フォレスト・ガンプ/一期一会

●577 フォレスト・ガンプ/一期一会 1994

 フォレストガンプがバス停のベンチに座り、自分の過去について語り始める。

 アラバマで少年時代を過ごしたガンプ。知能指数が低く、補助具をつけなければまともに歩けない状態だった。養護学校への入学を勧められるが、母親は頑として受け付けず普通学校へ入学する。

 スクールバスで通うガンプだったが、子供たちはガンプに席を開けようとはしないかった。一人の少女ジェニーだけがガンプを隣に座らせてくれ、二人は仲良くなる。ガンプはいじめられていたが、ある日いじめっ子たちから走って逃げる際に補助具なしでも走れるようになる。

 高校生になったガンプ。またもいじめっ子たちから追いかけられていたが、走って逃げるうちにアメフトの試合中のグランドに逃げ込み、その足の速さを注目され、アラバマ大学へ入学することに。俊足を生かし結果を出し続けるガンプは全米代表に選ばれるまでに。卒業時に陸軍への入隊を勧められ軍に入る。

 軍でババと仲良くなったガンプは、ババの夢であるエビ漁師の話を聞く。二人はダン隊長の小隊へ所属。ベトナム戦争に参加したガンプの隊は攻撃を受け壊滅状態に。ガンプは負傷したダン隊長や仲間たちを助けるが、ババは戦場で死んでしまう。

 野戦病院で卓球を覚えたガンプは卓球でもセンスを見せる。全米代表に選ばれるまでになる。時が経ち、除隊したガンプは卓球で稼いだ金でエビ漁の船を購入。ダン隊長とも再会し二人で会社を立ち上げる。エビが取れない日々が続いたが、台風で他の船が打撃を受ける中、ガンプの船は無事に生き残り、エビ漁で成功を収める。

 会社をダンに譲り過ごしていたガンプの元へ母親が倒れたとの知らせが入る。実家に戻ったガンプだったが、母親は病気で亡くなってしまう。呆然とするガンプの元へジェニーが現れる。幸せな生活を送る二人だったが、ガンプがプロポーズをした夜、一夜を共にしてジェニーは去って行く。

 茫然自失となったガンプは走り始める。アメリカを横断しいつまでも走り続けるガンプはまたも有名になり仲間もできるが、ある日突然走ることを辞め実家に戻る。そこへジェニーから手紙が来る。

 バス停のベンチにガンプがいたのは、ジェニーに会いに行くためだった。隣に座っていた女性からジェニーの住所が近いことを聞いたガンプは走ってジェニーに会いに行く。そこにはガンプとの子供を育てるジェニーが待っていたが、彼女は病気だった。実家にジェニーを連れて帰り、結婚式を挙げる二人。しかしジェニーは亡くなり、ガンプはジェニーを思い出の木の元へ埋葬する。そして残された子供を学校へ送るためにスクールバスへ乗せ見送る。

 

 久しぶりに観たがやはり不思議な映画だと感じた。ガンプの生涯を振り返りストーリーだが、そこにアメリカの歴史も組み込まれている。アメフトや卓球、軍隊での活躍で大統領と何度も面会するガンプの映像は、ゼメキス監督の映像の見せ所。

 知能が低く純粋な男の成功物語のように思っていたが、今回改めて鑑賞しそれだけではなく、ガンプの人生の成功は、母親の言葉に支えられていたと気づく。チョコレートの箱の話も良かったが、死を直前にした母親の言葉〜運命だけでは成功できない〜が金言ではないだろうか。

 ラストで登場するガンプの息子、以前観た時には気づかなかったが、シックスセンスの子役のハーレイ・オスメントなのにビックリ。彼はこれがデビュー作なのね。