新・ガンヒルの決斗

●274 新・ガンヒルの決斗 1971

 ボビーとその仲間がサムに雇われ、今日刑務所から出てくるクレイを見張るように命じられる。その男クレイは刑務所を出所し街へやってくる。酒場の主人トルーパーにサムの行方を聞くがトルーパーは答えなかった。そこへボビー達がやってきて店の女アルマを買う。クレイはエマと部屋で休むが、ボビー達が騒ぐため懲らしめる。

 クレイは駅に行き昔の女を出迎えるが、到着したのは6歳の少女デッキーだった。クレイは少女の「受け取り」を拒否しようとするが、自分の娘かもしれず結局引き取ることに。

 酒場ではボビー達に怪我させられたアルマがトルーパーに訴えていた。ボビーを叱るトルーパーはボビーに撃たれて死んでしまう。街に帰ってきたクレイはエマからその話とトルーパーが最後に残した言葉「ガンヒル」を聞く。

 デッキーを街の人に預けようとするが、教師や牧師にまで拒否されてしまい、仕方なくデッキーを連れてガンヒルへ向かう。

 ボビーと仲間は酒場の女アルマを連れ、クレイのあとをつける。クレイとデッキーは野宿をしながら先に進み、デッキー用の馬も手に入れる。ある夜ボビー達がそばにいることに気がついたクレイは彼らを襲い、誰に雇われたかを尋ねる。ボビーは答えなかったが、アルマがサムに雇われたことを話す。クレイはサムにガンヒルへ行くと伝えろと話し、銃を奪う。

 雨に降られ困っていたクレイは一軒家にたどり着く。家の女主人ジュリアナが家に入るように勧めてくれる。その家はジュリアナが息子と暮らしていた。夕飯をご馳走になり家に泊まることに。子供達が寝た後、クレイとジュリアナは話をする。デッキーがクレイの娘ではないことを知ったジュリアナはデッキーを預かると言い出す。クレイは7年前のことを話し出す。

 クレイは7年前サムと銀行強盗をしたが、金を奪って逃げる際にサムに撃たれ捕まり刑務所に入った。サムに復讐するためにガンヒルへ向かうと話す。

 そこへボビー達がやってくる。クレイは殴られ気絶し、デッキーがウイリアムテルの真似事をされる。クレイが気がつき反撃をすると、ボビーはデッキーを連れ逃げて行く。途中で仲間にあったボビーは仲間を殺し、デッキーはその間に逃げる。ボビーは1人サムのところへ。サムから金をもらおうとしたボビーはサムも殺し金を奪おうとする。そこへクレイが現れ、ボビーを挑発、撃ち合いになりクレイはボビーを撃ち殺す。

 クレイはジュリアナの家に戻り、デッキーと対面する。

 

 西部劇に少女という組み合わせ。wikiで知ったが、あの「勇気ある追跡」と同じ監督 ヘンリー・ハサウェイの作品らしい。「勇気ある〜」も少女だったが、もう大人と言える年齢に近かったが、この作品では本当に「少女」が準主役。グレゴリー・ペックとのロードムービー的要素もあり、ほのぼのと見ることができた。

 一方で悪役のボビーは、本来のストーリー上のクレイの仇であるサムを上回る非道ぶりで、最後にクレイに撃たれるシーンは胸がスッとしてしまう。ただこのボビー役の俳優さんはwikiのページがなく、残念。

 木造?の車椅子が出てきたり、顔のアザを蛭に吸わせるというセリフがあったり、本編と関係ないエピソードも面白い。タイトルから「ガンヒルの決斗」の続編に見えるが、全く関係ない。最後の場面〜サムの家のある場所〜がガンヒル、というだけで、さも続編のようなタイトルにしたと思われるが、この作品はこの作品で十分傑作だと思うので、タイトルはちょっと残念な気がする