謎ジパング 明石散人

●謎ジパング 明石散人

 著者が日本や日本史に関する18のテーマについてその知識を語り尽くす1冊。

 ブックオフで偶然手にして興味をそそられ読んでみた。鯨統一郎さんの「邪馬台国はどこですか」のような展開を期待して。

 しかし正直「邪馬台国は〜」の半分ぐらいの面白さ。というか、「邪馬台国は〜」の面白さを再確認させてもらった感じ。あちらはテーマごとに著者の考えを推理小説仕立てにして面白おかしくみせているのに対し、本作は著者がテーマに対して知っていることを次から次へと披露している感じ。まとまりがないというか、なんというか。さらに18ものテーマを語りつくすため、読み終わった今、印象に残っているテーマが少なく、目次を見ても、あれっ?これはどんな話だっけと思ってしまう。

 鯨さんの著書も本作も、別に書かれていることを丸ごと信じるわけではない。エンターテイメントとして面白いかどうかの方が重要だが、鯨さんのシリーズには負けている、というのが正直な感想。

 

 ただこの著者は同様な本をいくつか書いているようなので、そちらに期待。