刑事スタスキー&ハッチ 第1シリーズ # 金庫破り犯人の正体

●刑事スタスキー&ハッチ 第1シリーズ #17 金庫破り犯人の正体

 

あらすじ

 宝石商の金庫破りが発生、スタハチが現場に駆けつけ犯人を追う。建物の中にいたのは、その前に万引きで捕まえた口のきけないラリーだった。ラリーは出獄者の面倒を見るセンターの神父により釈放されていた。その後、金庫破りの手口から同じセンターに関係する男の名前が浮上する。スタハチはセンターについて調べ始めるが…

 

ストーリー

 スタハチが万引き犯ラリーを捕まえ署に戻ってくる。出勤途中にドラッグストアでお菓子をラリーだったが、口がきけなかった。そこへ出獄者専用の宿泊施設をしているイグナシアス神父がやってきて、ドラッグストアの主人に代金を払って許してもらったと話す。ハッチはラリーを釈放する。彼は親友のウイルバーをハッチに紹介するが、ウイルバーはハッチとの握手を拒否する。彼は服役中に殴られ、口も耳も不自由になってしまったためだった。ハッチはラリーにお菓子を持たせようとすると、彼はチョコをハッチにプレゼントする。

 深夜2時、スタハチはパトロールを終え、ハンバーガーショップへ。スタスキーは大量に注文するが、ハッチはダイエット中のため水だけ。

 その頃とあるビル。覆面をした男がウォレス&ベントン宝石商の店の中で爆弾を使い金庫破りをしていた。巡回中の警備員がそれを発見、通報する。ハンバーガーショップでスタスキーの注文した品が届けられようとしているところに連絡が入り、品物を受け取れないまま現場へ。警備員は拳銃を構え犯人を捕まえようとするが、撃たれてしまう。スタハチが現場へ駆けつけるとまさに犯人が逃亡するところだった。逃亡する犯人の車を追い、とある駐車場へ追い込む。そこでディスマス・センターの建物に入る人影を発見、後を追うと、そこにいたのはラリーだった。

 スタハチは神父に会いに行く。ラリーとウイルバーは昔このディスマスセンターにいたが、センターの援助を受け、印刷業を始めていた。二人はセンターの手伝いに来ていると神父とキムは話す。そこへジェシーという女性が夜食を持ってくる。彼女も出獄者で警察を嫌っていた。ラリーとウイルバーのアリバイが成立したことを受け、ハッチはセンターの住人の名簿提出を要請する。その間にラリーとウイルバーを家に帰す。

 神父は実は偽物だった。キムは名簿から足がつくとは思わなかったが、神父は仮釈放委員会から探れば、ベシンジャーの名が浮かぶことを心配していた。キムはベシンジャー含め、しばらく大人しくしていれば大丈夫だと言うが、神父は再来週に牧師たちが来るため、自分が偽物だとバレる、その前にもう一稼ぎしたい、そのため自分たちへの疑いを晴らすために、金庫破りを差し出そうと考える。

 スタハチは署にいた。スタスキーは昨夜から食事にありつけていないため、大量の食べ物を持ち込み食べようとしていた。そこへドビー主任がやって来て、昨夜の宝石強盗は金庫をマグネシウムで爆破しており、その手口からベシンジャーが容疑者として上がった、ベシンジャーはディスマスセンターにいたことがある、今はグリタークラブで働いている、捕まえて来いと命じる。

 スタハチはクラブへ。スタスキーが隣の中華屋で頼んだ品ができたため席を外す。そこへ電話がありベシンジャーは神父の金庫破りを手伝いに行くことに。スタスキーはまたも食事が取れないまま、ベシンジャーの後をつけることに。現場に到着した時、主任から、去年ベシンジャーが服役した時にラリーと同じ房にいたと連絡が入る。スタハチが建物の中へ入ろうとした際、銃声が聞こえる。現場へ入るとベシンジャーが撃たれており、車が逃亡していった。ハッチはベシンジャーの死体からチョコの包み紙を見つける。それはラリーがハッチにくれたものと同じものだった。

 スタハチはセンターで神父と会い、ベシンジャーのことを尋ねる。ベシンジャーは2ヶ月前にセンターから出ていた。スタハチはラリーのやっている印刷店の住所を聞き、店に向かう。しかしラリーはセンターにいた。神父は警察がウイルバーを犯人にするためにラリーを脅して証言を取ろうとしていると騙し、印刷店から持って来た拳銃を預かり、街へラリーを送って行くことに。

 スタハチは印刷店でウイルバーに会いラリーのことを聞くが彼は答えない。スタハチはラリーがヤバいので助けたいと話すと、ウイルばーはラリーからのメモを見せてくれる。そこには「警察に追われているので逃げる 訳は聞かないでくれ ラリー」と書かれていた。

