●刑事スタスキー&ハッチ 第1シリーズ #14 恐怖の人質!真夜中のレストランジャック
あらすじ
警察署で仕事を終えたスタハチはスタスキーのオススメのイタリアンレストランへ。しかしそこでは組織のボスを狙った殺し屋が2人いた。殺し屋たちはスタハチに気づき銃撃戦となる。スタスキーは負傷、ハッチは拳銃を奪われる。組織のボスが到着するまで1時間。スタハチは…
ストーリー
スタハチは署でマハラジ・ヘルーまたの名をハリー・サンプラーの取り調べをしていた。19歳の少女への暴行罪だった。スタスキーはハリーが何も話さないため怒りまくりハリーを脅し椅子を破壊した後、部屋を出て行く。ハッチが後を追う。スタスキーの怒りは芝居だった。スタスキーは取り調べが終わった後の夕飯を気にしていた。ハッチが家に誘い卵料理でも作ると話すが、スタスキーはイタリアン料理を出す店を知っていると答える。
ハッチが先に取調室へ戻る。ハッチはこの後のスタスキーの行動を予測しハリーを脅すが、ハリーは罪を認めなかった。しかしスタスキーが戻ってきてハッチの予測通りコーヒーを買いに行ってくれとハッチに頼む。それを聞いたハリーは罪を認め自供を始める。
その頃ホテルの一室で男が2人話をしていた。若い男ジョーイは3日間電話がないことでイライラしていた。彼は指名手配中の身だった。2人はモンテがお忍びで来るレストランでモンテを殺すつもりだった。その電話連絡を待っていたのだ。そこへ電話がかかる。例のレストランで働くテレサからの電話で、今夜12時にモンテの予約が入ったと知らせて来る。
23時10分、テレサの店。テレサは彼女に惚れている常連客ジニーの相手をしていた。そこへトムとジョーイが入って来る。テレサはジニーに帰るように言う。テレサはトムと話す。その時スタハチが店に入って来る。ジョーイはスタハチを見て顔を隠す。彼はスタハチが刑事であることを知っていた。スタハチはピカタとリングイニ、ビノデカサを注文する。注文を終えたハッチはジュークボックスへ、スタスキーはトイレへ。
トムとジョーイはスタハチを取り押さえようとし、トムはハッチを拳銃で脅す。そこへスタスキーがトイレから戻ってきて異変に気付くが、ジョーイがスタスキーを撃ってしまう。そこへ新しい2人連れの客が入って来る。トムは新しい客2人も拘束する。
ハッチはスタスキーに駆け寄ろうとするが、ジョーイが刑事は殺そうとハッチを狙う。しかしトムはジョーイに調理場のコックを地下室へ監禁するように指示。ハッチはスタスキーの怪我の確認をする。スタスキーは肩を撃たれていた。ハッチはスタスキーを病院へ連れて行かせろと要求するが、トムは認めず、奥の事務所のソファでスタスキーを寝かせることに。
事務所のソファにスタスキーを寝かしつけ、ハッチは水や毛布を持ってきたテレサと話をする。ハッチはテレサがモンテ殺しに一枚噛んでいると考え話す。テレサは弟をモンテに殺された、敵討ちをしてくれるから協力したと答える。ハッチはモンテは組織のボスで、構想中の組織同士の争いにテレサが利用されているだけ、2人は殺し屋で殺しの現場にいた他の客の命も危ないと話し、モンテが来る時間をテレサから聞き出す。そしてテレサにスタスキーの看病を頼み、ハッチは店へ戻る。
23時35分。ジョーイが新しく入ってきた男女の客のテーブルへ行き話をする。男女は漫才コンビで明日ベガスへ行くことになっていた。男はサミー・グロブナーと名乗るが、ジョーイは知らなかった。ジョーイは漫才師なら何か冗談を言えと話すが、サミーは上手い冗談を言えなかった。その時テレサが事務所から出てきて、ハッチを呼ぶ。
ハッチはモンテ殺しを狙う殺し屋のことをスタスキーに伝え、自分の時計を渡し、5分後に水差しを壁に投げるように伝える。その騒ぎの中で隙を見てジョーイを倒す計画だった。ハッチは店に戻る。
