ベン・ハー

●472 ベン・ハー 1959

 ユダヤ人ベンハーは裕福な貴族だった。彼の住むエルサレムにローマ軍司令官として幼馴染のメッサーラが赴任してくる。旧友との再会を喜ぶベンハーだったが、メッサーラのローマ軍への協力を彼は断ることで、二人の仲は悪化する。ローマ軍新総督歓迎の日、ベンハーは事故によりメッサーラに母妹共々捕まってしまう。そして彼はガレー船の漕ぎ手として奴隷扱いを受けることに。

 3年の月日が流れ、ベンハーはマケドニアとの戦いの船に漕ぎ手として参加する。その船にいた司令官アリウスによりベンハーは戦いに敗れた船から脱出、アリウスを救出する。アリウスはベンハーをローマに連れて帰り、養子とする。しかしベンハーは故郷へ帰ることに。途中アラブの富豪と知り合い、ベンハーは戦車レースに誘われる。ローマではメッサーラが戦車レースで無敵だと知らされるが、エルサレムへ帰ることを優先する。

 故郷の家で元召使いだったエステルから母と妹がまだ牢獄にいると知らされたベンハーはメッサーラに会いに行き母と妹の行方を調べるようメッサーラに話す。二人は5年牢獄にいた結果死病に侵されており、死の谷に行くことに。二人は家に立ち寄り、エステルと出会うが、ベンハーには居場所を知らせないように懇願し、エステルも受け入れる。エステルはベンハーに二人は死んだと伝える。

 ベンハーはメッサーラへの復讐に燃え戦車レースに参加する。死闘が繰り広げられるがベンハーはレースに勝利、メッサーラは重傷を負うが、最期にベンハーに母と妹が死の谷にいることを伝える。

 ベンハーは二人に会いに行くがエステルに止められる。ベンハーは司令官に呼び出され話をする。ベンハーはアリウスの養子であることを拒否し、死の谷へ行き母と妹と会うことに。二人を街へ連れて行くが、そこではキリストが裁判にかけられ磔の刑に処せられることに。キリストの死とともに奇跡が行われ二人の死病は治る。

 

 子供の頃に一度、成人してからもう一度観ており、今回が3回目の鑑賞だと思う。ガレー船、戦車レースなども印象深く記憶に残っていたが、一番記憶にあったのはやはりキリストとの遭遇場面。昔も今もキリスト教に詳しいわけではないが、最後の奇跡の場面は一番の見せ所なのだろう。

 それにしてもCGなしで(一部大量のエキストラが映る場面での背景ぐらいは絵なのだろうし、船での戦いシーンは合成とはっきりわかるが)これだけのスケールの映像を作り上げるのは、さすがとしか言いようがない。今回初めて知ったが、戦車レースのシーンも1年をかけて撮影したそうで、そりゃそうだろうと思わせる。スタントもあったのだろうが、完全に馬に轢かれているように見える場面は大丈夫だったのだろうか。

 これまた今回初めて知ったが、この作品で原作の3回目の映画化だそうで、もっと驚いたのはリメイクが何年か前に作られていたということ。しかしネットの記事をよう限り、「やはり…」という出来らしい。今回観た1959年版の記憶が薄れた頃に、リメイク作品を観てみよう(笑