2023-01-01から1年間の記事一覧

かもめ食堂

●691 かもめ食堂 2006 サチエはフィンランドのヘルシンキにかもめ食堂という店を開いていたが、開店から1ヶ月、客は一人も来なかった。その店に日本オタクの青年トンミがやってくる。彼の来ているTシャツに描かれたアニメキャラを知っていたサチエにトンミは…

麦秋

●690 麦秋 1951 間宮紀子は父母、兄夫婦とその子供達と一緒に北鎌倉の家でにぎやかに暮らしていた。勤め先では佐竹専務の秘書をしていた。紀子は友人で料亭の娘アヤから友人が結婚すると聞く。 家に父の兄がやってくる。彼は大和で暮らしていたが、28歳で結…

マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ 古内一絵

●マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ 古内一絵 路地裏にあり見つけにくいマカン・マランはドラァグクイーンであるシャールが営む夜食カフェ。そこに様々な悩みを持つ人間が客として訪れる。 以下の4編からなる短編集。 春のキャセロール 城之崎塔子は広告…

宗方姉妹

●689 宗方姉妹 1950 三村節子は病院で京都に住む父が病気で余命1年だと聞かされる。父の住む京都の家に節子の妹満里子も来ていた。そこへパリから帰ってきた田代宏が訪ねてくる。 節子は満里子と薬師寺を訪ね一緒に弁当を食べるが、父親の症状のことは黙って…

ランチ酒 今日もまんぷく 原田ひ香

●ランチ酒 今日もまんぷく 原田ひ香 犬森祥子は同級生亀山が社長の「中野お助け本舗」で「見守り屋」をしている。見守り屋は、深夜の見守り、付き添いをする仕事。祥子は午前中に仕事を終え、酒を飲みながらランチができる店での食事を楽しみにしている。16…

いちご白書

●688 いちご白書 1970 大学生のサイモンはボート部に所属している。同居人チャーリーが部屋に女を連れ込んだことに怒るサイモンだったが、その女性が学生たちが行なっているストライキに参加しろと話す。大学が黒人の子供たちの公園を予備士官訓練所にしよう…

あきない世傳 金と銀6 本流篇 高田郁

●あきない世傳 金と銀6 本流篇 高田郁 智蔵が亡くなり、五鈴屋は後継をどうするのかが問題となる。幸が3年限りということで七代目となる。そして江戸で新たな店の候補地が見つかり、無事入手するとともに幸はお竹を連れ、江戸へ旅立つ。半年の準備期間を終え…

ズートピア

●687 ズートピア 2016 田舎で暮らしていたウサギのジュディは希望を叶えることができる街ズートピアで警察官になることが夢だった。警察学校を優秀な成績で卒業したジュディは憧れだったズートピアで警官になる。 しかし配属先で彼女は事件を追うのではなく…

戦百景 本能寺の変 矢野隆

●戦百景 本能寺の変 矢野隆 本能寺の変に至るまでのエピソードのいくつかに焦点を当て、信長と光秀それぞれの視点から二人の想いを描く。8章からなる。 1章 信長 信長の視点。信長と光秀の出会い。細川藤孝の家臣であった光秀は、主の命により義昭上洛の協力…

舞妓はレディ

●686 舞妓はレディ 2014 京都下八軒には舞妓が一人しかおらず困っていた。下八軒の万寿楽に鹿児島弁と津軽弁を話す少女春子が舞妓になりたいとやってくるが女将である千春は紹介がないと春子を追い返そうとする。そこにいた言語学者の京野は春子の訛りを直し…

准教授・高槻彰良の推察 語りの底に眠るもの 澤村御影

●准教授・高槻彰良の推察 語りの底に眠るもの 澤村御影 青和大学文学部の深町尚哉は少年の頃不思議な体験をし、それが基で他人の嘘を聞き分ける能力を持ってしまう。大学で民俗学Ⅱを受講した彼は、准教授高槻彰良からレポートの件で呼び出され、高槻の調査に…

決断の3時10分

●685 決断の3時10分 1957 駅馬車が牛飼いの牛に行く手を阻まれ立ち止まる。ベン一味は駅馬車を取り囲み金を奪う。御者ビルが一味の一人を襲おうとするが、ベンは捕まった仲間とともにビルを殺してしまう。牛の持ち主であるダンは息子たちとともにその様子を…

病は気から、死は薬から 薬剤師・毒島花織の名推理 塔山郁

●病は気から、死は薬から 薬剤師・毒島花織の名推理 塔山郁 ホテルマン水尾爽太は、薬をもらいに行ったどうめき薬局で薬剤師毒島と出会う。彼女の知識で医師の判断が間違っていたことを知った水尾は毒島に興味を持つ。彼女を食事に誘おうと毒島の元を訪れる…

銭形平次捕物控 美人鮫

●684 銭形平次捕物控 美人鮫 1961 夜、後ろ手に縛られ簪で刺された女が街中に逃げて来る。それが麻薬中毒の男の騒ぎがきっかけとなり発見される。頭巾の女が坊主の男の見張りが原因だと叱責していた。 翌日女は武蔵家の娘お美代とわかる。八五郎が武蔵家に昨…

ランチ酒 おかわり日和 原田ひ香

●ランチ酒 おかわり日和 原田ひ香 犬森祥子は同級生亀山が社長の「中野お助け本舗」で「見守り屋」をしている。見守り屋は、深夜の見守り、付き添いをする仕事。祥子は午前中に仕事を終え、酒を飲みながらランチができる店での食事を楽しみにしている。10編…

