●刑事スタスキー&ハッチ 第1シリーズ #13 殺人鬼の仮面をはげ!
あらすじ
スタハチは警察学校の同期コービーと再会する。彼は別れた妻子を探しているが、週明けにはドイツへ行くと話す。スタハチは探すことを協力するが、それはコービーの罠だった…。
ストーリー
スタハチは署で仕事をしていた。スタスキーは老女マギーから車の盗難届けを受けていた。その時ハッチにジムのビニーから電話があり、スタハチと警察学校で同期だったジョン・コービーがジムに来ていると連絡が入る。ハッチは仕事が終わったらジムへ行くと伝える。
ドビー主任が部屋に入ってくる。マギーは虚言癖があることをスタスキーに話すが、スタスキーは承知で老人には優しくしないと、と答える。ハッチは主任にガルビン事件のことを尋ねる。FBIが月曜にすごい証人を出すが警察には詳細を教えないと言われ、主任は不機嫌だった。
スタハチはジムへ。コービーがシャワーを浴びていると気づいた二人はロッカー室で騒ぎ、確認にでて来たコービーをからかう。3人は警察学校では「コルシカの3兄弟」と呼ばれるほど仲が良かった。コービーが悩んでいる風だったので尋ねると、彼は空軍に勤めていたが、5年間捕虜となりその後ハワイで2年療養していた、別れた妻子に会いに来たが捕虜になっていた間に離婚手続きをされ行方がわからない、月曜にはドイツへ行かなくてはいけないと話す。これから彼女が住んでいたアパートに行ってみると話し、スタハチは何かあれば協力すると答え、今夜のパーティに来ないかと誘うが考えとくと言われる。
夜、ハッチの家でスタハチはパーティを楽しんでいたが、そこへコービーが頭に怪我した状態でやってくる。妻カレンのアパートへ行った際に何者かに襲われ、カレンのことは忘れろと言われたと話す。
スタハチはカレンの住んでいたアパートの大家に会う。そしてカレンは引っ越した後、郵便物は郵便局留めにしろとカレンと一緒にいたワレン・カーペルに言われたと聞き出す。二人は郵便局へ行き、転送先のカーペルの住所を突き止める。またかカーペルは脱税で2年刑務所にいたことも判明する。
二人はその住所へ行くが更地となり売りに出されていた。二人はカレンとカーペルの足取りが故意に消されていることに気づく。
電話ボックスで男が話をしている。そこへコービーが近づき、いきなり男をナイフで刺す。
ヒョロ松の店でスタハチはコービーと会い、カレンについてわかったことを教え、週末を利用して必ずカレンを探し出すとコービーに伝える。そこへ連絡が入り、スタハチは署に戻ることに。スタハチと入れ替わりに店に入って来たジャッキーという女性がコービーを見つけ、マイク・ロビンスじゃないのと声をかける。二人はマイアミで知り合ったようで、店から出てジャッキーの家へ。
スタハチはドビー主任からハーベイ・ルッソという男の写真を見せられる。ハーベイはガルビンの麻薬の運び屋だったが、2時間前街中で殺されたと主任は話す。月曜日の裁判でルッソは証言する予定だったので、ガルビンが雇った殺し屋に殺されたと考えられた。もう一人の証人もやばいと3人は話す。
その頃コービーはジャッキーの家にいた。彼はガルビンと電話で話し、カーペルは必ず殺すと話す。その後コービーはジャッキーと話すが、彼に惚れていたジャッキーは前に教えてもらった会社には勤めていないことを調べた、必ずコービーの正体を突き止めると話す。
ジャッキーは殺される。スタハチはジャッキーの家に来て、ルッソと同じ殺され方をしていることからガルビンとの関係を疑うが、繋がりは見つけられそうになかった。しかしジャッキーの写真を見た二人はヒョロ松に会うことに。
その頃ヒョロ松の店の裏にコービーが来ていた。ヒョロ松が裏でコービーと話していると男たちがやって来て、二人を襲う。直後にスタハチが店にやって来て、ヒョロ松とコービーを見つける。コービーはカーペルに構うなと言われたと話す。ヒョロ松を病院へ。肋骨が折れていたが、命に別条はないとの診断だった。スタハチはカーペルのことを知っていそうな男に会いに行き、コービーにはハッチの家で待っているように伝える。
スタハチはパルーチに会い、彼を脅し、ガルビンの部下だったカーペルの情報を仕入れるように頼む。
その頃コービーはガルビンに会い、カレンの写真を入手していた。またカーペルとカレンは海岸にいた。月曜の裁判での証言まで身の危険があれば、カレン母子は何があっても逃げることを確認していた。
スタハチはパルーチからの情報で、カーペルがターナー・ビーチにいることがわかる。スタハチはコービーを連れ、ターナー・ビーチへ。そこで偶然カレンを見つけ、ハッチが声をかけカレンをコービーに引き合わせるが、カレンはコービーを見たこともないと話す。その瞬間コービーはハッチを殴り倒す。スタスキーが倒れているハッチを見かけ声をかける。コービーはカレンを連れ消えてしまっていた。二人はコービーの奥さん探しが嘘だったことを知る。
署でドビー主任はFBIからカーペルがガルビンの経理主任だったこと、裁判で証言するまで所在を隠す予定だったが、スタハチのおかげで身元がバレてしまったと抗議されるが、ドビー主任はFBIの秘密主義がこうさせたと反論する。そしてスタハチに連絡を取り、コービーがカーペルを狙う殺し屋だと話し、FBIにカーペルの住所を聞き出す。