 署に戻ったスタハチが主任に報告すると主任はラリーを指名手配しようと話す。スタハチはラリーは容疑者ではないと話すが、主任は手配をしてしまう。スタハチは印刷店に戻り、ウイルバーに事情を説明、一緒にラリーを探すことに。彼が行きそうな場所を何ヶ所か廻るが見つからない。探す場所もなくなり、スタスキーは食事をしていないことを言い出し、ウイルバーを連れて食事に行くことに。

 その頃キムはセンターに戻り、ラリーが映画館で西部劇に夢中になっていると神父に報告する。神父はラリーから受け取った拳銃を持って映画館へ向かう。スタハチとウイルバーはハンバーガーショップへ。品物を待つ間、ハッチはなぜラリーが逃げたのかと話し出す。そして様々な条件からラリーを騙して逃げさせたのは神父だと気づく。ハンバーガーができる前に二人はセンターへ出向く。途中、主任から神父についての情報が。身長体重のほか、年齢が81歳だと知らされ、偽物だと判明する。

 スタハチがセンターに着くとキムが逃亡しようとしていた。二人はキムを捕まえる。キムから偽神父の名前がマーティであること、本物の新譜はマーティが殺したこと、マーティとラリーが今映画館にいることを聞き出す。

 映画館ではラリーを見つけた神父が彼を連れ出そうとしたが、ラリーが映画に夢中なため拳銃で脅して連れ出そうとしていた。そこへスタハチが駆けつける。無人の映画館の中で撃ち合いとなるが二人は神父を逮捕する。

 ラリーが警察へ猫を抱えてやってくる。箱には「スタスキーとハッチ」と書かれていた。猫に二人の名前をつけていた。スタハチはどちらが自分の名前のついた猫かで言い合いになるが、ハッチが猫を抱えた時に猫がおしっこをする。

 

今回の登場人物

万引きで捕まったラリー

ラリーを引き取りに来たイグナシアス神父とウイルバー

 

金庫破り事件前、スタハチが立ち寄ったハンバーガーショップの女性店員

ウォレス&ベントン宝石商に押し入った金庫破りの覆面犯

ウォレス&ベントン宝石商の警備員

センターにいたジェシー

 

神父の手下として働くキム

 

マグネシウムを使った金庫破りのベシンジャー

 

 

今回の捜査

ラリーを警察に連れて来たスタハチ

 

釈放したラリーからチョコをもらうハッチ

金庫を爆破する金庫破り覆面犯(ベシンジャーと思われる)

 

警備員が駆けつけるが、犯人に撃たれてしまう

 

逃亡する犯人と追いかけるスタハチ

 

駐車場に追い詰めた犯人を追うスタハチ

犯人が入ったと思われる建物へ突入するスタハチ

待っていたのは、ラリーと猫

 

ベシンジャーの働くバー

 

バーに来たスタハチ(ゲームで遊んでいる)

その頃、宝石店(左)で金庫破りをしていた神父

 

神父を助けに来たが、撃たれてしまったベシンジャー

 

ラリーを騙し逃亡させる神父

ラリーとウイルバーが営む印刷店

スタハチにラリーのいそうな場所を説明するウイルバー

スタハチとウイルバーは協力してラリーを探す

 

ウイルバーが神父が怪しいと説明する

センターでキムを逮捕し、ラリーの居場所を吐かせる

 

ラリーがいた映画館と観ていた映画の一場面

 

映画館に訪れた神父(左)は、ラリーを脅す

 

映画館の裏口にいたところ、神父により吹き飛ばされるスタさん

 

無人の映画館での撃ち合いと逮捕の瞬間

 


今回のモテる?スタさん

 ラリーを釈放し夜の巡回を終えたスタハチはハンバーガーショップへ。ダイエット中のハッチを横目にスタさんはハンバーガーを注文する。ハッチが「水だけ」と言うと、スタさんは女性店員に語りかける。

 

ス:どうやら君と俺だけだな

店:ボギーのセリフ?

ス:あぁ

店:もっと練習して

 

最初のスタさんのセリフがどうしてボギーなのか不明だが(笑 原語を聞いてみたが、吹き替えのようにしゃべっているように聞こえる。どの映画のボギーのセリフなのだろう?

 

 センターでラリーのことを話したスタハチ。センターの人間は皆出獄者のため、二人は嫌われるが、ラリーとウイルバーに優しくしたことで女性ジェシーが二人を見直す。そこでジェシーが眼鏡を外し、スタさんをじっくりと見て言ったセリフ。

 

ジ:アンタらデカにしちゃイケるじゃないのさ

ス:どうも

ジ:アンタさぁ、スティーブマックィーンに似てるって言われたことない?

