バーニング・オーシャン

●566 バーニング・オーシャン 2016

 マイクは石油採掘会社の技術者。メキシコ湾にあるBP社の油田ディープウォーターホライゾンへ3週間派遣される。主任のジミー、操縦士のアンドレアと一緒に、ヘリでホライゾンへ向かう。

 現場到着後すぐにジミーは、採掘のための安全確認のセメントテストが行われていないことに気づき、事情を確認する。現場にはBP社の幹部ヴィドリンとカルーザが来ており、ジミーは彼らと話す。彼らは行程の遅れを指摘、セメントテストの必要はないと判断していた。議論の末、代わりに負荷テストを行うことに。ジミーは仕方なくそれを受け入れる。

 負荷テストは問題なく終わったため、泥水除去の作業を開始する。最初は順調だったが、泥水の漏れが起こりそれにより機器が破壊され、一部が制御不能となり、ガス爆発が起きてしまう。

 施設内にも被害が及び負傷者が多発。マイクも負傷するが、ケガ人の救出を優先。負傷したジミーを助け出しブリッジに向かう。被害の拡大を防ぐために予備電源を操作するが爆発が続きそれも断念。施設にいる人間は皆脱出を始める。

 救命ボートやゴムボートなどで脱出をするが、最後まで残っていたマイクとアンドレアは取り残されてしまう。2人は施設の最上階へ上がり、石油で炎上する海面へと飛び込み難を逃れる。

 会社が用意したホテルで家族と再会したマイクだったが、事故による犠牲者は11名となってしまった。

 

 実際に起きた事故を映画化したもの。コストを優先したい会社幹部と現場の安全を最優先したい現場責任者の闘いから始まり、会社幹部の声が通ってしまい、大事故に。主人公(扱い)であるマイクが負傷者を助ける一方、最後はマイクが自力で施設から脱出するまでが描かれる。

 石油プラントという普段はその内部を見ることがない施設での大事故。そのため施設の再現性の正確さはわからないが、施設内で起こる泥水の漏れや爆発は大迫力。おそらくCGが多用されているのだろうが、それが全くわからないほどリアルに感じられた。

 展開はわかりやすかったが、ストーリーとしては細かい部分でわからないことが多かった。主人公の3人が施設に行かなければいけなかった理由は不明だし(単なる現場交代?)、冒頭のセメントテストの重要性もよくわからない(必要なのは会話でわかるが)。途中危険な状態で予備電源を使ってまでしようとしたこともよくわからないし(石油の流出を最小限に抑えようとしたんだろうけど)。

 結局理解できたのは、コスト優先の会社が悪かったこととあの手の施設で事故が起きれば大惨事となることだけ。

 まぁ専門性の高い施設で実際に起きた大事故なので仕方ないんだろうけど。