アパッチの怒り

●282 アパッチの怒り 1954

 1872年コチース率いるアパッチと騎兵隊の戦いは終わり、コチース族長とハワード将軍は講和条約を締結した。

 3年後チリカワアパッチの族長コチースは病で死の床にいた。コチースは長男ターザに後を継ぎ白人と平和に暮らすように、次男ナイチにはターザを助けるように、言葉を残し亡くなる。コチース死亡の報は他の族長にも伝わり、白人と未だ戦っていたジェロニモの耳にも届く。

 ナイチはターザの恋人ウナを襲うがターザに止められる。ナイチはウナの父と仲が良く、父は戦いを望んでいた。2人は言い合いになり、ナイチはナイフを出してターザを襲うが、ターザはナイチを倒し、村で監禁する。

 夜ナイチの仲間が彼を助け出し、村から逃げる。ナイチたちは逃げた先で白人3人を襲い馬や武器を奪う。ナイチが逃げたことに気づいたターザは仲間とともに後を追い、ナイチたちを捕まえ、村で磔にする。

 翌日村に騎兵隊がやってきて白人殺しについて調査しにくる。ターザは村の人間の仕業だと告げ、磔にされているナイチたちの姿を見せる。大尉はナイチたちを連行すると言い出すがターザは既に罪を与えていると話す。それでも大尉はナイチたちを連行する。大尉は白人殺しがあった場合、法律では部族は居留地へ移住となっているが決定は明朝砦に戻る将軍が決定する、とターザに話す。

 ターザは白人のやり方に不満を持ち、砦を強襲する。そして砦を制圧、砦に訪れた将軍と話し合いをする。そして居留地への移住を受け入れる代わりに、耕す道具や種、羊などを要求、さらに居留地に騎兵隊を配置しないように求め、警備を自分たちで行うこととする。

 そして部族はサンカルロ居留地へ移住する。ターザは大尉たちと同じ軍服を着て仕事をすることに。そこへジェロニモが捕まり、サンカルロ居留地へ送られてくるとの知らせが入る。ターザは村の皆に警備を一緒にするよう求める。しかしナイチは受け入れなかった。そしてジェロニモがやってくる。

 夜ジェロニモはウナの父やナイチと白人と戦う計画を立てる。ジェロニモが持っていた300ドルで銃を買うことにし、計画に邪魔な大尉を殺すことにし、ウナの父が持っていた銃をロボに渡す。

 ターザはウナとの結婚を求め、ウナの父に許可を求めるが、部族の習わしで贈り物をしなくてならず、ウナの父に銃と弾を求められる。しかしターザは拒否する。

 夜ロボが砦で大尉を襲うが、寸前でターザが気づき大尉を助け、ロボを倒す。

 ターザは正式にウナとの結婚の許可を父に求めに行く。皆が集めてくれた銀の装飾品

を持って行くが、ナイチも結婚を求め、300ドルを払う。価値は300ドルが上のため、父は改めて銃と弾を要求するが、ターザは拒否する。結果、ウナは3日後にナイチと結婚することに。

 夜、部族の太鼓が鳴り響き、ジェロニモに率いられ、周辺の部族が反乱を起こしたことがわかる。大尉は軍の出動を要請しようとするが、ターザは自分たちで解決する、騎兵隊が来ると皆ジェロニモに従ってしまうと話す。大尉はターザにジェロニモ追跡の許可を与えるよう将軍に連絡する。しかし将軍からの回答は、警備兵を拘束、軍を派遣しジェロニモを掃討する、というものだった。

 ジェロニモたちは武器商人から銃を購入する。将軍は軍を率い大尉たちを合流しジェロニモを追跡する。ターザたちは軍服を脱ぎ捨て、ジェロニモを追う。

 軍は山道に差し掛かる。そこで待ち構えていたジェロニモたちに包囲され、攻撃され、窮地に追い込まれる。そこへターザたちがやって来る。ターザはジェロニモを捕まえ、仲間に武器を捨てるように言わせる。ナイチはそれでも反撃しようとするが銃弾に倒れる。

 将軍はターザに礼を言い、ジェロニモをどうするか尋ねる。ターザはジェロニモを他の居留地へやるよう要求、平和に暮らしたいと話す。

 

 アパッチ側からの視点で描いた映画はこれで2本目。「アパッチ」とは随分と描き方が違うが、まさかの同じ年に作られた映画だった。「アパッチ」は白人を憎むアパッチ側、この映画は白人と共存しようとするアパッチ側。もちろんどちらのタイプもいたんだろうなぁ。話としては「アパッチ」の方が面白かったかな。この映画はアパッチの生活風俗などは参考になったけど…