漫才コンビの二人が話をする。女はなんとか逃げる、コンビは解消だと話し、トムとジョーイのテーブルへ。色仕掛けで助かろうとしたが、ジョーイに見透かされてしまう。女はハッチのテーブルへ行き、自分のしたことを後悔する。
カウンターでは常連客ジニーが大物モンテの行動をテレサが知ったことを疑問に思いテレサに尋ねる。彼女は弟の死後、弟の友人が訪ねてきてこの店を紹介してもらった、おととい電話で弟を殺したのはモンテで敵討ちの務めがある、と言われたが断ったら、今度は母親を殺すと脅されたと答える。それを聞いたジニーは2人組が許せないと言い出し、2人組へ飛びかかろうとする。それをハッチが食い止めジニーを殴り倒す。その時スタスキーが水差しを投げ、それに気を取られたジョーイの拳銃をハッチが叩くが、その時また新しい客が入ってきて叫んでしまう。
トムはジョーイにジニーを地下室へ監禁するように指示、新しい客もテーブルにつかせる。テレサはジニーを心配するが、ハッチはテレサに協力を求める。地下室にいるコックに店の拳銃のありかを聞き出すように頼む。
23時50分。ハッチは事務所で物音がしたことをトムへ告げ事務所へ。床に倒れていたスタスキーをソファにもたれ掛けさせる。そこへテレサがやってきて、拳銃はカウンターの下、弾はレジスタの中だと話す。ハッチは2人で協力して拳銃と弾を入手しようとする。
23時53分。店に戻ったハッチとテレサ。ハッチはビールを注ぐ。ジョーイがそれを見てタダで飲むのかとからかう。それを聞いたハッチはレジスタに金を入れ、同時に弾を手にいれる。そしてテレサにスタスキーに何か持って行ってやってくれと話す。テレサはスープならあると話し、スープを取りに行く。
23時55分。新しい2人連れの客と漫才コンビの2人はそれぞれに話をしていた。サミーは女に面白いことを話してくれと言われ、愛の告白をする。
23時56分。スープを持って出てきたテレサはカウンターの下から拳銃を隠し取り、事務所へ。そしてハッチを呼ぶ。ハッチは拳銃を入手、弾を込める。ハッチはテレサに2人組の気を引き時間稼ぎをしてくれと頼む。そして店へ。
時間になり店にモンテの車が到着しようとしていた。テレサがお盆を床に落とし大きな音を立てる。その隙にハッチは拳銃を抜き、トムとジョーイを撃つ。モンテの車は銃声を聞き、そのまま去って行く。ハッチはトムとジョーイの拳銃を確保、テレサに警察へ連絡するように指示する。そしてスタスキーの様子を見に行く。
ハッチの家ヒョロ松が客に口上を述べていた。スタスキーが療養中に漫才を勉強したというもので、ヒョロ松はスタハチコンビを紹介する。皆の前に出てきたスタハチはジョークを話すが、全くウケない。4つのジョークを披露し、二人は一度引っ込む。ハッチは次の舞台を準備して来るからと一人出て行く。スタスキーが扮装を変え一人出て行くと、そこには誰もいなかった。スタスキーは「芸術は理解されないのよね。天才は孤独」と呟く。
今回の登場人物
スタハチの取り調べを受けるハリー・サンプラー
殺し屋トム(左)とジョーイ(右)
イタリアンレストランの従業員テレサ
テレサに惚れている常連客ジニー
レストランに入ってきてしまう漫才コンビ
男はサミー・グロブナー
またしても店に入ってきてしまう2人連れの客
事件後、ハッチの家で話をするヒョロ松
漫才コンビ「スタハチ」の漫才を聞いた客たち
今回の捜査(本編とは関係ない、取調室での出来事)
ハリー・サンプラーの態度に怒るスタさん
スタさんは止めようとするハッチを壁へ投げつけ、部屋から出て行く
冷静になり、ニヤリとした顔で入ってくるスタさん
スタさんと二人にされるのを恐れ自供するハリー
今回の捜査(本編)
今回の事件の舞台となったイタリアンレストランの外景
店に訪れた殺し屋2人
ハッチに銃を向け、脅すトム
トイレから出てきたスタさんを撃つジョーイと撃たれたスタさん
スタさんが撃たれた後、状況を見守る他の客
