テキサス

●311 テキサス 1966

 フィービーアンがスペインの貴族バルダザールと結婚式をあげようとしていた。そこへ騎兵隊ヤンシー中尉がやってくる。彼はフィービーと婚約したつもりでいたため、結婚式を阻止しようとやってきたのだった。式を挙げる家の中は大混乱。ヤンシーとばりダザールは室内で剣の決闘を始める。その時騎兵隊員が部屋に飛び込んできて、バルダザールを押したため、バルダザールはその勢いでヤンシーを押し窓から落下させ死亡させてしまう。バルダザールは殺人罪で騎兵隊から追われることに。フィービーは彼を逃しテキサスで会おうと話す。

 その頃第6騎兵隊の事務所でサムホリスがテキサスへ行く入植者をコマンチ族から護衛するため騎兵隊を出してくれと大尉に頼んでいた。しかしテキサスはまだアメリカではなかったため断られ、その辺にいるガンマンに頼めと言われてしまう。

 その時逃げてきたバルダザールがテキサスへ渡るための船賃15ドルを稼ぐために、銃で的を撃つ賭けゲームをしようとしていた。ホリスは弾切れの彼に銃を貸し、バルダザールは見事商品の七面鳥を手にする。彼はホリスにお礼を言っている最中に騎兵隊が街に来て彼を見つける。彼は逃げ出しホリスも跡を追う。ホリスは騎兵隊の追跡をまく。改めてバルダザールはホリスに礼を言い、ホリスは護衛を頼み、バルダザールは受け入れる。

 ホリスとその友クロンク、バルダザールは3人で旅を続けるが、途中でコマンチ族に見つかってしまう。その際バルダザールは自分が騙されたことを知り、ホリスに決闘を申し込むが、ホリスはそのうちな、とごまかす。

 ホリスたちは入植者たちのところへ行こうとするが、途中コマンチ族の若い娘がコマンチ族の呪医に捕まっているのを目撃し、バルダザールが彼女を助ける。しかし彼は蛇に噛まれてしまう。ホリスはコマンチ族の仕返しを恐れ、彼女を置いて行くように言うが、バルダザールは聞き入れない。ホリスとクロンクは入植者たちの元へ、バルダザールはコマンチの娘に治療してもらいながら遅れてモカシンの街で合流することに。

 ホリスたちは入植者たちと合流する。そこにバルダザールの結婚相手フィービーがいた。ホリスは彼女を気に入り、夜口説こうとするが失敗する。

 バルダザールたちはモカシンの街へ着く。そこでフィービーを探そうとするが、まだ来ていなかった。その時コマンチ族の呪医が街に来る。そして娘を返すように言う。街の住民は娘を返すように言うが、バルダザールは聞き入れない。娘ロネッタは一人呪医の方へ歩いて行く。彼はそれを追う。コマンチ族の酋長は息子を決闘の相手に指名する。二人は対決、バルダザールが勝利するが、コマンチ族が一斉に彼に攻撃を始めようとする。その時ホリスたちがやって来て、コマンチ族は逃げて行く。その際ホリスはコマンチ族の放った矢がお尻に刺さってしまう。

 街に戻ったホリスは怪我の状態を大げさに振る舞い、フィービーに看病してもらう。

 バルダザールが語った牛飼いの夢を聞いていた娘ロネッタは野生の牛を飼いならす方法を教え6頭の牛を手に入れる。街の住民がそれを見てバルダザールのことを見直す。そして街にフィービーが来ていることを告げる。彼はロネッタを置いて街へ向かう。

 ホリスはまだ仮病を使いフィービーに看病してもらっていた。そこへバルダザールが入って来る。ホリスはコマンチ族の娘ロネッタのことを持ち出し揉めることに。二人は決闘をすることにし、外へ出るが、その時テキサスがアメリカとなることが決まったと知らせが入り、騎兵隊がやって来る。バルダザールはロネッタと逃げる。

 ホリスたちはバルダザールから教えてもらった方法で野生の牛を大量に捕まえ、街へ連れ戻る。そこへコマンチ族がやって来て街を襲う。住民対コマンチ族の戦いが始まる。

 逃げていたバルダザールは街から煙が上がっているのを目撃、コマンチ族が街を襲っているのに気づく。そして自分が囮になり、騎兵隊を街へ連れ戻る。コマンチ族は逃げて行った。

 騎兵隊によりバルダザールの裁判が行われ銃殺刑となる。フィービーは事件のことを大尉に話し、やっと真実が明らかとなり、バルダザールは無実となる。そしてホリスとバルダザールの決闘が始まる。が、二人は決闘を取りやめる。その時フィービーとロネッタが女の決闘をしていた。二人は止めに入り、ホリスはフィービーを、バルダザールはロネッタと抱き合う。

 

 ディーン・マーティンの映画はこのブログでは初めてかと思ったが、「リオ・ブラボー」があった。でもこの映画のようなコメディこそがこの人の得意分野だと思っている。子供の頃に「底抜け」シリーズを多く観た記憶があるので。

 それにしてもアラン・ドロンディーン・マーティンの共演というスゴい映画なのに、全編コメディシーンが盛りだくさんなのが可笑し過ぎる。まさに昭和のベタなコメディシーン満載。他の西部劇でもコメディシーンは多く観て来たが、原住民(ここではコマンチ族)までがコメディを演じているのを観たのは、この映画が初めてかも。酋長の息子のすっとぼけた演技が可笑しい。

 しかしドロンはこんなコメディにも出ていたんだなぁ。「ゾロ」とかも楽しいけど、「仁義」や「サムライ」なんかの渋さの極めみたいなドロンのイメージが強いので、ちょっとビックリ。