刑事スタスキー&ハッチ 第1シリーズ #02 俺たちの旅立ちの空

●刑事スタスキー&ハッチ 第1シリーズ #02 俺たちの旅立ちの空

 

あらすじ

  スタハチは上院議会で証言をする組織の元ボス、メロを護衛するが、狙撃されてしまう。命が助かったメロだが、娘の命が保証されるまで証言は拒否すると言い出す。スタハチは娘ジョアンを護送してくる役目に。組織に狙われる3人だったが、なんとかジョアンをメロの元に連れてくることに成功する。しかし警察内部の情報があまりに早く漏洩していることに気づいた二人は漏洩の犯人を探し出す。

 

ストーリー

 スタハチがホテルに向かう。それを見ている女が一人。2人は地方検事から組織のボスを隠れ家に護送するための警護を頼まれる。ボスは上院議会で証言するためだった。ホテルからボスが出てくるのを見届けた女は公衆電話に連絡、ベルが鳴ったのを聞いた2人組がバイクを走らせる。

 スタハチ初め警察がボスの護送を始めると、バイクがボスをライフルで狙う。スタハチは狙撃者を撃つがバイクの運転手は逃してしまう。ボスは命は取り止め病院へ運ばれるが、証言することを拒否する。検事が協力を求めると自分は良いが守りたい人間がいるからだ、と話す。さらに自分が仕切っていた頃は警察に仲間がいたと話し、スタハチの同席を拒否する。

 同席を拒否されたスタハチはヒョロ松の店へ行き、ケスターと通じている警察内部の人間を調べて欲しいと頼み、警察へ戻る。そこでドビー主任からサンフランシスコ郊外の小さな街ブライランドへ行くことを命じられる。コールマン検事はボス メロが心配しているのは娘のジョアンのことで、娘を無事に連れてくるまでは証言をしないと言っているとのこと。ドビー主任は今回の件は極秘任務となるため協力はできないと話す。スタハチはドビー主任の秘書から航空券とキャッシュをドビーの秘書テリーから受け取る。

 スタハチはサンフランシスコへ飛びジョアンの家へ。それをつけている男たちがいた。スタハチは反抗的なジョアンを連れ乗ってきたタクシーで空港へ。途中つけてきた2台の車に襲われ銃撃戦となるが、スタさんが銃で対応しその場を逃げきることに成功、スタさんの腕時計と交換に運転手ジョージを降ろし3人は先へ進む。マリン郡の警察からドビーへ連絡が入るが、主任には打つ手がなかった。

 スタハチは空港は危ないと判断しそのままタクシーで南に向かうことにし、ガソリンスタンドへ。そこで車を隠し食事をとることにするが、乗ってきたタクシーを隠すことを求めたスタンドの親父に足元を見られスタさんは金を払うことに。

 3人は食事をする。ハッチとジョアンは良い雰囲気になり、スタさんは一人スタンドの親父がやめとけと言ったミートローフを食す。スタさんは追っ手が来たことを目撃、裏口から逃げ、その場にあったバンに乗って逃げることに。またもスタンドの親父にボラれるが仕方なく金を払いバンに乗り込み逃げることに成功する。しかし追っ手もガレージにタクシーがあることに気づき、ジョアンたちがバンに乗って逃げたことに気づき追ってくる。打つ手のないスタさんはバンを切り返し、相手の車に正面から突っ込み相手をかわすことに成功、相手の車は電信柱に衝突する。

 スタハチは無事にジョアンをメロの病室に送り届けるが、そこにいたのは本当のジョアンだった。彼らが送り届けたのはサンフランシコ警察のリンダという刑事だった。替え玉を護送していたと知らされたスタハチはドビーの前で怒りを爆発させるが、検事から警察内部に密告者がいるため仕方なかったこと、スタハチも容疑をかけられていることを知らされる。さらに怒りを爆発させる二人だったが、ドビーはリンダ(ジョアンの身代わり)をパリへ脱出させると話し、リンダを護送することを命じる。スタハチは渋々任務を認める。それを見送るドビーの秘書テリー。テリーはケスターの手下に全てを連絡する。

 リンダやドビーとともにスタハチはメロのいる病院へ。ケスターの手下たちは医者に扮してジョアンを拉致しようとする。しかし腕時計を見たスタさんがそれに気づき銃撃戦へ。リンダは撃たれるがスタハチは犯人たちを倒す。撃たれたリンダにハッチは優しい言葉をかける。リンダは最後までパリへ行く芝居をする。そこでスタハチとドビーはリンダのパリ行きを知っていたもう一人に気づく。

