テレビドラマよ永遠に 鯨統一郎

●テレビドラマよ永遠に 鯨統一郎

 鯨統一郎の女子大生桜川東子シリーズ第8巻。前作「銀幕のメッセージ」では、レギュラーメンバーの一人が死んでしまう、というこのコメディタッチの小説では考えられない展開だった。しかし今作品であっさりとそれが覆えされる。そのトリック?はここでは明かせないが、まぁ鯨さんらしいトリックか(笑

 話は2編で、『飛行機内からの人間消失』と『25年前に失踪したお嬢様が25年ぶりに目撃される』という2つの謎が提示される。しかし例によってこのシリーズではトリックの質はあまり問題ではなく、レギュラーメンバーの会話を楽しむのが本筋。過去から直近までのテレビドラマについて、出て来る出て来る。本当にいろんな話題が次から次へと出て来るので、楽しめる。

 でとうとう次作でこのシリーズも完結らしい。楽しみ、かな(笑