ウォーターワールド

●530 ウォーターワールド 1995

 北極南極の氷が溶け、海水面が上昇し、海だけの世界となった地球。

 一人で船で旅する男マリナーは物々交換のため、人工島に立ち寄る。しかしそこで自身がミュータントであることがバレて捕まってしまう。彼が処刑されようとした時、海賊であるスモーカーズが島を襲い、島中混乱に陥る。島の住民であった女性ヘレンとエノーラはグレゴールの操る飛行船で脱出をしようとするが、飛行船の誤作動により乗り遅れてしまう。ヘレンはマリナーを助けエレーナとともにマリナーの船で脱出する。

 スモーカーズの狙いはエレーナの背中に彫られた刺青、それは陸地ドライランドへの地図だと言われていた。

 マリナーはヘレン、エレーナとともに旅をするが、二人を厄介者扱いする。それでも3人は時間をかけ親しくなっていく。しかしスモーカーズはエレーナを手に入れるために待ち伏せをし、エレーナを拉致、マリナーの船は大破してしまう。残されたマリナーとヘレンが絶望する中、グレゴールの飛行船が二人を発見、救出する。

 人工島の仲間たちと合流した二人だったが、マリナーはエレーナを奪回するため、スモーカーズの大型船へ乗り込むことに。燃料である石油へ火を放ち、大型船が混乱する中、マリナーはエレーナを奪回、スモーカーズも全滅させる。

 グレゴールがエレーナの背中の地図の謎を解き、ついにドライランドへ到着する。そこはエレーナの故郷だった。しかしマリナーは海でしか生活できないことを悟り、一人船でまた旅立っていく。

 

 うーん、ケビンコスナーの映画は何本か観てきて、さすがに出演する映画を選んでいるなぁと感じていたが、この映画はどうなのか(笑 wikiによれば相当な額の製作費をかけた映画のようだし、確かに映像は素晴らしかったが。

 ストーリーに突っ込みどころが満載なのだ。海の世界だけとなった地球で小さな船で漂流しているような主人公たちが、何艘もの船と出会うが、そりゃ無理でしょ。最後の大型船での戦いは、見せ場だからまぁ目をつぶるとしても。

 設定が面白かったし、いくつかの伏線も展開を期待させてくれたが、それを回収できていない。マリナーがミュータントとなったということは、海だけの世界になってからだいぶ時間が経過していると思われるが、その間ドライランドは誰にも見つからなかったの?皆が船で生活しているのに?

 エレーナが描く絵が陸地を知っていることを示しているのが伏線で、ラストでエレーナの故郷がドライランドであることが示されるが、なぜエレーナはドライランドから海での生活へ移ることになったのかも不明だし。

 冒険活劇としてなら面白い一本だったが、なんか消化不良だなぁ。