 

 字幕では、スティーブマックィーンではなく、「ポール・ムニ」となっていた。知らない俳優さんだったので、wikiで調べたらアカデミー賞主演男優賞を始め数々の賞を受賞している戦前の名優さん。確かに2枚目。しかし日本ではあまり知られていなかったのか、吹き替えではマックィーンの名前が使われたようだ。

 

今回のスタハチの会話

 今回のスタハチの裏テーマは、ハッチのダイエット。40時間を水だけ飲んで過ごすというものらしいが。これに関しての二人の会話が面白かった。

 

ス:お前40時間水だけで過ごして本当に健康になれると本気で思ってるの

ハ:あぁ。より健康になれるだけじゃなく、今のご機嫌な肉体を維持できるってわけ

ス:あぁ

ハ:ごく自然なことさ。野生にデブなライオンなんていねぇだろ?うん?

ス:まぁな。ほっそりしたカバってのも見たことねぇけど

 

 

今回のスタさんの不運

 今回のスタハチの裏テーマがハッチのダイエットだが、それをバカにするスタさんが皮肉にも、食事にありつけない。

 

ハンバーガーショップでは金だけ払って、現場へ急行

署でやっと食事ができるか思ったら、現場へ急行の命令

 

ベシンジャーの店で中華料理を手にしたと思ったら、彼と接触、食事が台無しに

 

ラストは、ウイルバーとハンバーガーショップで食事を注文するが、神父が黒幕であることに気づき、注文の品が届く前に、金だけ置いて立ち去ることに

 

しかし最も可笑しかったのは、署で食事を食べようとしたスタさんだったが、ベシンジャーが容疑者として上がり、捕まえに行けと命じられる。食事を持って行こうとするスタさんだったが…

 

ド:バカモン、どうするんだ

ス:食うんですよ

ド:ふざけるな。勤務中の食事は禁止されとる

ス:うそ?!

ド:規律を守れ。そんなもの放り出して、早く容疑者連れて来い

 

名残惜しそうに食事を机に置くスタさん(左) それを見つけたドビー主任

 

ホットドックを思わず頬張るドビー主任だったが、スタさんが戻ってくる

 

ス:オヤジさん

ド:うぐっ。勤務中食事は禁止されとるんだ、行け。何をぼけっとしとる

 

こんなムチャを言うこともあるんだね、オヤジさん(笑

 

 

今回のオチとラスト

 事件が解決し、無実だと証明され喜んでいるであろうラリーとウイルバーが猫を連れてスタハチに会いにやってくる。箱に二人の名前が書かれているため、プレゼントだと勘違いするが、二人の名前をつけただけだった。

 スタさんもハッチも可愛い方の猫を自分の名前だと言い張り、ハッチが猫を抱えあげるが

しばらくすると、その猫をスタさんに渡してしまう。

 

猫がおしっこをしたようだ(笑

 

今回のまとめ

 万引き犯逮捕から始まるが、相手が障害者だった、というところからスタート。明らかにスタさんはラリーの取り調べを拒否しているのがわかる。優しいスタさんとルールには厳しいハッチ、というのがスタハチの基本なのがわかる。

 さらに金庫破りが発生、その事件にラリーが関与していると思われる節があったが、スタハチはラリーの純真さを信じ、別に犯人がいる前提で動く。ここがスタハチらしい。途中、ドビー主任にも食ってかかるが、主任はラリーの指名手配をしてしまう。

 アメリカは昔から犯罪が多いと言われているが、出獄者への配慮もあったのも事実なのだろう。そのセンターを逆に悪事に利用していた今回の犯人たちは憎むべき相手として描かれている。

 

 ストーリーとは直接関係ないが、ちょっと驚いたことを。

 冒頭で出てくるハンバーガーショップの店員。

 

エンドロールで役名を調べていて、アビゲールだとわかる。キレイな女優さんだったので、念のため俳優名も調べてビックリ。

#13のラストで登場したその役名もアビゲールと同一人物。Ann Fosterさんという女優さん。髪型が全く違うので全然わからなかった。

 

 さて、前作#16でも書いたが、吹き替えと字幕の違いについて、本作でも。

 

 まずは冒頭のラリーの万引き額について。セリフでは「4ドル30セント」となっていたが、字幕では「42ドル30セント」。1桁違うのは大きいのでは?1975年前後なら1ドル300円ほど、つまり1200円と1万2000円の違い。ラリーが万引きした袋の大きさを考えても、4ドルの方が正しいように思えるのだが。字幕の方が正確だと思ってきたが、違うのだろうか?

 

 次は、偽物だった神父(イグナシアス神父 本名マーティ)の年齢について。ドビー主任が最後に無線でスタハチに知らせるのだが、セリフでは「81歳」、字幕では「71歳」。これは本来字幕のように71歳だったのだろうが、神父の見た目が71歳もありえそうな感じ(笑 というか、当時の日本人は外人の年齢がよくわからなかったので、あえて81歳という大げさな年齢にしたのでは?と思えるがどうだろう?

 

 ラストは、ラリーの親友ウイルバーの名前について。セリフでは「ウイルバー」だが、字幕は「RC」。ちなみにドラマ後のエンドロールでは、「R.C.Turner」の表記。つまりRCの方が正解。しかしなぜ「ターナー」でもなく「ウイルバー」なのか。全く不明。