御法度

●428 御法度 1999

 1865年京都。新撰組が新たな隊員を募集し、加納と田代が入隊する。加納は若く美しい青年だった。彼は衆道の相手として隊員から狙われることになる。近藤も加納を前に様子がおかしいと土方は思っていた。その後の立会い稽古で土方は田代と加納がデキたことに気づく。

 加納はある日寺で老人と出会う。老人は新撰組六番隊組長の井上源三郎であった。井上は加納に稽古をつけることになり二人は立ち会うが、それを偶然観ていた肥後訛りの男2人組が笑い逃げ出す。それを聞きつけた隊員が騒ぎ出し、新撰組として肥後訛りの2人組を探すことに。加納は男たちを見つけ小者に跡をつけさせるが小者は殺されてしまう。それを知った加納と井上は夜中に男たちのいる店へ出向く。斬り合いになり、二人とも負傷するが、駆けつけた新撰組によって肥後訛りの男たちは成敗される。

 冬になり加納は隊員の湯沢から声をかけられ一夜を共にしてしまうが、その湯沢が何者かに殺されてしまう。土方は湯沢殺しの犯人が隊の中にいるのではと考え近藤に話すが、近藤は加納に女を覚えさせろと命じる。土方は監察の山崎にその役を命じるが、加納は山崎の誘いを拒否する。しかし1ヶ月後、加納自ら山崎の誘いに応じるが、店では花魁に手も出さなかったことが判明する。その後、山崎が何者かに狙われる事件が発生。現場に落ちていた小柄から、犯人は田代だと判明、近藤は加納に田代を斬ることを命じる。

 土方と沖田が立ち会う中、加納は田代と立ち会う。しかし田代は湯沢殺しも山崎を襲ったのも加納の策略だと話すが、加納は田代を斬り捨てる。立ち会っていた土方と沖田だったが、沖田が突然戻ると言い出し、その直後加納の悲鳴が聞こえる。土方はそばにあった桜の木を切り倒す。

 

 大島渚監督作品。昔からタケちゃんが好きで若い頃に「戦場のメリークリスマス」を観たがさっぱりわからなかった。今回も同じ(笑 さすがに悔しかったので、ネットでこの映画の解説を読んで初めて少し理解できた気がする。

 加納に惹かれる近藤とそれを観ていた土方、そんな二人の関係を暗示する話をする沖田、その沖田が最後に話す雨月物語の「菊花の契り」の話。

 不思議な雰囲気を持った主人公加納に関して言えば、最初の任務であった介錯の時点で既に人を殺した経験を有しており、さらに本人も入隊の理由を人を殺せるから、と話すほどであったということ。

 いやぁわからんよなぁ(笑 観ている途中で、進行が字幕で表示されたり、タケちゃんの心の中がナレーションで語られたり、と今回はわかりやすいかなぁと思ったのになぁ。

 そもそも、人を殺すのが好きな加納が、なぜ言い寄られるままに衆道に走ってしまったのか。女はダメで本人はそっちはOKだったということ?で飽きてしまって湯沢も田代も殺したってこと? やっぱりわからん。大島渚監督とは相性が悪いんだな、きっと(笑