スペースカウボーイ

●573 スペースカウボーイ 2000

 1958年、アメリカ空軍のチーム、ダイダロスは宇宙へ向けた訓練をしていた。しかし無茶な操縦により飛行機を破壊することを繰り返し、上官ガーソンを怒らせてしまう。宇宙については空軍からNASAへ移行され、初の宇宙飛行をするのもチンパンジーになってしまい、ダイダロスは解散することに。

 現在。ロシアの通信衛星が故障、操作不能となり地球への落下が危惧されるが、設計があまりに古いため現在の技術者では修理不能と思われた。ダイダロスの設計者だったフランクの元へNASAの担当者が来て、事情を説明、ロシアの通信衛星はフランクが設計した装置が使用されていたため、協力を求められる。フランクがNASAへ出向くと待っていたのはかつての上官ガーソンだった。フランクはチームダイダロスで宇宙へ行かなければ修理は不可能だと伝える。最初は彼らが高齢なことを理由に断るガーソンだったが、仕方なく受け入れることに。

 フランクはチームのメンバーを集める。牧師となっていたタンク、ジェットコースターの設計者となっていたジェリー、曲芸飛行士となっていたホーク。

 4人は宇宙飛行士としての訓練を受け始める。高齢のため問題もあるがなんとか乗り切る。しかしガーソンは4人から技術を受け継いだ現在の若者を宇宙へ送るつもりでいた。そのことを若者から聞いたフランクは激怒、ガーソンに掛け合う。4人のことがマスコミにバレ、彼らは人気者となっていたため、ガーソンは4人を宇宙へ送ることに。しかしホークの体にガンが見つかる。それでもフランクはホークと一緒に宇宙へ。

 ロシアの通信衛星接触に成功、しかし衛星は核兵器を積んだ攻撃衛星だった。フランクは作業の中止を決めるが、同乗していた若いイーサンが任務だと作業を継続し、その結果攻撃衛星が暴走をしてしまう。仕方なくホークが攻撃衛星を操作し安全圏まで運ぶことに。一方フランクたちのシャトルも被害を受けていたため、手動操作で地球への帰還を目指す。シャトルからの脱出をNASAが命じる中、フランクたちはシャトルに残り手動操作で地球へ帰還する。フランクは妻とともに月を見上げ、そこにいるはずのホークに思いを寄せる。

 

 タイトルからイーストウッドがとうとう宇宙へ進出するのか、ハチャメチャなアクション映画かと思って観ていたが、衛星の修理と国家の秘密主義がリンクされた、宇宙でもイーストウッドらしい一本となっていた。

 「らしい」と言えば、老人4人のチームワークも見どころの一つか。仲が悪いフランクとホークのお互いを信じる友情もちょっと見ものだったが、全体的にコメディ色も強く、ラストのホークの見せ場も少しスベった感があったかも(笑

 それにしても、チームのホーク役のトミーリージョーンズにも驚いたが、タンク役がジェームズガーナーだったのには映画を観終わってwikiで見て初めて気がついた。「大脱走」での調達役も記憶にスゴい残っているが、何と言ってもこの人は「ロックフォードの事件メモ」。飄々とした探偵が良かったなぁ。