ツインズ

●477 ツインズ 1988

 ジュリアスは島で育てられ島から出たことのない男だった。彼は35歳の誕生日に父親から自身の出生の秘密を打ち明けられる。ジュリアスは政府が主導した遺伝子操作実験で生まれた子供であり、優秀な男性6名の精子を用いて女性メアリーアンが出産、しかしメアリーアンは出産時に死亡、実はジュリアスは双子で弟はロスの施設に預けられた、というものだった。

 ジュリアスは弟を探しに旅立つ。弟ビンスはヒモ生活や車泥棒などをして生計を立てる男だった。ビンスはクレイン兄弟に借金しその返済のため、駐車場係と結託し高級車を盗み売りさばいていたが、警察に捕まってしまう。

 ジュリアスはロスの施設を訪ね、ビンスの行方を訪ねるが刑務所にいるだろうと言われてしまう。ジュリアスは留置されていたビンスに会いに行き保釈金を支払いビンスを解放するが、ビンスはジュリアスの話を信用せず逃げてしまう。自身の会社ベネディクト商会に帰るが、家賃滞納で家具を差し押さえられる始末。さらに借金取りがきて襲われるが、そこにジュリアスがきてビンスを助ける。

 ビンスは駐車場係から聞いた高級車をジュリアスの助けもあり盗み出す。その帰り道のスーパーでビンスの彼女リンダとその妹マーニーと出会う。家に帰ったビンスはジュリアスに母親は出産時に死亡していないことと現在の住所が書かれた手紙を見せる。ジュリアスは母親に会いに行こうと提案するが、その時借金取りから催促の電話があり、家が銃撃される。

 その頃ビンスが盗んだ車でブツを運ぼうとしていた運び屋が依頼主のところへきていた。運び屋は約束の場所に車がなかったことを怒り、依頼主を射殺してしまう。

 ジュリアスは手紙にあった住所を訪ね、父親となった6名のうちの一人の男性と会う。ビンスは車にあったテープからトランクに重要なブツが積んであり、それを待っている人間がいることを知り、受取人と電話で交渉をし、500万ドルの報酬があることを知る。ジュリアスは男性から実験の責任者がニューメキシコにいることを聞かされる。

 ジュリアスは家に帰りビンスにニューメキシコへ行こうと誘うがビンスは断る。そこへリンダとマーニーがやってきて、4人で車旅行をすることに。

 留守になったビンス宅へ運び屋がやってくる。そこへ借金取りが来るが運び屋は彼らの足を撃ち去って行く。

 ジュリアスとビンスはニューメキシコで実験の責任者と会い、母親が現在暮らしているサンタフェの芸術家村の場所を教えてもらう。4人は楽しく旅を続けるが、酒場で借金取りに出会ってしまう。しかしジュリアスが彼らを退治する。その夜ジュリアスはマーニーと結ばれることに。

 4人は芸術家村に行く。面会を断られるが不法侵入をして話を聞く。しかし母親は既に亡くなったと伝えられる。落ち込むジュリアスとビンス。しかし本当の母親は生きており、財産目当ての詐欺だと思い、嘘をついたのだった。ビンスは一人で去ってしまうが、ジュリアスは彼を追うことに。ビンスはブツを引き渡し500万ドルを手に入れるが、そこへ運び屋がやってきて襲われてしまう。ジュリアスも現場に駆けつける。運び屋は二人を殺そうとするが、二人の機転で運び屋をやっつける。

 ビンスは500万ドルを手にし喜ぶが、ジュリアスは金やブツを返すよう説得する。二人の行動は新聞記事となる。その後二人はベネディクト商会で働いていた。そこへ母親が訪ねてきて母と息子の再会となる。やがて二人は結婚し双子を授かっていた。

 

 ターミネーターでスターとなったシュワちゃんのコメディ。ストーリー展開や科学的なエピソードなどには、ツッコミどころ満載だが、そんなことは気にしてはいけない娯楽作品ということだろう。

 双子という設定なのに、あまりに似ていない二人も面白いが、シュワちゃんのコメディ役者ぶりが笑える。スタローンの映画のポスターや童貞設定での女性とのベッドインなど。極め付けは、借金取り相手に「I'll be back」と話す場面か(笑

 双子の相方ビンス役のダニー・デヴィートさんも見事なハマリ役。名作「カッコーの巣の上で」で映画デビューした役者さんらしいが、この映画は未見。いつか観るのが楽しみになった。