OK牧場の決斗

●540 OK牧場の決斗 1957

 3人の男が街にやってくる。その中の一人エドガーはドグに兄弟を殺された復讐のために街にやってきた。それを知ったケイトはドグに知らせに行き、一緒に街を出ようと誘うがドグは彼女の話に聞く耳を持たなかった。

 保安官ワイアットも街へ来る。クラントンたちを捕まえにきたが、町の保安官コットンは彼を見逃していた。クラントンたちの行方を知るためにワイアットはドグに会いに行くが、彼はワイアットに情報を与えなかった。

 ドグはエドガーたちが待つ酒場へ。そこで彼を挑発し銃を抜いたエドガーを投げナイフで殺す。その場でドグは保安官に逮捕されてしまう。ドグはワイアットの泊まるホテルの一室に監禁される。街の住民たちが嫌われ者ドグを私刑に処すために集まり始める。それを知ったケイトはワイアットに助けを求め、ケイトはボヤ騒ぎを起こしその隙にドグとケイトは街から逃げ出す。

 ワイアットはダッジシティに帰る。そこへ約束を破りドグが現れる。ワイアットはドグに自分の前には現れるなと約束していたのだった。ワイアットは酒場で女賭博師のローラを捕まえる。しかしドグたちの言葉で彼女を釈放する。

 街に銀行強盗の知らせが入りワイアットは追跡をしようとするが助手たちは皆留守だった。彼はドグを助手にし強盗たちを追跡する。野宿をしていた彼らを強盗が襲うが二人は強盗たちを射殺する。

 街に帰ったワイアットはローラとの仲を深めていく。その頃ドグはケイトがいなくなったことを気にかけ彼女の行方を追うが、ケイトはクラントン一味の一人、リンゴーのところにいた。リンゴーはドグに勝負を挑もうとするが、ワイアットとの約束で争いごとをしないと誓ったドグは静かにケイトの元を立ち去る。

 その頃ワイアットはローラとの愛を確かめていた。街にシャンハイピアスの一味がやってきて、街で行われていたパーティーをぶち壊してしまう。そこへワイアットが現れ彼らを止めようとするが、多勢に無勢でピンチに陥る。しかしドグが助けに入り、一味を街から追い出すことに成功する。

 ワイアットは保安官を辞め、ローラとともに街から出て行く決意をする。ケイトがドグに謝罪に来て元の鞘に収まろうとするが、ドグは彼女を許さなかった。ワイアットの元にトゥームストーンにいる兄から電報が来て助けを求める。ローラをそれを知り、ワイアットの身を心配し、自分か兄かを選ぶようにワイアットに話すが、ワイアットは兄の元へ行くことに。ドグはワイアットを追い、一緒にトゥームストーンに行く。

 ワイアットは兄からクラントン一味がメキシコで盗んだ牛をトゥームストーン経由で売買しようとしていることを聞く。街の保安官コットンもクラントン一味の仲間になっていた。ワイアットたちは街へ拳銃の持ち込みを禁じることで一味との対決姿勢を明らかにする。

 保安官事務所にクラントン兄弟の末弟ビリーが酔っ払いとして連れてこられる。そこにいたワイアットに連邦保安官任命の書類が届き、それを持ってビリーをクラントンの家まで送って行き、若い彼を諭す。そこへクラントン兄弟の長男アイクが戻って来る。ワイアットは連邦保安官になったことを伝える。

 一味の仲間は連邦保安官には勝てないと話すが、アイクはワイアットを待ち伏せし、私闘にしてしまえば良いと話す。夜の保安官事務所、ワイアットにコーヒーを持って来たジミーが、ワイアットの代わりに夜の見回りに出かけるが、クラントン一味に射殺されてしまう。さらにクラントン兄弟の末弟ビリーが翌朝のOK牧場での決闘を伝えに来る。ドグは全てを知っていたケイトを非難するが、途中で持病が出て倒れてしまう。ワイアットは知らずにドグに助けを求めに行くが、ケイトからドグは死にかけていると言われ諦める。

 翌朝ドグは体調が戻り、ワイアットやアープ兄弟2人とともにOK牧場へ。クラントン一味はコットンも含めた6人で彼らを待ち構える。そして決闘が始まり、一味全員を倒す。対決後、ワイアットは保安官のバッジを投げ捨てる。そしてドグに別れを告げ、街から去って行く。

 

 OK牧場に関しては、先に後日談である「墓石と決闘」や「荒野の決闘」を観ているが、そのどちらとも話が合わない(笑 OK牧場の決闘は史実だが、映画化されるたびに様々なアレンジが加えられており、本作を含め、史実とはかけ離れた部分が多いようだ。

 それでも本作は有名なテーマ曲、ドグの描き方、など強烈な印象を残したと言えるだろう。特にドグ役のカークダグラスが、主役のバーとランカスターよりもカッコ良いのが印象的。元歯科医でありながら、病気持ちのギャンブラーであり、早撃ち。単なる正義のヒーローでないキャラであり、ワイアットに助けられた恩義を最後まで貫き通したのは、日本人好みなのではないか。

 wikiでも紹介されているが、原題Gunfight at the O.K. CorralのCorralは、家畜の囲い場の意味で、牧場を意味していないらしい。ラストの決闘のシーンを見るとそれがよくわかる。さらに、wikiによると、史実としての決闘の後のワイアットのその後が、映画作りに関わったということらしく、それも驚いた。