鬼平犯科帳 第8シリーズ #02 瓶割り小僧

第8シリーズ #02 瓶割り小僧

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 五鉄で彦十とおまさを相手に酒を飲んでいた鬼平は、おまさからノロ牛こと牛松のことを聞く。昨日10年ぶりにおまさはノロ牛に会った、ノロ牛は石川五兵衛の元で急ぎ働きをして稼いでいると話していたとのこと。別れた後ノロ牛をつけたおまさはノロ牛が浅草の船宿伊勢新に泊まったのを見届けていた。話を聞いた鬼平は伊勢新は名のある船宿であるためノロ牛のようなヤツが泊まるのには何かあると話しおまさにノロ牛をもう少し調べるように命じる。そこへ鬼平に屋敷へ戻ろうようにと知らせが来る。

 役宅に戻った鬼平に酒井が、浅草であった喧嘩で人が刺され、その被害者の懐から八洲取締方から手配中の品が出てきたと報告を受ける。それは先月上州で一家皆殺しにあった家の主人の持ち物だった。喧嘩の場所を聞いた鬼平はそれがおまさがノロ牛と会った場所であることからおまさを呼び寄せ、殺されたのがノロ牛であることを確認させる。鬼平は、伊勢新にノロ牛に会いに石川五兵衛がやって来ると考え、おまさに伊勢新を見張らせ、忠吾には伊勢新の泊まり客となるよう命じる。

 伊勢新に泊まっていた五兵衛は口合い人千蔵に会いに行く。五兵衛は千蔵に急ぎ働きの仲間を集めてもらっており、ノロ牛をつなぎに使っていたが、ノロ牛が伊勢新に現れないため千蔵に会いにきたのだった。千蔵はノロ牛がいなくなったのなら今回の仕事はやめるべきだと五兵衛に忠告、五兵衛も今晩待ってもノロ牛が現れなければ諦めると答える。

 五兵衛は絵師に化けて伊勢新に泊まっていた。忠吾は伊勢新の泊まり客の名前を調べ上げていた。おまさが役宅へ戻る。村松がしゃも鍋を作って鬼平やおまさにご馳走をする。五兵衛はノロ牛を諦め夜中に伊勢新から逃げようとするが、外で女中と遊んでいた忠吾に見つかり捕まってしまう。

 五兵衛の取り調べが始まるが五兵衛は口が上手くとぼけて答えるため、調べは進まなかった。鬼平は五兵衛の顔を見て20年前のことを思い出す。そして忠吾と沢田に神谷町の瀬戸物屋のことを調べさせる。そして瀬戸物屋にいたという浪人で今はねずみ坂で飯屋をやっている男のことを突き止めて来る。鬼平はその男に会いに行く。そして20年前の事件の時の小僧音松のことを聞く。20年前の事件以降大人しくなった音松だったがその数年後に母親が連れ込んだ男に火傷を負わされ、その夜その男を刺し殺して逃亡した、とのことだった。鬼平は主人の息子を紹介してもらい一芝居打つのに協力を求める。さらに近所のガキどもの中で一番悪そうなガキを見つけ芝居を打たせることに。

 牢の五兵衛を連れ出し神谷町へ連れて行く。瀬戸物屋の前で事件が起きる。子供が大きな瓶を2つ買おうとしていた。浪人が子供がそんな大きな瓶を持って帰れるはずがないと言うと子供は瓶を叩き壊し破片を持って帰ると答える。

 次にねずみ坂へ行くと、さっきの浪人が子供を追いかけ、斬ろうとしていた。そこへ侍がやってきて浪人を倒し、子供の服を斬る。侍は鬼平で、20年前の子供が五兵衛だったのだった。五兵衛は全てを白状し、口合い人のことを話し、盗賊改方は口合い人も捕まえることができた。

 五鉄で鬼平は彦十やおまさと酒を飲んでいた。そこへ三次郎がやってきて、村松が五鉄のしゃも鍋が江戸前ではないと言ったのを聞いており、五鉄のしゃも鍋か村松のしゃも鍋かどちらが上か長谷川様に決めてもらうと意気込む。彦十とおまさはその場から逃げてしまう。

 

 第8シリーズ開幕。密偵から事件の話が舞い込むのはいつも通りの展開だったが、狙っていた相手があっさりと捕まってしまう。ただこの相手が一筋縄では行かず、鬼平が20年前の事件を思い出し、一芝居打つというちょっと凝った展開に。

 出て来る俳優さんが懐かしい。口合い人役の梅津栄さん、印象深い悪役が多い。ノロ牛は佐藤蛾次郎さん、言うまでもなく男はつらいよには欠かせない源公である。

 ドラマの冒頭、おまさとノロ牛が会話するシーンがあるが、蛾次郎さんの背の低さにびっくり。というかおまさの梶芽衣子さんが背が高いのか?ネットによれば梶さん163cm、蛾次郎さん155cmだそうで。なるほど。

 途中第7シリーズ最終話に続き、村松が料理について語るシーンがある。それを受けて話のオチとして、五鉄の三次郎がしゃも鍋の勝負を鬼平に決めてもらおうとし、それに慌てる鬼平がおかしい。

 第8シリーズ、良いスタートをきったのでは。