ツイスター

●473 ツイスター 1996

 1969年、巨大竜巻が発生、ある農家は地下へ避難するが地上への出入り口を押さえていた父親が竜巻に巻き込まれてしまう。妻と娘ジョーと愛犬は助かる。

 現在。気象予報士のビルは妻ジョーに離婚届にサインしてもらうために恋人メリッサを伴い会いに来る。ジョーは竜巻を追い観測することを目的としたチームに入っていた。そのチームにビルもかつて所属し、竜巻自動観測装置ドロシーを発明していたが、チームはドロシーを4台完成させていた。そして竜巻発生の知らせが入り、チームは竜巻を追うことになり、ビルも付いていく。途中、チームを裏切り金儲けのために新チームを結成したジョーナスのチームに出会う。

 早速竜巻に遭遇、ビルとジョーが乗った車は竜巻を目指すがあぜ道にハマり小さな橋の下に避難し難を逃れるが、ドロシーを1台失ってしまう。さらに竜巻を追い、二人は水を巻き上げる竜巻を間近で目撃することに成功、観測はできなかったがジョー達は興奮する。

 チームは休憩のためジョーの叔母メグの家へ。そこでメリッサはビルの昔話を聞く。竜巻発生の知らせが入りチームはまた竜巻に向かう。竜巻を目前に迎え、ビルとジョーはドロシーを積んだ車でマジかまで接近するが、竜巻が電信柱などを吹き飛ばし二人に危険が迫る。2台目のドロシーも破壊され中にあったセンサーが散らばってしまう。ビルは逃げようとするが、ジョーはセンサーを集め竜巻に向かおうとする。ビルはジョーを説得し避難、その会話を無線でメリッサは聞いていた。

 チームはドライブインシアターで休憩する。そこを巨大竜巻が襲う。しかしビルが直前で異変に気付きチームの皆は避難し無事だったが、無線での件や竜巻の恐ろしさを知ったメリッサはビルに別れを告げる。TVのニュースでジョーの叔母メグの住む街が竜巻に襲われたことを知りチームは救出に向かう。メグの家は破壊されていたがなんとか彼女を救出する。メグは救急車で運ばれる前、ジョーに竜巻の予測システムを完成させてと願う。ビルたちはメグの家にあったものをヒントにセンサーにアルミの羽根をつけ竜巻に巻き込まれやすい形へ改造する。

 ニュースで竜巻が最大レベルF5になったことを知ったチームは竜巻へ向かう。ジョーナス達も竜巻を追っていた。ビル達は3台目のドロシーを竜巻の前方にセットしカメラを構えて待つが竜巻が吹き飛ばした大木によってドロシーは破壊されてしまう。竜巻が様々なものを吹き飛ばす中ビル達は車で逃げる。ジョーナス達が危険な場所にいることをビル達は知らせるが彼らはそれを無視、その結果ジョーナスは竜巻に巻き込まれてしまう。

 ビル達は最後のドロシーを積んだ車を竜巻に突っ込ませることに。見事にドロシーのセンサが竜巻に巻き込まれ観測に成功する。しかしビルとジョーは竜巻に襲われ危険が迫る。二人は農家の納屋に逃げ込み、体を縛り付けることで竜巻に巻き込まれずに無事だった。

 

 タイトルやパッケージの画像から、街が竜巻に襲われるパニック映画だと思って見始めたが大間違い。竜巻を観測することに命をかけた人々=ストームチェイサーの物語だった。そう言えばこの映画が公開された頃、そんな人たちが実際にいるというニュースかなんかを見た記憶があるなぁ。

 それにしてもCGはこうやって使うんだというお手本のような作品だった。1996年なのでまだCGの技術はそんなに発達していないだろうが、竜巻ならば意外にリアルに見せることができることに気づいたのかしら。様々なものが吹き飛ばされる光景は圧巻。主人公たちの目の前を牛が飛んでいくシーンはちょっと笑ってしまったが。

 ストーリーも、少女時代に竜巻に父親を殺された少女のエピソードから、離婚を考えているストームチェイサー夫婦の物語、彼らを裏切った男、観測装置ドロシーが4台あること、など最小限のエピソードを盛り込み、話を面白くしている。と思ったら、脚本はマイケル・クライトンなのね。面白いはずだわ。

 意外というと失礼だが、小作品な傑作でした。