エアフォース・ワン

●405 エアフォース・ワン 1997

 カザフスタンでラデク将軍が拘束される。アメリカとロシアの合同作戦だった。3週間後、モスクワで開かれた晩餐会でアメリカのマーシャル大統領はスピーチで今後もテロには屈しないと宣言する。

 大統領はエアフォースワンアメリカに戻ろうとするが、機がテロリストたちにハイジャックされてしまう。大統領側近の1名がテロリストに加担していた。テロリストたちはロシアのTVクルーに扮していた。

 パイロットはハイジャックされたことを知り、ドイツの空軍基地に緊急着陸を試みる。大統領は脱出ポッドで機外へ。ホワイトハウスにも幹部が召集される。空軍基地に緊急着陸をしようとした時、テロリストたちが操縦室へ侵入、機を再離陸させる。ホワイトハウスでは対応を協議、核ミサイルのコードの変更も行う。脱出ポッドが発見されるが、中に大統領はいなかった。大統領は脱出せず機内に残っていた。

 テロリストはホワイトハウスと交渉を始める。要求はラデク将軍の解放であり、要求が通らなければ30分ごとに人質を1名殺すと予告する。さらにホワイトハウスには脱出ポッドに大統領がいなかったことが知らされる。

 大統領は隙を見てテロリストの1名を殺し銃を奪うが、銃声により他のテロリストに存在がバレてしまう。大統領は貨物室へ逃げる。ホワイトハウスの副大統領はロシアにラデク将軍の解放を要求するが、断られる。30分が経過し最初の人質が射殺される。

 大統領は貨物室で衛星電話を発見しホワイトハウスと連絡をする。しかし会話しているところをテロリストに見つかってしまう。大統領は電話を繋げたまま、戦闘機にエアフォースワンを攻撃させることを指示。戦闘機がエアフォースワンを攻撃した瞬間にテロリストを倒し、ホワイトハウスに機を着陸させると宣言する。大統領は機の燃料を放出させることを思いつくが、テロリストは機内放送で人質の命を交換に貨物室から出てくるように言う。しかし大統領は出られず二人目の人質が射殺される。

 大統領は燃料放出の手順を電話で聞きながら操作するが、電話の充電不足で会話途中で切れてしまう。それでも燃料放出に成功する。テロリストは燃料放出に気づき、ホワイトハウスへ空中給油の要求をする。

 大統領はテロリストを拉致、人質たちのいる部屋へ入ることに成功する。そこで空中給油をする際に高度と速度を落とせば、人質たちをパラシュートで逃がすことができることを進言されそれを実行するために、ホワイトハウスへfaxを送信する。ホワイトハウスでは大統領解任させる動きが出始める。

 空中給油機が到着し、人質たちはパラシュートで逃げ始めるがテロリストたちに気づかれ銃撃戦となり、機内に残った人間は捕まってしまう。機はカザフスタン領空に近づき、テロリストは戦闘機を帰らせることを要求する。テロリストは大統領と対面、ラデク将軍の解放をロシアに要求するよう指示するが、大統領は拒否。テロリストは大統領の娘を射殺すると脅し、大統領はロシアに将軍の解放を要求、将軍は解放されることに。

 大統領は一瞬の隙をつきテロリストに襲いかかり彼らを倒す。しかしリーダーが妻を人質に逃げる。彼はパラシュートを捨て自分だけが助かるつもりだったが、大統領は彼も倒し、ラデク将軍の解放を停止するように連絡、将軍は射殺される。

 パイロットを失ったため、大統領が指示を受けながらエアフォースワンを操縦する。しかし機をラデク将軍の配下の戦闘機ミグが狙う。ホワイトハウスはF15を向かわせ、ミグを撃退する。それでもエアフォースワンは損傷を受けたため着陸が不可能となった。機のそばを飛んでいた輸送機がエアフォースワン接触、ロープを使って空中救出を行う。しかし最後まで生き残っていたテロリストに加担した側近が大統領の脱出を阻止しようとする。大統領は彼も倒し脱出、輸送機に回収される。

 

 久しぶりにテロリストものというか、ハイジャックものを観た。見事な娯楽作品、といった感じ。最初の30分でドイツ空軍基地での再離陸まで一気に話は進み、話に引き込まれる。大統領が機内に残っていることが判明した後は、ちょっと進行がグダグダしていくが(笑 それでもテロリストとの戦いやホワイトハウスの内情など、展開は面白かった。

 テロリストは極悪に描かれており、テロに屈しないと宣言した大統領との対決が見せ場なのだろうが、家族を人質に取られあっさりと要求を飲んでしまうのはこれもまた見せ場なのか(笑

 娯楽作品として面白かったが、それでもどうしても納得できないのは、大統領側近でテロリストに加担した人間が、機内で人質がパラシュートで脱出する際などにどうしてテロリストに通じなかったのか、という点。冒頭のハイジャックするシーンと、最後の最後の脱出シーンでしか行動を取らなかった理由がよくわからない。

 まぁ細かいことを言っても仕方ないのか。しかしとうとうハリソンフォードは大統領にまでなってしまったのか(笑