愛と哀しみの果て

●435 愛と哀しみの果て 1985

 デンマーク人のカレンは不誠実な恋人に愛想を尽かし、彼の弟で友人関係だったブロルと結婚をし、1913年アフリカへ。列車で家へ向かう途中、デニスと知り合う。カレンとブロスはアフリカの英国人たち立会いのもと結婚式を挙げる。

 カレンは農場を始めるつもりだったが、ブロルはカレンに内緒でその金をコーヒー農園を始める資金にしてしまう。その上ブロルは農園の仕事もせず遊び呆ける。カレンは現地人の協力を得て自ら農園の運営を行う。ある日サファリでカレンはデニスと再会、夕食に招く。そこでカレンは自ら作ったお話をしてみせ、デニスはその話に惹かれる。

 第一次世界大戦の影響がアフリカにも及ぶ。男たちは戦線へ。家に残ったカレンのもとへ食料運搬の要請が来る。白人男性に依頼された話だったが、カレンは自ら運搬に出向く。途中デニスに会い、方位磁石をプレゼントされる。ライオンに襲われるなどトラブルを乗り越え、カレンは食料運搬を成功させる。

 カレンは夫ブロルから梅毒を移され、帰国を余儀なくされる。

 治療を終えアフリカに戻ったカレンだったが、病気の影響で子供が産めない体になっていた。さらに夫ブロルの浮気も発覚、カレンはブロルに別居を申し出る。家に残ったカレンをデニスが訪ねてきて、サファリへと誘う。長い時間を共にすることで二人は愛し合うようになっていく。

 二人の友人であるバークレイが不治の病となる。デニスはカレンの家へ荷物を運んでくる。バークレイは亡くなり葬儀が行われる。

 カレンの夫ブロルが離婚を申し出てカレンは受け入れる。カレンはデニスとの結婚を考えるが、彼は結婚という制度を受け入れなかった。話は平行線をたどり、カレンはデニスに家から出ていくように言い、デニスも了承する。

 ある日カレンの農場が火事となり全てを失ってしまう。カレンはデンマークへ帰ることに。デニスが来て帰国の途中まで送ると話すが、彼は飛行機事故で亡くなってしまう。カレンはデニスの葬儀に参列した後、帰国の途へ着く。

 

 名作だと言われているのは昔から知っていたが、今回が初見。アカデミー賞も多く受賞しているので間違いなしと思って観たが、うーん。原作が自伝的小説のようで、実際にあったことをもとにしているからなのだろうが、2時間40分の長さの割に、大きなドラマがあるわけでもなく、内容はある女性の一代記、といったところ。

 アフリカの自然は美しいし、20世紀初頭のアフリカの実態をよく映像化しているとは思うが、本線であるカレンとデニスの恋愛がイマイチなんだよなぁ。結末もあっけないし〜実話だから仕方ないんだろうけど。ちょいちょいあった安っぽい合成画面もいただけないし。

 まぁアカデミー賞受賞作でも、たまにはこんな作品もあるのか(笑