 3人はドビーの部屋へ戻る。そこでドビーの秘書テリーの前で嘘情報を話す。その後情報を漏らしているテリーの前でスタハチは全てを知っていることを知らしめる。

 スタハチはヒョロ松の店へ。クイズ番組の結末を聞く。その後ハッチがタクシー運転手がスタさんの腕時計を返して来たが、それが盗品であったことが判明。スタさんはそれをヒョロ松から買っていた。ヒョロ松は盗品とは知らなかったと話すが、スタさんはヒョロ松に金を要求する。

 

今回の登場人物

元ボス メロ(中央左の白髪の男性)

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ボスを護衛するスタハチを遠くから見守る女

(後にドビー主任の秘書テリーだと判明する 写真右)

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メロを狙撃するバイクに乗った2人組(手前の公衆電話のベルを聞いている)

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メロに証言をさせようとしているコールマン検事

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メロの娘ジョアン(後にリンダ刑事だと判明する)

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追っ手に追われる3人を乗せたタクシー運転手ジョージ

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テリーから連絡を受ける組織の追っ手の一人

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3人が逃げる途中に立ち寄ったガソリンスタンドの老人

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今回のスタハチの会話

 冒頭、元ボスのいるホテルに着いたスタさんが腕時計を見て話し出す。

ス「地方検事とのデートは10時だったな。ピッタリだぜ」

ハ「そんな時計捨てちまえ」

ス「360ドルもするのに冗談じゃねぇ」

ハ「高級品は似合わねぇよ」

ス「ご機嫌斜めだな」

ハ「ヤクザのお守りはつまらんな」

 スタさんが腕時計を新しく手に入れたことがわかる。それが高級品だと知ったハッチは似合わないと断言。それを聞いたスタさんはハッチの機嫌が悪いことを気にしてなだめようとする。今回の二人の仕事の内容がこれだけで判明する見事な会話。さらにこの腕時計がラストのオチに繋がっている。

 

今回のヒョロ松

 元ボス、メロから警察内部に組織に通じている人間がいると聞かされ、スタハチはヒョロ松を頼って店に来る。二人を出迎えたヒョロ松は、店の女の子と今度TVのクイズ番組に出ると話す。

 クイズ番組に一緒に出る店の女の子を紹介するヒョロ松(女の子の名前は不明)

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 今回のお笑いシーン

 事件が解決しスタハチはヒョロ松の店へ。そこでハッチは、ジョアン(リンダ刑事)を護送するのに借りたタクシーの運転手が代わりに預けていたスタさんの腕時計を返してきたと話すが、時計が盗品だったと話す。腕時計をヒョロ松から買っていたスタさんは、店のレジを開け金を要求、さらに利子分も要求する。

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 今回のドビー主任

 スタハチにジョアンを連れて来る任務を言い渡すドビー主任とコールマン検事だったが、主任はコールマンが直接スタハチに指示することを不愉快に思い始める。コールマンがスタハチに命令調で話した際に主任はコールマンを叱りつける。

 部下思いであり、スタハチを信頼していることがうかがえるシーン。

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今回のスタスキー

 メロの病院へジョアン(リンダ刑事)を連れてきた際に、ストレッチャーで運ばれる患者の異変に気付くスタさん。銃撃戦の後、スタさんは「ストレッチャーに乗る人間が腕時計をするのはおかしい」と語る。この後に出て来る腕時計のオチの前振りでありつつ、できる刑事であることを証明したシーン。

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今回のまとめ

 2話目にして早くも刑事モノの定番である「重要人物の護送」がテーマ。もちろん道中護送相手の女性と仲良くなるシーンもあり(こんな時の相手はだいたいハッチ〜スタハチあるある)。

 1話目に引き続きレギュラー4人(スタハチ、ドビー主任、ヒョロ松)のチームワークは抜群であり、関係性や各人のキャラも描かれていく。

 女性と仲良くなりがちなハッチ、ガソリンスタンドの老人にボラれた際に金を払い続けるスタさん、その老人に止められたのにミートローフを頼もうとするスタさん、部下を守ろうとするドビー主任、ネタ(情報)集めでは頼りになるが時にはすっとぼけたことをするヒョロ松、など。

 ストーリーとしては意外な犯人、という形を作りたかったんだろうが、割と冒頭ドビー主任の助手が登場した際の音楽が怪しさ満点で、早いネタバレ。それでも、証言者の娘の意外な正体やガソリンスタンドの老人のとぼけぶりなど、ゲストキャラが良く、面白い話になっている。