ゴッドファーザーPARTⅢ

●231 ゴッドファーザーPARTⅢ 1990

  1979年マイケルは教会名誉章を受けることに。マイケルはその場へ妻と子供の参加を求めていた。授与式のパーティが行なわれる。様々な人間が出席する。この場でマイケルは娘メアリーをビトー・コルレオーネ財団の代表として皆に紹介する。メアリーはギルディ大司教に1億ドルの寄付金を渡す。パーティには大物歌手のジョニー(PART1参照)も参加し歌を歌い場を盛り上げる。

 盛り上がるパーティの裏でマイケルは様々な人間たちと面会する。妻のケイと息子のアンソニー。アンソニーは大学を中退し声楽家になろうとしていた。マイケルは反対するが、ケイの口添えもあり賛成することになる。次に客はドン・アルトベッロ。マイケルの妹コニーの名付け親でビトー財団への寄付金を持ってくる。次はザザ。メウッチ協会からの表彰の盾を持ってきて、マイケルにビンセントのことで文句を言う。その場にビンセントが呼ばれる。彼はマイケルの兄ソニーの息子でザザと仕事上揉めていた。二人はマイケルの前でお互いを罵り合うが、マイケルはその場をおさめ和解させようとする。しかしビンセントはザザの耳に噛みつき怪我を負わせてしまう。ビンセントはマイケルの護衛となりたがっており、マイケルは2、3週間そばに置くことにする。

 その夜、ビンセントはパーティに来ていた女性記者とベッドを共にしていた。そこへ暗殺者がやってくるが、ビンセントは女性記者を囮にし返り討ちに合わせる。暗殺者の雇い主はザザだった。話を聞いたマイケルはビンセントを叱る。

 マイケルは弁護士BJと寄付金を元に教会との仕事へ乗り出し、組織の合法化を狙っていた。先代の弁護士トムの息子アンドリューは聖職についており、バチカンへ行くことになりマイケルは見送る。マイケルはギルディ大司教と話し、バチカン銀行で出た損失金を補填する代わりに、イモビリアーレの株25%の取得を申し出る。しかし理事会で反対意見が出されローマの判断を仰ぐことになる。メアリーは自分が財団の代表になったのは父マイケルの裏の仕事のためかと父に尋ねるが、マイケルは否定する。

 マイケルはアルトベッロからマフィアのボスたちがイモビリアーレの仕事を一緒にやりたがっていると聞く。

 一方教会の幹部会ではやはりマイケルのイモビリアーレへの関与は否定され、決定は法王がすることになる。しかし法王は重症で病に伏していた。マイケルはギルディ大司教に話が違うと抗議するが、その場にいたイモビリアーレ社のルケージに経営を任せても我々の針路に合わせてもらうと言われる。

 メアリーはビンセントと恋仲になる。マイケルが兄を殺したウワサ話が本当かどうかビンセントに尋ねるが、それは噂話だと否定する。

 マイケルはファミリーの幹部会に出席し、イモビリアーレに関しては手を切るつもりで話をするが、ザザが自分の置かれた立場に不満を漏らしその場を出て行く。その後ヘリコプタで会場が銃撃を受け多数の死者が出る。ザザの仕業だった。マイケルはビンセントの機転で何とかその場から逃げ切る。マイケル、ビンセント、BJ、コニーで話をする。マイケルはザザの後ろに黒幕がいるはずだと話すが、発作で倒れてしまう。

 知らせを聞いたギルディ大司教は法王の病状も含め時間を稼ぐことにする。

 マイケルの病院をケイが見舞う。息子アンソニーシチリアでオペラデビューすることを告げると、マイケルはぜひ見に行くと答える。

 メアリーとビンセントはさらに深い仲になっていく。

 祭りが行なわれる。街を護衛と視察しているザザだったが、ビンセントの策略にハマり彼に射殺される。その知らせを聞いたマイケルはビンセント、コニーにこれからは自分の言うことを聞くようにと叱る。そしてビンセントにメアリーに近づくなと警告する。

 マイケルはシチリアへ向かう。そこで若き日に逃亡を手助けしてくれたドン・トマシーノに相談し、今回の黒幕としてルケージの名前を、手助けしてくれる者としてランベルト枢機卿の名前を聞く。家ではマイケルの歓迎するパーティが開かれる。そこで息子アンソニーが「ゴッドファーザー愛のテーマ」を歌う。マイケルはビンセントにアルトベッロの裏を探るように指示する。

 ビンセントはメアリーと逃げたいという口実でアルトベッロに会いに行く。その場でルケージを紹介される。マイケルはランベルト枢機卿に会いに行く。そして彼に兄殺しの件などを告解をする。法王が亡くなる。

 アルトベッロは殺し屋モスカ親子に会いに行く。マイケル殺しを依頼する。

 アンソニーのオペラデビューが迫り、ケイもシチリアにやってくる。マイケルがケイに島を案内する。殺し屋モスカがマイケルの滞在するトマシーノと出会い射殺する。

 マイケルはケイにこれまでのことを謝罪し戻ってきてほしいと頼む。そこへトマシーノが殺された知らせが入る。

 新しい法王がランベルトに決まる。神の金庫番と呼ばれたカインツィグの横領事件が発覚する。ビンセントがマイケルにルケージが全ての黒幕で、マイケルを殺すためにプロを雇ったことを報告する。自分にはもう無理だと判断したマイケルはビンセントにドンの座を譲る。

 オペラ当日。裏切り者のアルトベッロ、ルケージ、ギルディ大司教の暗殺が行なわれる一方で、新しい法王も毒殺されてしまう。オペラが終わり外に出たマイケルを殺し屋モスカが狙う。マイケルは怪我を負い、流れ弾を受けたメアリーは死んでしまう。

 晩年、マイケルは過去の楽しかった時のことを思い出しながら庭で一人亡くなる。

 

 PART1から3までほぼ同時期に観たので、話には入りやすかった。しかし前作「ゴッドファーザーPARTⅡ」から実際の年数で16年、ストーリー上では20年後の話であるため、登場人物たちがあまりに老けすぎていて驚いた。もちろんメイクの効果だろうが、アルパチーノは最初誰だかわからなかったぐらい(笑

 3作品とも、最初に華やかなパーティシーンが描かれ、その裏で秘密裏の相談がされ、その相談事の一つが、その後の展開の軸になって行く、という固定パターンだったため、理解は早かった。今回はいよいよマイケルが合法化組織となるための最後の勝負に出る、という話で、相手はカタギの人たちのはずなのに、やはり殺し合い、騙し合いが起こる。もう見慣れてしまった(笑 はずなのに、マフィアのボスたちがヘリコプタで銃撃されるシーンはちょっと驚いた。時代は変わって行くのね。

 3作品を見終えたが、どうもスッキリしない。コッポラはシリーズを通して何を描きたかったのか。ファミリーの変遷?ビトーとマイケルの違い?マイケルの生涯?ラストが幸福だった時代を思い出しながら亡くなっていくマイケルというのがちょっとよくわからない。うーむ。