ながぐつ三銃士

●255 ながぐつ三銃士 1972

 殺し屋猫のボスが3匹の殺し屋猫にペロを殺すように命令する。ペロはネズミの命を救ったのが理由だった。

 ペロは西部劇の世界にいた。殺し屋猫3匹はペロを追って西部劇の世界へ。

 ペロは駅馬車の屋根にジミーと一緒にタダ乗りさせてもらっていた。駅馬車はゴーゴータウンに向かっていた。乗客は、アニー、牧師、百姓の夫婦だった。アニーは東部からふるさとゴーゴータウンに帰ってきた。アニーの父はウエスタン酒場をやっていた。

 駅馬車が悪漢たちに襲われる。彼らは駅馬車に乗っているハズの保安官を探していたが、保安官が乗っていないのを確認すると去り、街へ向かう。悪漢たちは街のボスに保安官が馬車に乗っていなかったことを報告する。

 駅馬車が街に着く。おばさんはアニーを迎えにきて酒場に連れて行く。そこではアニーの父が何者かに殺されていた。アニーは何があったかを尋ねるが、誰も答えてくれなかった。アニーは父がメキシコ銀貨を握っているのを見つける。銀貨を取ろうとすると悪漢たちが現れ銀貨を撃ち抜き持っていってしまう。そして代わりの金貨を置いていく。そこへ町長が現れる。アニーは街の保安官は何をしているのかと聞くが、町長は保安官は皆殺されてしまい、保安官のなり手がいないと話す。

 悪漢たちはボスに銀貨のことを報告する。

 アニーの父の葬式が行われる。アニーは今後東部に帰ると話す。ペロはアニーに父親殺しの犯人を探そうと提案、仇を討とうと話すが、アニーは女の子だから仇は討てないと言い、やっぱり東部に帰ると話す。ペロは残念がる。

 ペロは外で駅馬車を襲った悪漢たちが乗っていた馬を見つけ、その酒場に忍び込む。そこで捕まっているネズミを見つけ助けようとすると、殺し屋猫3匹が現れる。ペロはネズミを逃し、ネズミとともに逃げる。そして、酋長ネズミと会い、酒場の男たちがアニーを追い出そうとしていることを聞く。

 駅馬車が出発しようとし、アニーもそれに乗ろうとしていた。そこへペロがやってきてアニーに酒場の男たちの話をする。しかしアニーはなぜ自分が追い出されるのかわからなかった。そこへ悪漢たちがやってきてアニーに早く馬車に乗るように脅す。ペロは悪漢たちと乱闘になり、騒ぎに嫌気がさした御者はアニーを乗せずに馬車を出発させてしまう。

 ペロは街の住民に保安官となる勇気がある人はいないのかと尋ねるが、皆窓を閉めてしまう。ジミーが僕が保安官になろうかと話すが、悪漢たちにやっつけられてしまう。アニーはそれを見て街に残る決意をする。

 アニーは今後どうするか悩むが、ジミーがレストランを開けばとアドバイスする。そしてネズミたちも手伝い、父の酒場をレストランに改造する。そしてレストラン開店当日。ボスがやってきて、レストランをご贔屓にと話し、街の住民も喜ぶ。しかし実際にレストランが開店すると悪漢たちがやってきて騒ぎ出し、店の中はめちゃくちゃにされてしまう。ネズミたちの「ハクション作戦」で悪漢たちは去って行くが、店は壊されたまま。

 翌日壊された店でアニーはメキシコ銀貨を見つける。ペロはそれが偽銀貨であることを見抜き、昨夜の悪漢たちが落としていったと推理する。ペロは悪漢たちの酒場へ忍び込む。そこにジミーもいたがペロは気がつかない。そしてまた殺し屋猫たちとドタバタ騒ぎに。その騒ぎの末に、店の奥で偽銀貨を作っているのを見つける。

 アニーのところへ町長がやってくる。そこへペロが戻ってきて偽銀貨作りの話をする。町長はそれを聞いてボスに報告する。町長はアニーとペロを家に招く。するとそこへ悪漢たちがきて、アニーとペロは捕まってしまう。しかしジミーが助けに来る。ジミーは銀貨を運ぶ馬車をペロに追うように指示。ジミーはアニーを連れ脱出する。ペロは馬車に追いつき、悪漢を倒し馬車を奪う。

 ジミーは酒場へ行きボスと対決する。ジミーはアニーの父に頼まれて偽銀貨作りを調べていた連邦保安官だった。そこへペロが馬車と一緒に戻って来る。ジミーとペロはボスたちと対決する。ペロは殺し屋猫たちとも戦う。ジミーは一人で多くの悪漢たちを倒す。残りはボス一人となったが、ボスはアニーを人質にしジミーに拳銃を捨てさせ、ジミーを撃つ。ボスはアニーも殺そうとするが、ジミーは拳銃を拾いボスを撃つ。ペロは逃げようとする町長を捕まえる。ジミーの胸ポケットに入っていた偽銀貨がジミーの命を救ったのだった。

 ペロとジミーはゴーゴータウンから去る。アニーがジミーにだけ声をかけるのを聞いたペロは残念がるが、そんなペロをまた殺し屋猫たちが追いかけるのだった。

 

 子供の頃に見て大好きだった作品。先日ふとしたことでこの作品のことを思い出し、もう一度見たいと思って探したところ見つかったので鑑賞。

 50分ちょっとの短編だったことに驚いたが、今もう一度見てみると、意外にしっかりと西部劇になっていることに驚く。

 冒頭の荒野の風景、悪漢に襲われる駅馬車、街の中の建物、酒場の店内、どう見ても悪者のボス(笑 、悪漢たちのポーカー、レストランのピアノ?、など。このブログを書き始めて既に40本以上の西部劇を見ているが、子供向けの漫画映画だとは思えないほどしっかりと西部劇の世界を描いている。

 何よりも驚いたのは、クライマックスのジミーがボスに撃たれるシーン。人質を取られ、拳銃を捨てさせられ、そして撃たれる。倒れるジミーの動きがスローモーションとなり、教会?の鐘が鳴り響く。しかもジミーが助かる理由が偽銀貨を胸ポケットに入れていたから、という定番の理由。

 そしてラスト。街を救った二人が爽やかに街から去っていく。どれもこれもどこかで観たようなシーンばかり。

 自分が西部劇が好きな理由は、子供の頃にこの映画を観た記憶が残っていたからなのかもしれない、と真面目に思った。

 同じVODで、ペロ3部作やどうぶつ宝島なども見つけた。時間があるときにゆっくり観てみようと思う。