鬼平犯科帳 第2シリーズ #01 おみね徳次郎

 第2シリーズ #01 おみね徳次郎

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 峰竜太がゲスト。一緒に暮らしている女おみねに盗人稼業がばれるが女は動じない。

しかしおみねも別の親分に仕える盗人だった。峰竜太は自分の親分から大阪へ行くように指示を受ける。一方おみねの親分も予定を繰り上げ江戸に現れ、男と一緒にいることを問い詰める。

 盗賊改方は峰竜太の一味にあたりをつけており、峰竜太は捕まる。一方、おみねも盗人の掟を破ったため親分から殺されそうになるが、そこへ盗賊改方が踏み込む。

 おみねはおまさとの昔馴染みであり、おまさがおみねの行く末を気にしていたが…

ラストで江戸を離れた二人が平和に暮らしていることがわかる。

 第2シリーズの最初ということで鬼平の優しさが前面に出た話となったか。

 

 

アラバマ物語

●035 アラバマ物語 1962

 グレゴリーペック主演のモノクロ映画。1932年のアメリカの田舎町が舞台。ペック一家には息子と娘。彼らを通し、舞台設定が徐々に明らかになって行く。

 娘の入学、それに伴う事件、ペックは弁護士で射撃の元名手、黒人が被告の裁判で弁護を行うこととなる。

 街の白人たちは被告への疑いを強め、裁判前日に襲おうとするが、子供達の冒険心がそれを助ける。そしていよいよ裁判が始まる。ペックは論理的に起訴の矛盾を突くが結果は敗訴、しかもさらに悲劇が待っている。

 前半は子供達の冒険譚、後半は法廷ものかと思ったが、裁判後にもう一つ大きなエピソードが始まる。途中娘へ「妥協」という言葉の意味を教えていたのがここで効いてくる。

 ペックの子供達への態度が素晴らしい。幼い子供にも丁寧に説明し理解させる。またこの時代のアメリカの生活、価値観が如実に現れていて興味深い。

 しかしグレゴリーペックはカッコ良い。ローマの休日だけじゃなかったのね。

 

 

赤い河

●034 赤い河 1948

 

 ジョンウェインのモノクロ西部劇。

 テキサスで14年かかって1万頭の牛を育てたウェインが1600km離れたミズーリにそれを運ぶ。1600kmは100日かかる計算だが仲間たちとも一緒に行くこととなる。仲間には14年前から一緒の若者、隣の牧場出身の若者や昔からの相棒、甘いもの好きの男、原住民など多彩な顔ぶれがいる。

 順調に旅が進むかに見えたが、途中夜甘いもの好きの男が物音を立てたため、牛が暴走を始める。全員でなんとか対処。このトラブルを含め、道中ウェインのリーダーぶりに不満が出る。集団から逃亡した仲間を連れ戻した際に不満が爆発。ウェインは仲間から撃たれリーダー交代となり、ウェインは一人残される。新リーダーとなった若者への恨みの言葉とともに。

 新リーダーはさらに進むが、途中幌馬車隊と合流。そこで若者は女と出会う。1週間後、ウェインが同じ幌馬車隊に追いついた際に女と話す。そこで女を残し旅に出たことを思い出すこととなる。

 集団はアビリーンの街へ到着、無事牛の売買に成功する。翌朝ウェインも街へ到着しいよいよ決着の時…

 

 幌馬車隊の女との出会いは、父と息子がテーマであることを語らせるだけかと思ったら、ラストに生きてくるのね。ウェインに撃たれたもう一人の凄腕若者がどうなったのかは気になるところだけど、良い結末でした。

 

トータルリコール

●033 トータルリコール 2012

 

 有名なシュワちゃんの作品のリメーク。こちらの方が原作に忠実らしい。

 シュワ作品とは世界観が全く異なるが、記憶を変えられる男が反抗軍の一員という設定は同じ。劇中現実が正しいのか、記憶が正しいのかを問う場面があり見せ場となっている。アクションが多く、エレベータ?を使ったシーンは目新しかった。

 ラスト近くで反抗軍のボスがあっさりやられてしまうが、主人公はしっかりと目的を果たす。いわゆるどんでん返しが何度か続き最後まで飽きない。

 これはリメークとして成功しているのでは。

 

アラモ

●032 アラモ 1960

 ジョンウェイン主演監督の西部劇。実話を基にしている。ジョンウェインが扮するのは伝説の英雄ディヴィットクロケット。映画の中で被っている帽子がクロケット帽と呼ばれるのは彼に由来するとのこと。

 映画はメキシコ管轄だったテキサスが独立運動中のアラモ砦での戦いがメイン。反乱軍側の内部抗争やクロケットが砦に来てからのエピソードなどが序盤。圧倒的な数的不利の中で戦いが始まる。クロケット義勇兵の活躍で何度かピンチが救われる。そして敵の本体が到着。最後の戦いが始まる。

 ジョンウェインが描きたかった男の姿がこれでもかと描写される。決戦前夜の男たちの語りや決着後の敵軍が生き残った家族に見せる優しさや視線。160分越えは長いが、描きたかったエピソードを全部詰め込んだから仕方なしか。

張り込み

●031 張り込み 1987

 コンビの刑事物。いきなり脱獄シーンからスタート。刑事コンビは別件で動いているが、そのドジぶりが描かれる。FBIから警察に依頼があり、二人は脱獄犯の女の張り込みを命令される。

 女の家の盗聴をするため一芝居うつが、女と接触した片割れが女に一目惚れ。その後スーパーで偶然出会い、女の弟の話を聞くことになり警察の力を使って弟を助ける。その他のトラブルもあり、女からホントに惚れられてしまう。女から電話があったり女の家で一晩過ごしたり。当然張り込み先なので、仲間の刑事たちに見つかってしまうが、なんとか逃れる。

 一方脱獄犯は警察に見つかり、大カーチェイスの後川へ車ごと転落。

 張り込みの必要がなくなった男は女に真相を伝えるが、見事に振られ、女は家に戻るが、そこには脱獄犯が…

 

 張り込みの相方コンビとのやり合いなど笑えるシーンが多いが、ドジな刑事ぶりにハラハラさせられる。脱獄犯との話がクロスオーバーしないので?と思っていたらラストに見せ場がやってくる。製材工場での対決はあまり例がなく見もの。

 

 70年代に流行ったアメリカバディ刑事ものの流れを汲んだ作品なんだろうなぁ。続編があるみたいなので機会があれば見てみたい。

けんかえれじい

●030 けんかえれじい 1966

 鈴木清順監督、高橋英樹主演のモノクロ映画。岡山の中学生キロクは喧嘩好きで先輩のスッポンに指導されている一方で下宿先の娘道子に惚れている。

 キロクの喧嘩や学生生活が描かれるが、団の副団長になり、学校での反抗態度から岡山を離れるハメになり、舞台は会津若松に移る。がそこで馴染めなく、また喧嘩に。学校での喧嘩を経て、他校との騒動に。

 喧嘩シーンがメインかと思ったが、最後の10分間はよくわからない。突然道子が訪ねて来たり、226事件北一輝のシーンが描かれたり。画面の作りや妄想シーンなどらしい場面もちらほらあったのだが。

 やっぱり清順監督はよくわからない。