●第7シリーズ #04 木の実鳥(このみどり)の宗八
鬼平は忠吾と富岡八幡宮に参詣する。その時直参旗本宮口がスリにあうのを目撃する。スリの後を追うとスリは財布から金だけ盗み、財布を捨てる。その財布を拾った鬼平は中からどこかの屋敷の図面を見つけ、忠吾にスリの居場所だけ確かめさせる。
宮口は義父に500両の借金を申し込むがあまり良い顔をされない。これまでにも多額の借金をしていたためだった。
鬼平は与力小林金弥に図面を見せ相談する。小林は図面を持って大店に当たると言うが、鬼平は変な噂がたつのはマズイとその案を否定する。
夜、宮口の家に小林が訪ねる。そしてスリがスったとして図面を見せる。しかし宮口は図面など知らないとトボける。報告を受けた鬼平は宮口を見張るように命じる。また忠吾からスリが木の実鳥(このみどり)の宗八と呼ばれるスリで、15年も同じ場所で暮らしていると報告を受け、腕の良いスリだと確信する。しかし宮口に狙われる可能性もあるため、宗八をしばらく家から出ないようにする手立てが必要だった。
鬼平は自ら宗八の家に出向き、先日富岡八幡宮でスった相手は長谷川平蔵だと騙し、しばらく家から出るなと脅す。盗賊改方で宮口を見張るが、入れ歯師が出入りするぐらいで動きを見せなかった。
宗八は夜中、スリの親分のところへ行く。そこに偶然宮口家に出入りしている入れ歯師大塚がいた。宗八は事情を説明し自分を逃げして欲しいと頼むが、相手が長谷川平蔵だと知り、親分は宗八を追い出す。大塚は宗八を追いかけ、スリをした時の状況を聞く。大塚は家に戻り、盗人仲間たちに事情を説明、今回の盗みは取りやめだと話す。
宗八は進退極まり、自殺しようとするが上手くいかない。その時思い出したのは昔抱いた女おきねだった。宗八は家の中に隠していた金を取り出し、おきねを探し始める。
鬼平は家で久栄と話し、女中たちが賑やかにしている理由を聞く。呉服を安く買える店が出来たと聞き、店の名前を聞く。それは伊勢屋といい宮口の妻の実家とのことだった。鬼平はおまさを呼び、伊勢屋を調べさせる。宮口が持っていた図面はまさに伊勢屋の図面だった。
盗賊改方と密偵たちが宮口を見張る。そして宮口が動き出す。
宗八は街でおきねを見つけ跡をつける。おきねの家のそばの店で話を聞こうとするが、その時宮口を見かける。宗八は宮口を長谷川平蔵だと思い込んでいるため、逃げ出す。宮口はおきねに会いに来ていた。盗賊改方はその家で入れ歯師の仲間を見かけ跡をつける。鬼平は皆から報告を受け、おきねが入れ歯師の囲い女であると知り、出張ることに。おきねの家を見張っている時に、入れ歯師大塚が大阪で手配をされている盗賊だと判明する。大塚を捕まえようとする同心たちだったが、鬼平は直参旗本であることを考慮し、一度宮口と会うと言い出す。
大塚たちは宮口がヘマをしたことを理由に今回の盗みはなしだと宮口に告げ、去ろうとする。そこへ宗八がおきねに会いにやってくる。それを見た宮口は宗八に斬りかかる。それを見た大塚の仲間が宮口を斬りつける。そこへ鬼平が入って来て、大塚の仲間たちは捕まえられる。鬼平は宮口の脇差を紙に包み差し出し、その場を去る。
数日後、鬼平は五鉄でおまさ粂八と酒を飲む。おまさはなぜあの時宗八があの場に現れたのかと鬼平に聞く。鬼平は歳をとると男は侘しいということよと答える。
第7シリーズ開幕、と思いきやこれは第4話だそうで。色々調べると第7シリーズは1996年8月にスタートしたものの、3話分を放送したのち、半年の休止期間があり、1997年4月に再スタートを切った模様。この第4話は、1997年再スタートの1話目ということらしい。wikiを見ると、鬼平の右腕だった与力佐嶋役の高橋悦史さんが1996年5月になくなっているし、同じく与力の天野役の御木本伸介さんも第6シリーズで出演が最後となっている。確かにこの「木の実鳥(このみどり)の宗八」では、与力として小林金弥が初登場している。
ストーリーはちょっとひねった作りになっている。スリが旗本の財布を盗むが、その旗本は妻の実家の図面を盗賊に渡し、盗み金の一部を得ようとしている。さらにこのスリと旗本が同じ女に惚れている、という状況。最後に関係者?が一堂に会したところへ鬼平が現れ、事件は解決する。
おまさの黒装束姿は久しぶり。新シリーズ開幕で黒装束というのは過去にもあった、でも新シリーズ開幕ではないのか(笑 そう言えばナレーションの方も変更になっている。色々と新しいことだらけ、さすがにシリーズが長く続くと色々あるんだなぁ。
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