シノーラ

●466 シノーラ 1972

 ジョーは軽い罪で拘置所にいた。同じく拘置されていた男と諍いを起こす。ジョーの裁判が行われ、10ドルの罰金か10日間の拘束かの選択を迫られジョーは拘束されることを選ぶ。そこへメキシコ人のチャマたちがやってきて土地を奪われたと主張する。そして土地の権利書を燃やし判事を拉致しようとしたため、ジョーは判事を逃す。その際ジョーはチャマの仲間を射殺するが、その男は拘置所で諍いを起こした相手だった。

 シノーラの街では保安官たちがチャマの捜索隊を結成するが見つからなかった。シノーラの町に大地主ハーランが仲間とともにやってくる。彼はジョーの罰金を支払うので彼に会いたいと保安官に訴える。ジョーが彼に会いに行くとチャマ討伐の仲間として雇いたいと申し入れられるがジョーは断る。

 しかしジョーは自分の牧場がチャマたちに襲われたことを知りハーランの仲間となることに。ジョーとハーランたちはチャマを探すことになる。途中会ったメキシコ人にチャマの居所を尋ねるが彼らが答えないとハーマンは彼らを射殺する。さらにメキシコ人女性ヘレンを見つけ彼女をチャマ探しに同行させる。

 ハーマンたちはチャマのいる村にたどり着く。そいて村人を人質にしてチャマに投降するように呼びかける。時間までにチャマが出てこない場合は村人たちを射殺するという条件をつけて。ハーマンは必要でなくなったジョーから拳銃を奪い人質と一緒の扱いをする。ジョーは教会の牧師の協力を得て拳銃を入手、村人たちを殺そうとするハーランたちに反発し、ヘレンとともに村から逃げ出す。ジョーはヘレンをチャマの元へ連れて行き、シノーラで裁判を受けることを強要する。チャマはジョーに従うことに。

 シノーラの街ではハーランの部下たちがチャマを待ち受けていた。ジョーは停車していた列車を動かし街の酒場に突っ込み、ハーランの部下たちを射殺する。ジョーは裁判所でハーランを待ち受け射殺、全てが解決しジョーは街から去っていく。

 

 イーストウッドで70年代の西部劇、とくれば観ないわけにはいかないと思って観たのだが…。監督も共演者もすごいメンバーのようだが、観終わっても不完全燃焼だった感は否めない。

 「用心棒」シリーズのイーストウッドをイメージした脚本だったのか、イーストウッドが最初に協力した相手の非情さに気づいて裏切る、という簡単なストーリー。それなのに、映画が1時間半なのも関係しているかもしれないが、話が分かりづらい部分が多かった。

 ハーマンがジョーを用無しとして拳銃を奪うのもわからないし、ラストの街での銃撃戦も誰が味方で誰が敵なのかもよくわからない。それでいて途中ライフルでの撃ち合いのシーンがあったり、村人が人質になったシーンでのやり取りが無駄に長かったり。

 一番驚いたのは、この作品が「ダーティハリー」の「1」と「2」の間に製作されたことかな。あの人気シリーズの最中に製作されたのになぁ、というのが実感かな。