総門谷 上

総門谷 上 高橋克彦

 UFO目撃しビデオ撮影したとの証言からTVディレクター篠塚はTV番組を作る。内容はUFOと自衛隊が関係しているとわかるビデオだった。同じ頃、雑誌社E2のメンバーも偶然UFOと自衛隊との関係を話す音声を録音してしまう。

 両者は協力関係を結ぶ。そしてTV番組が放映されるが、その直後ビデオ内で証言した医者を名乗る男から篠塚に電話が入り、ビデオ内の証言者は全くの偽物だったことが判明、さらに自衛艦として証言した人間も演技だったことを他局のTV番組で証言し、篠塚のTV番組は偽番組だったと烙印を押されてしまう。TV番組制作を後押しした専務は自殺、篠塚もTV局を退社。

 両者は真相を究明するために動き出す。E2内で働いていた女性が身分を詐称していたことも判明、行方をくらませた彼女を追って岩手に行くが彼女は何者かに殺されてしまっていた…

 

 30年ほど前に読んだ記憶があるが、内容はほとんど覚えていない。今回改めて読み返し、冒頭からのUFO番組放映〜証言者が偽物、という流れですっかりハマってしまった。

 謎の組織と思われる人間たちの動きも描かれ、その一方で彼らがE2社の創始者?を恐れていることも描かれる。この部分が謎のままだが、登場人物の身近な人間が殺されるという事件で上巻が終わる。

 ここまででも、ナスカの地上絵、ピリレイスの古地図、日本のピラミッドなど、子供の頃に読んでワクワクしたものがいっぱい詰まっていて非常に楽しい(笑 そう言えば初めてこの本を読んだしばらく後に、後輩がこの本を読み、「こんなことが本当に起きていたらと思うとぞっとしますね」と語ったことが思い出される。

 下巻はたっぷりと時間をかけて読み、もっと楽しませてもらおう(笑