タワーリング・インフェルノ

●420 タワーリング・インフェルノ 1974

 高層ビルの設計者ダグが設計したグラスタワーが完成、お披露目パーティをすることに。彼はこの後退職し自由な生活を送るつもりだった。

 パーティ当日発電機の故障が発覚、それが原因で81階の倉庫で火災が発生する。異常の連絡を受けたダグが調べると配線の手抜き工事が発覚する。ダグは社長であるジムに連絡、電気系統の工事を請け負ったジムの娘婿ロジャーを探し、手抜き工事のことを問いただすが、コストダウンのため仕方なかったと開き直られる。

 警備室からの連絡で81階の状況を確認しに行ったダグだったが、火災は悪化しておりダグの仲間のウィルが重傷を負ってしまう。ダグは社長ジムにパーティの中止を進言するが、火災をボヤ程度だと思っているジムは聞き入れなかった。

 消防隊が到着、隊長のオハラハンは指令所を設置し81階の消火に当たるとともに、パーティの中止及び客をロビーへ下ろすようジムに進言、ジムもやっと受け入れる。

 客たちはエレベータで降りようとするが、火災がエレベータを襲う。客たちは展望エレベータ1機のみでロビーへ向かう。その頃ダグは87階に取り残された客を救出に向かうが、階段が使用できず仕方なくパーティルームへ。

 消防隊がヘリコプターで屋上からの救出を試みるが失敗。隣のビルとの間にロープを通しカゴでの脱出を試みるが、客全員を助け出す時間はなかった。

 最終手段として屋上の受水タンクを爆破し大量の水での鎮火を試みる。犠牲者は出たものの火災は鎮火する。

 

 子供の頃に観た記憶が残っていた。当時母親からゴミの焼却を頼まれ、最後に映画の真似をして大量の水を焼却中のゴミにかけ、後から随分と怒られたことも(笑

 

 「ポセイドン・アドベンチャー」と並ぶ災害パニック映画の最高傑作。しかもオールスターキャスト、マックイーンとニューマンの共演。しがない詐欺師役で踊らないアステアは出ているし、その恋の相手も見たことあると思ったら「慕情」のジェニファー・ジョーンズ。その「慕情」での相手、ウィリアム・ホールデンまで出ている。どれだけスゴいメンバーなんだろう。議員役でロバート・ボーン、警備のチョイ役でO・J・シンプソンまで出ているじゃないか。「ポセイドン〜」を意識しより豪華なメンバーを集めたんだろうなぁ。

 3時間近い映画だったが、一気に観てしまった。81階のボヤの火がだんだんと勢いを増していく怖さ。消防隊による様々な脱出手段がことごとくダメになっていく怖さ。そして火災の原因を作った社長の娘婿の自己中心的な行動とその最期。詐欺師アステアに最初から心を許していた老婦人。女性が先に避難することになり別れを告げる夫婦たち。どのエピソードも見ごたえがあり、見入ってしまった。

 

 あまり関係ないが、87階で助け出される男の子がつけていたヘッドホン。先日観た「スタハチ第6話」でヒョロ松がしていたものがとても似ている。スタハチが1975年製作、こちらがその前年。この頃アメリカで流行っていたのかしら?