ひとりメシ超入門 東海林さだお

●ひとりメシ超入門 東海林さだお

 年末に読んだ「ヒマつぶしの作法」に続いて、年末年始は東海林さだおさんということで(笑 週刊朝日のエッセイの中からの選りすぐりということで、2020年発行にもかかわらず、過去の作品からもピックアップされている。

 30年以上にわたる作品の中からの選りすぐりなので面白いものばかりだが、気に入ったもののひとつが「レンコンの穴」。数ある料理や食材の中からレンコンって(笑 レンコンだけでこれだけ面白おかしくエッセイを書けるなんて、東海林さん以外いないのでは?

 他には「ファミレスで晩酌を」。「レンコン〜」でもそうだが、取り組んだことが『前人未到』だとか『日本で初めて』だとかにこだわっているところも可笑しくてたまらない。

 私個人的に好きな蕪を扱った「蕪の真意」では他の野菜まで出てきて蕪の悪口まで言ったり、蕪が擬人化されその将来的な進む道を考えてみたり。

 普通の人が題材にはしないであろうものをテーマにこれだけ書けるのはいかにも東海林さんであり、それでこれだけ洗えるのだから、年明け一発目にはもってこいなのであった。