撃たれたスタさんに駆け寄るハッチ、スタさんを抱えて奥の事務所へ
自分だけ助かろうと、殺し屋のテーブルへ行く漫才コンビの女性
テレサから話を聞き、殺し屋たちへ向かうジニーとそれを止めるハッチ
その時、事務所のスタさんは懸命に水入れを壁に投げつける
入手した拳銃で殺し屋たちを撃つハッチ
店内からの銃声を聞き、逃げて行く組織のボスを乗せた車
今回のスタハチコンビ愛
入店直後、いかにこの店が美味いかをハッチに話すスタさん
撃たれたスタさんを事務所のソファに寝かしつけるハッチ
今回、スタさんは怪我をしており活躍したのはハッチのみ。それでも途中、二人のコンビ技で殺し屋の隙を狙おうとする。打ち合わせを終えた時にスタさんは、その状況が映画みたいだと話し、事件が解決したら、「二人で南に下って、ボリビアで銀行強盗でもやらねえか」と語りかける。もちろんこれは「明日に向かって撃て」をイメージしていると思われる。「明日に向かって〜」の絶望的な状況と自分たちが置かれた状況が同じようだと言っているのだろう。
今回のオチ
ハッチの家で、皆に漫才コンビ「スタハチ」を紹介するヒョロ松
紹介されて、皆の前に登場した漫才コンビ「スタハチ」
だが、全くウケない(客)
控室に戻り、次の演目のために準備する二人
そしてスタさんが一人で登場するが…
そこには誰もいなかった
ラスト、ぼやくスタさん
今回の漫才コンビ「スタハチ」のギャグ
今回ラストのオチは、スタハチによる漫才。まるでウケなかったが、その内容は以下の通り。4つのギャグを披露している。
ス:数学で百点とったらどうする、パパ?
ハ:きっと気絶するね
ス:だから50点
ス:男が言いました。こんなキス初めてだ、メリー
ハ:すると女は?
ス:私、メリーじゃないもの
ハ:ごめんください、ピアノの調律師です
ス:あらぁ、ウチじゃ頼んだ覚えございません
ハ:はい、実はお隣さんから頼まれまして
ス:あらら、がっくり
ス:あー奥さん、ご主人は安静が必要なので睡眠薬を置いていきます
ハ:いつ飲ませます?
ス:病人ではなく、あなたが飲むのです
2つ目と4つ目のギャグはそれなりに面白いと思うが、残りの2つはまるでダメ(笑 ちなみに実際のギャグはどうだったのかと、字幕を読んでみた。それは次の通り。
原語
ス:うちの犬には鼻がない
ハ:その犬のにおいは?
ス:くっさーい
ス:牛乳飲むと無口になる
ハ:どうして?
ス:ギュウの音も出ない
ハ:音楽が
ス:ネズミの演奏だな
ハ:ネズミに楽器が弾けるか?
ス:チューバなら
ス:エロ写真を隠すいい方法があるよ
ハ:どうする?
ス:ヌード村に住む
いやいや(笑 翻訳の関係もあるのだろうが、こちらは全く意味不明。吹き替えのギャグの方がまだ少しマシに思える。ヒョロ松の説明では、漫才コンビ「スタハチ」は事件のあったレストランの客だった漫才師サミー・グロブナーの教えを受けたようだが、これではサミーが浮かばれない。
今回のまとめ
シリーズ前半の4話「地獄のトリップからの脱出」では、ハッチが麻薬中毒になりそれをスタさんが懸命に看病するという話だったが、今回は逆で、スタさんが殺し屋に撃たれてしまう。スタさんが動けない中、ハッチが店の従業員テレサの協力を得ながら、殺し屋たちに対抗していく、という話。
狙われている組織のボスの到着まで50分という時間制限がある中での話。撃たれたスタさんを早く病院へ運ばなくてはいけないという条件もあり、緊迫した話となったが、終盤、ハッチが殺し屋2人を撃ちたおすシーンはあっさりと感じてしまったが、スタさんが動けない以上仕方なしか。
ラストの漫才は前述した通り。事件の間中動けなかったスタさんが張り切りまくってボケ倒しているところが可笑しい。
終盤、2組目の関係ない客が入ってくるのだが、あの客は必要だったのか(笑 1組目の漫才コンビは最後にちょっとほろっとさせるシーンがあったので、必要ありだったのだろうが。