コービーはカレンを連れ、ガルビンの部下とともにカーペルの家へ。スタハチもカーペルの家へ急行する。先に家についたコービーは護衛を殺しカーペルを狙う。スタスキーは護衛を援護しに、ハッチはコービーを追う。ハッチはコービーを撃ち逮捕しようとするが、格闘となるがコービーを取り押さえる。
署に帰ったスタハチはドビー主任から大目玉を食らう。しかしハッチがマギーがスタスキーとデートをしにやって来た、ただ本人が来られないので代わりのアビゲールという女性が来ていると話し出す。スタスキーは女性に会えないと話すのでハッチが代わりに女性と会うことに。しかしアビゲールは若くて美しい女性だった。
今回の登場人物
スタスキーが聴取した相手マギー
コービーが来ていることを知らせたジムのビニー
スタハチの警察学校の同期コービー
ハッチの家でのパーティに参加している女性たち
コービーの妻が住んでいたアパートの管理人
ガルビンの部下ルッソ 裁判で証言予定だった
コービーのマイアミ時代の知り合いジャッキー
ガルビン
ヒョロ松の店の店員アンジー
スタハチにカーペルの情報を調べるように言われるパルーチ
コービーが探していたカレンとカーペルとカレンの息子
FBIのバックランド
事件解決後、マギー婆さんの代わりに警察に来たアビゲール
今回の捜査
スタハチとコービーが再会したビニーのジム
電話ボックスで会話中、コービーに刺殺されるルッソ
ヒョロ松の店で会話するスタハチとコービー、その後ジャッキーと会うコービー
ジャッキーの家
悪漢に襲われるヒョロ松
同じく悪漢に襲われたフリをするコービー(左 殴る場所を指示している)
カレンをコービーに引きあわせるハッチ、しかし殴られ気絶する
今回のスタハチのコンビ技
コービーをおびき出すため、ロッカーで騒ぐ二人
本当に楽しそう(笑
その後さらにスタさんがタオルでコービーを追い詰め、後ろからハッチが洗濯カゴの中へコービーを落とし入れる
今回のスタさん
カレンの行方を探すため郵便局でハッチが調べ物をしているのを待つスタさん。通りかかった女性に声をかけようとするが…
郵便局から出て来たハッチはスタさんに「マギー婆さんで我慢しなよ」と慰める。
今回のドビー主任
終盤、カーペルが裁判の証人だとFBIのバックランドから教えられ、カーペルを探そうとしているスタハチの行動を非難されるドビー主任。しかしFBIの秘密主義がそうさせたと反論し、カーペルの住所を教えろと迫る。
今回のオチ
事件解決後、警察にスタさんを訪ねて、ドラマ冒頭でスタさんと会話したマギー婆さんの知り合いアビゲールがやってくるが、婆さんの友達=婆さん、だと勘違いしたスタさんはハッチに代わりを頼む。
仕方なくハッチが会いに行くとアビゲールは若い女性だった。
スタさんは彼女がいなくなったかをドビー主任に確認してもらうが、彼女を見た主任はニッコリ。
そして「もう出ても平気だ」とスタさんに話し再度ニヤリとする。
今回のまとめ
スタハチが警察学校時代の同期に裏切られる、という話。しかも同期は殺し屋に身を落としていた、という衝撃的な話。
しかしスタハチは警察学校で同期だったと判明。コービーと会うのが7年ぶりということから、スタハチの付き合いは長いことがわかる。さらにそのコービーが学生時代に二人のことを「ハスキーとスタッチ」と呼んだことも。頭文字を入れ替える子供にありがちな言葉遊びだが、アメリカでも同様のことをするようだ。
気になった点を3つほど。
1つ目。ドラマ序盤、ハッチの家でパーティが開かれスタハチも女性たちとよろしくやっている風景が映し出されるが、なぜかそこでメイドのように甲斐甲斐しく働く女性がいる。しかしハッチは彼女に対しそっけない。
この女性、エンドロールの俳優名からネットで調べたところ、フィフィという役名で「Louise Hoven」さんらしい。映画にも数本出演している女優さんらしいが、ドラマの中でスタハチは彼女のことをフィフィとは呼んでいない。それでもハッチとは仲が良い関係であるように思える。今後登場するのかしら。
2つ目。8話、9話で登場したヒョロ松の店の黒人のコック、アンジー。8話では、一瞬しか映らなかったのにエンドロールに名前があり、逆に9話では無意味にバッチリと画面に映ったのにも関わらずエンドロールには名前がなかった。
そしてとうとうこの13話でセリフ付きで出演。にも関わらず、エンドロールでの役名は「Cook」だけ(笑 このWally Taylorという俳優さん、何者?
3つ目。コービーとの再会を喜ぶスタさんが、3人の仲が良かったことを例えて、周りから「コルシカの3兄弟」と言われていた、と話すシーンがある。ピンとこなかったので調べたところ、このような言葉はなく、「コルシカの兄弟」というデュマの小説があり映画化もされているらしい。シャム双生児として生まれた二人を刺す言葉であり、それほど仲が良かったということを示す言葉なのだろう。
シリーズ後半2話目だったが、これも面白かった。刑事が昔の友人に裏切られるというのもある意味、刑事モノの定番か。話が話だけに途中コメディシーンはあまりなかったが、ドラマ冒頭とラストにオチを持ってくるのは、今後もあるパターンになりそう。