銭形平次捕物控 美人蜘蛛

●683 銭形平次捕物控 美人蜘蛛 1960 伊能忠敬の日本地図が何者かに盗まれる。その際メタルの割符が2つに分けられる。外国船がやってきている時期であり、お上は地図を取り戻すことに全力を傾ける。 峠道で掏摸の三太が居眠りをしている旅人から財布を盗む。…

あきない世傳 金と銀5 転流篇 高田郁

●あきない世傳 金と銀5 転流篇 高田郁 幸は桔梗屋を買い取り、2軒目の店を持つことに。房が亡くなり妹結を店に引き取る。幸は妊娠するが流産してしまう。幸は新たに鯨帯を売り出すことにし、話題となった歌舞伎に合わせて宣伝、爆発的な売り上げを出す。江戸…

忠臣蔵外伝 四谷怪談

●682 忠臣蔵外伝 四谷怪談 1994 元禄14年3月、浅野内匠頭1周忌が行われ赤穂藩士たちが集まっていた。浅野内匠頭は吉良上野介に松の廊下で斬りかかり切腹をさせられていた。当時藩士たちは赤穂城に仇討ちをしようと集まったが、大石内蔵助は藩再興の願いが叶…

第1シリーズ #20 山吹屋お勝

●第1シリーズ #20 山吹屋お勝 鬼平の従兄弟、三沢仙右衛門が料理茶屋山吹屋の女、お勝に入れ込んでしまう。この話には忠吾も一枚噛んでいた。仙右衛門はお勝を嫁にするつもりでいたが、息子から猛反対を受け、鬼平に息子への口利きを依頼に役宅へやって来る…

ランチ酒 原田ひ香

●ランチ酒 原田ひ香 犬森祥子は同級生亀山が社長の「中野お助け本舗」で「見守り屋」をしている。見守り屋は、深夜の見守り、付き添いをする仕事。祥子は午前中に仕事を終え、酒を飲みながらランチができる店での食事を楽しみにしている。16編からなる短編集…

銭形平次捕物控 雪女の足跡

●681 銭形平次捕物控 雪女の足跡 1958 江戸城の金蔵から3万両が盗まれる。盗んだのは、花蝙蝠の一味だったで、江戸中の話題となる。しかし銭形平次は伊勢参りで江戸を留守にしていたため、八五郎は女目明しのお品と協力し、花蝙蝠一味を追っていた。一味は松…

あきない世傳 金と銀4 貫流篇 高田郁

●あきない世傳 金と銀4 貫流篇 高田郁 五代目となった惣次と一緒になった幸だったが、江州との取引の諍いが原因で惣次は店を出て行き隠居となり、幸とも別れることに。六代目として智蔵が店に戻り、幸は智蔵と一緒になる。そして商いのことを知らない六代目…

西部無法伝

●680 西部無法伝 1971 1857年ミズーリ。白人クインシーが黒人奴隷ジェイソンを連れて街にやってくる。クインシーは酒場でジェイソンを競売にかけ客に買ってもらう。しかしジェイソンは逃げ出し二人は合流、二人は奴隷売買の詐欺を商売にしていた。 彼らは街…

又蔵の火 藤沢周平

●又蔵の火 藤沢周平 藤沢周平による短編集。以下の編からなる。 又蔵の火 ハツの家に又蔵という男がやって来る。又蔵は兄の仇討ちをするために故郷へ戻ってきた。兄はその悪行により皆から嫌われており殺されても仕方ないと思われていたが、兄の姿を見てきた…

鬼平犯科帳 第1シリーズ #19 むかしの男

●第1シリーズ #19 むかしの男 鬼平は、幕府の命により甲州・韮崎に出張、甲斐信濃の二州に渡って猛威をふるっていた凶賊、犬目の伝次郎の逮捕をする。 鬼平留守の役宅、鬼平の息子辰蔵は友と夜遊びをし役宅には入れないで困っていたが、そこへ同心酒井が盗人…

銭形平次捕物控 鬼火燈篭

●679 銭形平次捕物控 鬼火燈篭 1958 ある男が赤犬の巳之吉を探していた。男は新助、しかし嫌われ者の新助に巳之吉の居場所を教えてくれる者はいなかった。その新助が鼓楼で逆さづりになって死んでいるのが見つかる。新助は聖天一家の人間だったと知り、同心…

物書同心居眠り紋蔵 お尋者 佐藤雅美

●物書同心居眠り紋蔵 お尋者 佐藤雅美 南町奉行所の物書同心藤木紋蔵は勤務中でも居眠りをする奇病を持つ。そんな紋蔵が様々な事件に関わることになる。以下の8編からなる短編集。 まあ聞け、雛太夫 東海道筋を荒らした盗賊蜘蛛七を捕まえたが。大竹金吾の手…

ある天文学者の恋文

●678 ある天文学者の恋文 2016 天文学専門の大学教授エドとその受講生で大学生のエイミーは恋人。エイミーはスタントマンの仕事もこなしていた。二人はあまり会えないため、携帯でメッセージを送り合っていた。 エドが仕事のため不在が続き、講義も代理の講…

あきない世傳 金と銀3 奔流篇 高田郁

●あきない世傳 金と銀3 奔流篇 高田郁 五鈴屋四代目が亡くなり、惣次が幸を嫁にすることを条件に五代目となることに。惣次は5年後には江戸に出店することを夢見て、五鈴屋の改革に乗り出す。幸も惣次を助け始め、五鈴屋は順調に発展していくように見えたが… …

師匠はつらいよ 杉本昌隆

●師匠はつらいよ 杉本昌隆 今年10月に将棋のタイトルを全巻制覇した藤井八冠の師匠、杉本昌隆八段によるエッセイ集。文藝春秋に掲載された約2年分、100本のエッセイが掲載されている。 将棋に関するエッセイというと、このブログでも取り上げた川口俊彦氏、…