若草の頃

●334 若草の頃 1944

 1903年夏。

 1男4女の子供達のいるセントルイスに住むスミス一家。翌年に控えた万博を心待ちにしている。

 長女ローズの恋人ウォーレンからの長距離電話が結婚の申し込みだと思っている次女エスターは夕食を早くするように頼む。そんなエスターは隣に引っ越して来たジョンのことが気になっているが話すきっかけを得られないでいた。

 夕食は帰って来た父親の一言でいつも通りの時間に取ることに。食事中電話がかかって来るが、ウォーレンは電話で何も大切なことを喋らず、ローズは怒ってしまう。

 一家は長男の卒業パーティを開き、隣のジョンも招待する。パーティが終わり帰ろうとするジョンをエスターは引き止め、話をすることに成功、万博予定地へのデートに誘う。

 翌日エスターは友達たちと万博予定地へ出かけるがジョンは来なかった。しかし電車を追いかけてジョンがやって来る。

 1903年秋。

 ハロウィン。四女トゥーティーが騒ぎを起こす。怪我をして帰って来た彼女は隣のジョンにやられたと話したため、エスターは怒ってジョンの家に行き、彼に暴力を振るう。家に戻ったエスターはトゥーティーと一緒にいた三女アグネスから真相を聞く。ジョンはいたずらをしたトゥーティーを庇っていたのだった。エスターはジョンに謝りに行く。ジョンは別れ際にキスをする。

 その時父が帰って来る。父はニューヨークへ栄転することになったと話す。家族は皆今の家にいたいと反対し、部屋に入ってしまう。しかし父と母が歌い出すと皆リビングに戻って来て、一緒にケーキを食べる。

 1903年冬。

 クリスマス。街ではパーティが開かれるが、長男ロンはダンスを申し込んだルシルに振られてしまっていた。相手はローズの恋人ウォーレン。仕方なくロンとローズは一緒に踊ることに。エスターはジョンと参加するつもりだったが、ジョンはタキシードをないため参加できないと話す。エスターは悲しむが、祖父がダンスの相手として参加してくれることに。

 パーティ会場で、ルシルがウォーレンはローズと踊るように話し、自分はロンと踊ると言い出す。一人エスターだけが残され、彼女は多くの男性と踊ることに。最後に祖父が助け舟を出してくれ、やっと普通に踊ることができたが、セントルイスでの最後のダンス…と悲しむ。その時祖父がクリスマスツリーの影にエスターを連れて行く。ダンスの相手はジョンに変わる。そしてジョンはエスターにプロポーズをする。

 家に戻ったエスターはトゥーティーがまだ起きているのに気づき声をかける。サンタを待っていると話すトゥーティーエスターが歌を歌い出すと、トゥーティーはニューヨークに持っていけないにわの雪だるまを壊し始める。それを見ていた父親が家族を起こしリビングに集める。そしてニューヨークに行くことは中止すると宣言。そこへウォーレンがやって来てローズにプロポーズをする。

 1904年春。

 スミス一家は皆で万博会場へ出かける。そして生まれ育った街で万博を見ることができたことを喜ぶ。

 

 昨日に引き続き、ジュディ・ガーランドのミュージカル。昨日観た「イースター・パレード」の4年前の作品ということで、典型的なミュージカルになっている。ミュージカルとしては「イースター」の方が良かったかな、さすがに。

 いつも思うが、このころのアメリカ映画は「家族と一緒にいること」と「生まれ育った街への愛」がとても重要なものとして描かれる。日本でも戦後すぐの映画は同じか。

 タイトルの「若草の頃」は「若草物語」をイメージしてつけられたんだろうなぁ。「若草物語」はこの4年後の作品だけど、日本公開が逆になったんだろう。ただ共通点は4姉妹のいる家族の物語ということだけだけど(笑

 120年前のアメリカの文化や暮らし、ハロウィンの様子などが観れたのもちょっとした収穫。

 

 

若草の頃(字幕版)

若草の頃(字幕版)

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