを診察した精神分析医を見つける。彼らが車に乗り込むのをロックは見ており、ラジコンカーで彼らを狙う。そして爆発。クワンは胸に重傷を負う。キャラハンは精神分析医からロックの症状について聞く。

 ロックはサマンサにインタビューをさせるといいおびき出す。キャラハンはロックの家に行き、そこにあった証拠品から犯人だと確認する。さらにリストにサマンサの名前が入っていることを見つける。ロックは局の駐車場でサマンサを拉致する。キャラハンはサマンサを助けに行く…

 

 シリーズ最終作品。3で女性の相棒、4で女性の犯人ときて、5は普通に女性と良い仲になってしまった(笑 新しい相棒は中国系でちょっと笑わせてくれる。キャラハンのマグナムも何度か火を吹く。でもなぁ、なんか面白くないというか、がっかり感があるというか。なんか日本の2時間サスペンスものを見ている感が強かった。

 ラジコンカーはちょっとやりすぎだし、あんなもの距離取ったら車から降りて逃げれば良いのにと思ったり、それでも爆破されちゃって、でも怪我したのは相棒だけだし。ラストの犯人がサマンサを拉致した場所にキャラハンが直行できちゃうのもなんだかなぁだし。ちょっと御都合主義がひどいかな。

 バブルの時の話だから、TVが過激になっていっていて、取材する側される側が一つのテーマだったっぽいのはよくわかるけど。そうかこの時イーストウッド既に60近いのか。もうアクション刑事モノをやる歳じゃないなぁ、確かに。